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Final: Gabriel Nassif vs. Masashiro Kuroda

原文
Final:Gabriel Nassif vs. Masashiro Kuroda
著者
Josh Bennett
訳者
( o・∀・)オニラ。
投稿日
2004-02-29
更新
2004-02-29

このマッチにかけられた何千ドルもの賞金にも関わらず、双方のプレイヤーはリラックスしているように見えた。黒田とナシフ両名、この日既に経験した二度の勝利のおかげで緊張がほぐれていたのだろう。

黒田正城はこのマッチに関しては多少なりともプレッシャーを感じていただろう。日本でマジックが始まってからの十年来、彼らは一度たりともプロツアー優勝と言う栄誉を手に入れていないのだから。日本人の決勝進出者全員のデータをかき集めても1ゲームしか勝利していないというこの重い現実は、彼の肩に重くのしかかっていたに違いない。彼がプレイしたのは今大会で非常に良い成績を収めたBig Redのチューン版、Anan Go Deck。通常のBig Redよりも大量のバーン呪文を搭載し、このマッチアップに関してかなりのアドバンテージを持っている。

フランスのガブリエル・ナシフにとっては、決勝に挑むのはこれが初めてではない。彼がこの業界に突如姿を現したのは、あまり目立たないフランスのLes Plus Classというチームのメンバーとしてだった。彼らがPTNY2001の決勝に残ったとき、世界は仰天した。PTベニスとPTニューオーリンズでともにベスト8に食い込んできた彼は、この$30,000という巨額の金額さえも手中に収める準備ができているだろう。ことごとく決勝で苦汁をなめさせられてきた彼は、今回こそは優勝のトロフィーを掴む気でいるはずだ。この神話と赤単に占拠された環境で彼が選択したのはTwelvePost。さあ、あと1マッチ勝てばいいだけだ。

ゲーム1

黒田は初手を見て、それをテーブルの上に置き──灯りを見上げて、ため息をついた。しばらく考えたあと、彼は手札をキープする事に決めた。一方ナシフはそのような事はせず、Oblivion Stone, Forest, Forest, Reap and Sow, Viridian Shaman, Sylvan Scrying, Talisman of Unityという初手を見て即キープを決めた。

ナシフは森からのタリスマンを展開。一方黒田は山を3枚出す物の何もプレイせず。ナシフは彼の3ターン目に少考し、Sylvan ScryingからCloudpostを得る。黒田はまず1枚目のPulse of the Forgeを本体に叩き込む。

ナシフは2枚目のScryingからまたもやCloudpost、黒田も同じく2枚目のPulse。これでナシフのライフは12になる。黒田には5枚目の土地がこない。ナシフはReap and Sowを双呪で撃つが黒田はそれに対応して3枚目のPulseで答える。ナシフ、ライフ8。

ナシフは自分のデッキを見つめつつCloudpostをStalking Stonesのどちらを持ってくるか迷う。ここで長考。彼は結局Postを持ってくる事に決め、ターンを終わる。黒田は4枚目の山をセットしてエンド。一方ナシフはさらにReap and Sowを双呪で打つ。黒田はそれに対応してBarbed Lighteningを本体に打ち込む。これでナシフはあと5しか残っていない。今回はStonesに即断。

黒田は険しい顔でアンタップ&ドロー。山を3枚タップし、Fireballを本体に打ち込む──勝利まで、あと3点。

ナシフはデッキを軽くたたき、良いカードが出てくる事を願った。ドローして──一瞬、彼の顔が明るくなった。だが、それもすぐに消え、彼は顔を歪めた。3マナ出して、Oblivion Stoneをセット、エンド。彼は黒田の顔をじっと見つめていた。ドロー──黒田の表情は変わらなかったが、ナシフは自分がもう1ターン生き延びる事ができると分かった。黒田が出したのはDamping Matrix。

ナシフはもう一度、気合いを込めてドロー。そして今回、多少なりとも可能性のあるカードが彼の元にやってきた。Solemn Simulacrumだ。彼は少しShamanでわざとSimulacrumを壊す可能性について考え、それよりもアタッカーが欲しいと言う結論に達し、ShamanでMatrixを壊してからSimulacrumをセットした。エンド。黒田はBlinkmoth Nexusをプレイしたが、表情を曇っていた。まだ引いていない、とナシフは確信した。黒田は、自分のSimulacrumをプレイしてエンド。

ナシフはViridian ShamanにFateカウンターをのせてからアンタップ、ドロー。やっと来た。Platinum Angelだ。Stoneを爆発させてからAngelをプレイする。黒田の表情はぴくりとも動かない。エンド。

黒田は急くようにアンタップし、5枚目の土地を出してからX=3でFireballを本体にプレイしてから、Electrostatic BoltをAngelに放った。

黒田 1-0 ナシフ

サイドボード

ナシフ:
黒田:

ゲーム2

ナシフ先手。Sylvan ScryingからCloudpostフェッチという立ち上がりから、しかし3ターン目には森からのOblivion Stoneをプレイ。黒田はCloudpostにMolten Rainを打ち込みたかったが、ナシフに時間を与える事はないと判断、森を壊す。

ナシフは2枚目のCloudpostを引き、先ほどScryしてきた方を場に出す。黒田はSimulacrumを場に出すがナシフも同様にする。黒田は少考してからBoltをナシフのSimulacrumに打ち2点パンチ。

「もう20点撃てるの?」──ガブリエル・ナシフ

黒田は苦笑して首を振った。ナシフはReap and Sowを双呪で撃ち3枚目のCloudpostを持ってくる。ターンエンドに黒田はPulse of the Forge。ナシフは2点パンチャーは気に入らないと判断しSimulacrumをOxidize。黒田はX=5のFireballを打ち込む。

ライフ9の時点でナシフはTooth and Nailをドロー。しばらくの沈黙の末、彼は9マナをタップしDarksteel ColossusとPlatinum Angelを持ってくる。黒田は7枚目の土地をセットしてエンド。ナシフはAngelにFateカウンターを置き、少考。黒田の手札は3枚──やめておくか。

ナシフはアンタップしてオールアタック。AngelはBoltにやられたもののColossusは通り、黒田のライフは9に。ナシフはさらなるAngelをダメ押しにプレイ。黒田は息をのんだ。エンド。

今度は黒田が長考する番だった。Barbed Lightening2枚でナシフのライフは3になるが、もう手札が無い。ナシフはStalking Stonesを場に出しているため、Arc-Sloggerをセットしても次のターンに死んでしまう。

黒田 1-1 ナシフ

ゲーム3

ナシフは初手を見て唇を噛んだ。Cloudpost, Blinkmoth Nexus, Sylvan Scrying 2枚, Duplicant, Oxidize, Oblivion Stone。あまり良くない。だが、キープ。最初のドローはタリスマン。Blinkmoth Nexusに1回殴られたところで場に出す。が、黒田のEchoing Ruinにあっさりと割られる。黒田は更なるBlinkmothを出してパンチ。ナシフには緑マナがない。

ナシフ、土地を引かない。黒田、さらにパンチ。やっとStalking Stonesはあるが、緑マナが無い事には何も始まらない。さらに2点ダメージを喰らう。2枚目のCloudpostを引き、やっとSolemn Simulacrum経由で森が出る。

「遅すぎないといいけど。」──ガブリエル・ナシフ

黒田は2点パンチでターンを終わったが、ライフ11で黒田の手札は大量にある。ナシフにはあまり好ましい状況ではなかった。Scryingと2枚目のSimulacrumで森を2枚持ってきて、エンド。黒田のBarbed Lighteningが飛び、ナシフのライフは8になった。

黒田はNexus2体でアタック。ナシフは1体をOxidizeするが、黒田はここで長考。結局スルーしてナシフは7に。さらに、エンド前に黒田は再度長考するが結局何も無し。ナシフはSimulacrum2体でアタック後、Viridian Shamanで自分のSimulacrumを潰しドロー。Oblivion Stone。期待していた物ではない。Reap and Sowを双呪でキャストしBlinkmothを潰そうとするが、黒田は対応してそれをアーティファクト化させてSharpnel Blast。これでライフ2。黒田は次のカードを引き──そのままそのカードを場に叩き付けた。

Molten Rain。

黒田 2-1 ナシフ

ゲーム4

「俺、Arc-Sloggerをサイドアウトしたんだよ。だから来ないんだ」──黒田正城

「きっとそうだろうな、だって君のデッキの中で一番悪いカードだもん。私もTooth and Nailは2枚しか残してないんだ」──ガブリエル・ナシフ

ナシフはワンランドマリガン。だが、次の手札もあまり良い物ではない。Darksteel Colossus, Cloudpost, Forest, Oxidize, Viridian Shaman, Sylvan Scrying。キープ。

Cloudpostから2ターン目にScyringをプレイ、2枚目のpostを持ってくる。だが、黒田はMolten Rainを既に用意していた。一方ナシフはMindslaverとDuplicantを引いてくる。次のターンに引いたSimulacrumは皮肉以外の何者でもない。とりあえずViridian Shamanをプレイ。

黒田はBarbed Lighteningを打ち込み、Sloggerをセット。やっとナシフは4枚目の土地を引き、Simulacrumを出す。黒田は20枚ライブラリーを減らしてナシフのクリーチャーを殺してアタック。ナシフはDuplicantでSloggerを殺そうとするが、その前に黒田はもう20枚ライブラリーを減らす。

黒田はアンタップして土地をプレイ。観客は皆、彼が次に何を言うか分かっていた。フルタップ──歓声が上がった。

Fireball。

歓声は既に、耳をつんざくようなボリュームになっていた。

日本語の記事と一緒に比較しながら読んでもらえるとたのしさばいぞう。

http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/ptkob04ja/fin

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。