- 原文
- 18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time (40-21)
- 著者
- Ben Bleiweiss
- 訳者
- NPCさん / 高潮の翻訳者 / タイ屋 / 草の根
- 投稿日
- 2004-02-27
- 更新
- 2004-05-17
マジック歴代最悪のカード・トップ100カウントダウンの第四回にお帰りなさい! さて、リスト本編に行く前に、少々やっておきたい問題がある。
まず第一に、なぜこのリストがあるのだろうか? 一つには、《ファイレクシアン・ドレッドノート(MI)》や《ライオンの瞳のダイアモンド(MI)》のような誤りを含んでいない、悪いカード・リストの決定版が欲しかったというのがある。この記事のための研究にずいぶん時間がかかったし、記事を書くのにも長い時間がかかった。数枚見過ごされたカードがあるとは言え(《預言する妖術使い(NE)》/《死の色(4E)》)、大部分は基礎を全部カバーするいい仕事をしたと思っている。
あるカードについて、それが歴代最悪のカードであるとか、ないとか言う議論がある。人には状況がどうであれ弁護に回るようなお気に入りカードがあるものだ。《メタモルフォーゼ(CH)》はかつて、《Su-Chi(AQ)》を2ターン目に《サルディアの巨像(5E)》に変身できた頃、キーとなるカードだったと多くのプレイヤーが主張する。そんな使い方をされたからといって、そのカードがいいカードってことにはならない! たった一度きり攻撃できるだけのクリーチャーを手に入れるために(君はこいつをアンタップさせるための9マナを持ってないんだからね)、君はリソースを放棄している(《Su-Chi(AQ)》、《メタモルフォーゼ(CH)》、そして大抵はタップ状態の《Mana Crypt(PR)》だ)そしてそれはかつてのタイプ1でふんだんにプレイされた除去呪文に弱いんだ (《解呪(7E)》、《剣を鋤に(4E)》、《粉砕(8E)》)。《食物連鎖(MM)》は1・2ターン・キル・エンジンに燃料を供給することができるから、いいカードだ。《メタモルフォーゼ(CH)》は将来のための追加の1マナを生成する能力のために、君にカード1枚の損失を与えることができる。
マジックのようなゲームでは、ただトレードしたり集めたりするよりむしろそれらのカードで遊ぶことができることから、最悪のカードと最良のカードが常に存在するだろう。以前のカードの価値を変化させるべく、絶えず追加されている新しいカードのため、このランキングは常に絶対的でも具体的でもない。 一方が他方より良いとか悪いとかいう量について、私のリストの40位と39位の カードにどんな差があるのだろうか? それは大した量ではないので、あるやり方でカードを順位付けしなければ、このリストは混沌となってしまうだろう。私は、「これはアルファベット順に並んだ、歴代最悪のカード100枚です。」などと言って、安易な解決策を採ることを潔しとしなかった。このリストは長年にわたるこのゲームのプレイ、研究、そして熟知全体に基づいた私の見解だ。要するに、これは篤志事業だ−たとえ私がカードの悪いところ探しをしていたとしてもね。私は新しいプレイヤーを、彼らが知らなかったカードに触れさせ(このリストの大部分は古いカードだ)、 率直な憤りよりもむしろ尊敬を持ってカードを扱い、カードを現代的にするための調整(作り直し)をする建設的な努力をしているんだ。
私のリスト上のカード、あるいはリスト全般について、同意や反論があるだろう。それは素晴らしいなんて言うもんじゃないね! 6000種以上あるマジックのカード全てについて、全く同じ評価をしている人は誰一人としていない。そして私にできることはこれらの100枚のカードがなぜ残りの5900枚より悪いかって言う私の主張を示すことだけさ。さて、何枚かのカードは惜しくもカウントダウン入りを逃した。以下がその理由だ:
このリストはまだまだ続けることができるが、この辺で止めておこう。下の100枚に押し入るのを待っている悪いカードがもっとたくさんあるが、それらは日中はずっと自分の出番が来るのを待ってなければならないだろう。君が待っているのは歴代最悪のカード100枚のリストだから、もうごたごたは無しで、40位から21位のカードだ。
リスティックの洞窟
土地
(T): いずれかのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
こいつは間違いなく、マジック歴代最低の5色地形だ。それどころか、色マナが出せる土地の中でも歴代最低の土地だね(他の人の最悪カードリストを見ると、こいつをもっと上位に置いているのもあるみたいだが)。こいつは、対戦相手のほうがどの土地をタップするか決めるという点以外は、《リシャーダの港(MM)》に似ている。プレイヤーの頭数が増えるほど、こいつが起動する機会は減っていく。《リスティックの洞窟》をプレイするということは、基本的に土地を置くというコストがかかる。あんたが先攻だったとして、第一ターン以後そいつをずっと起動しつづけるなんてことは、ほとんど見込みのない話だ。ゲームの終盤ではこいつはまったくダメだ。中盤でもまったくダメだね。序盤ではちょっとだけ役に立つ。で、潜在的にまったくダメだ。メルカディアン・マスクス・ブロックではマナ基盤を安定させるカードがすごく求められていた。それでもこのカードが見向きもされなかったということはつまり、こいつが本当にダメだってことさ。
《隕石のクレーター(PS)》の場合みたいに、どんな場合でも無色マナは出せるような選択肢をつけようか。洞窟がマナを出すのを防ぐためのコストを引き上げることはできるが、そうしたらゲームの序盤においてはマジックの5色地形の中でもっとも強いカードになってしまうだろう。
リスティックの洞窟
土地
(T): あなたのマナ・プールに無色のマナ1点を加える。
(T): いずれかのプレイヤーが(1)を支払わないかぎり、あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
Strongarm Tactics / 力ずくの戦略
(黒1) ソーサリー
それぞれのプレイヤーは、自分の手札からカードを1枚捨てる。その後、この方法でクリーチャー・カードを捨てなかったプレイヤーはそれぞれ、4点のライフを失う。
手札破壊呪文は主に二つの理由から存在している。対戦相手の手札の最高の呪文を叩き落す(強迫や強要)か、あるいは一度に複数の手札を捨てさせることでカード・アドバンテージを得る(Hymn to Tourach(FE)や精神錯乱/Mind Twist)か。《力ずくの戦略》は非常に珍しい、手札破壊の第3のタイプに属している。つまり、使うことでカードアドバンテージを失ってしまうし、対戦相手の手札からいいカードを落とせるわけでもない。もしかすると軽い溶岩の斧/Lava Axeになるかもしれないが、このカードを使うことで自分のカードも2枚失ってしまう(《戦略》と手札から捨てるもう1枚)。自分がクリーチャーを捨てなければ、カード2枚を使って、自分に《火炎の裂け目(NE)》を打ち込んで、対戦相手のカードを1枚捨てさせただけということになる。これは本当に酷いカードだ。
これはかなり簡単だ。「他の」という言葉を放り込めばいい。自分のクリーチャーを墓地に送り込む能力(リアニメイターデッキでは意味がある)がなくなったことに抗議する人がいるかもしれない。でも、そんなことをいう人は、リアニメイターデッキにはこんなくずをプレイするような余地はないってことを見落としている。想像して欲しい。これはリアニメイト呪文でもなければ生物でもなく、単独で役に立つ呪文ですらない。
Strongarm Tactics / 力ずくの戦略
(黒1) ソーサリー
他のプレイヤーはそれぞれ、自分の手札からカードを1枚捨てる。その後、この方法でクリーチャー・カードを捨てなかったプレイヤーはそれぞれ、4点のライフを失 う。
したたる死者
4BB
クリーチャー ― ゾンビ
4/1
したたる死者はブロックに参加できない。したたる死者がいずれかのクリーチャーに戦闘ダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。それは再生できない。
このリスト上の(パワーとタフネスの合計で)最大のクリーチャーは、38位となった。種族をテーマとしたオンスロート・ブロックの中でさえ、こいつは純粋に悪かった。こいつは本物のファッティじゃあない、タフネスが1しかないからね−こいつが持ってるのはパワーだけだ。これは、まったく本当の回避能力を持たない、どんな雑魚クリーチャーにでもチャンプブロックされ、死んでしまうであろうクリ−チャ−を手に入れるのに6マナもするってことだ。こいつはブロックに参加できない。だからその高いパワーやバジリスク能力は防御では100%役に立たない。こんなに大きな欠点を持った4/1クリーチャーに6マナも払うってのは、マジックで種族クリーチャーを得るための最悪のコストパフォーマンスだ。
《したたる死者》には間違ってる点がいっぱいあるが、その中には低いタフネス、高いマナ・コスト、ブロック時の欠点ってのがある。1セット後に出たコモンの《よじれた嫌悪者》と比較すると、比較すること自体ジョークにさえなってしまう。《したたる死者》にほかの能力は要るのか? 欠点を無くす必要は? 再生能力をつければ、少なくとも恐るべきアタッカーとなる助けになるだろうか? サイクリング付きにすべきだろうか?そうすれば少なくとも遅いゲームでこれを取り除ける。変異にすべきだろうか? そうすれば少なくとも《皮を剥ぐ者》をプレイする可能性を持ったびっくりブロッカーにはなる。私はこの問題をフォーラムに議論しに行く人たちに任せることにしよう。あなたはどんな風に《したたる死者》をオンスロート・ブロックの中でプレイ可能なレベルに調整できただろうか?
モグの中隊 / Mogg Squad
(赤1) クリーチャー -- ゴブリン 3/3
モグの中隊は場に出ている他のクリーチャー1体につき-1/-1の修正を受ける。
こいつは僕がマジックで一番嫌いなクリーチャーだ。「あなたがこのクリーチャーをプレイしたときに、直ちにそれを墓地に置く」と書かれているクリーチャーは少ないが、その内のひとつだ。 ゴブリンデッキは複数のクリーチャーをプレイしようとするから、このカードのデザインは直感に反している。リミテッドでも、対戦相手が複数のクリーチャーをプレイするだけで簡単に死んでしまう。もちろん、自分のクリーチャーが場に出ているだけでも死んでしまう。2ターン目を過ぎれば、これが3/3になることは事実上ないだろう。 構築で、これはゴブリンだから他のゴブリン・カードと一緒に使えると主張することはできる。あるいは、かつての《鋼のゴーレム/Steel Golem(WE)》のごとくに、クリーチャーはこれしか入れてないデッキを組むこともできるだろう。そんなのがいい手とは思えないけど。どっちにせよ、モグの中隊が酷いのは真実だ。
直すとすれば、-1/-1修正を自分のクリーチャーからだけにするか、対戦相手のクリーチャーからだけにするかのどちらかだろう。この場合は、自分のクリーチャーだけにするのがいいと思う。そうでないと、3/3のスライ用クリーチャーになってしまう。つまりはショックか何かにバックアップされてゲームを加速してしまうし--それに《モグの下働き/Mogg Flunkies(ST)》を増やす必要もない。それから、互いにいがみ合うゴブリンの軍団というテーマにもよく合っている。クリーチャーが場に増えると、軍団は収拾がつかなくなるわけだ。
《モグの中隊/Mogg Squad(TE)》
(赤1) クリーチャー -- ゴブリン 3/3
モグの中隊はあなたがコントロールする他のクリーチャー1体につき-1/-1の修正を受ける。
Feroz's Ban / フェロッズの封印 (Homelands/5th/7th: Rare)
(6), Artifact
クリーチャー呪文は、それをプレイするためのコストが(2)多くなる。
Mana Matrix (Legends: Rare)
(6), Artifact
あなたがプレイするエンチャント呪文はそれをプレイするためのコストが(2)少なくなる。
Planar Gate (Legends: Rare)
(6), Artifact.
あなたがプレイするクリーチャー呪文はそれをプレイするためのコストが(2)少なくなる。
Feroz's banはplanar gateの真逆のカードでは有るけれど、結局三つとも6マナで、2マナ分の効力を発生するアーティファクトだということで、ココでひとまとめにしよう。こういった一様なマナ・コスト現象効果(あるいは、増加効果)は、特にコンボ・デッキにおいて、正しい状況で使えば絶大な効力を発揮する。テンペストの大メダル、[Helm of Awakening]、およびPlaneshiftの使い魔サイクルは、これのいい例だ。同じことは、[gloom]、[chill]、および[Sphere of Resistance]にもいえる。ただ、これら「使える」マナ軽減(増加)効果カードカードには一つ共通点がある。それらは一般的に、効果の対象にしたいスペルよりもコストが軽いんだ。[Mana Matrix]は重すぎて、ティンカーで引っこ抜いてきた時でさえ、テンポの加速には貢献しないだろう。おんなじことを[Planar Gate]でやると一寸素敵な事に成るかもしれないけど、普通は[Urza's Incubator]で良いんじゃないかな?
そんで、[Feroz's Ban]だ。このカードは特筆に価するね。一体全体どういう手を使ったのか知らないが、このカード君は2度再版されたのだからな。1度じゃあないぞ。2度だ。[Feroz's Ban]をキャストする6マナを揃えた時には既に対戦相手(たち)がデッキ中のクリーチャーを展開し終わってるような、そんなことが良く有りそうなカードがだ。カードの効果が対戦相手のそれと同様に君のクリーチャーにも影響するようなカードが、だぜ。
無理。なんでかっつーとだな、この手のスペルには適正なコストが存在しないからだ(あー、こういう事書くとガンガン苦情が来るの分かってるんだけどさ)。君らには、この3枚の紙くずが与えられてる。でも、[Nightscape Familiar]だとか[Flush]だなんてカードだって与えられちゃってる。例えばトーナメントレベルのカードで無い場合さえ、カジュアルプレイヤーはこういう効果が大好きで([Edgewalker], [Urza's Incubator])こういった非常に制限のある範囲(例えば、スカージのWarchiefサイクル)に影響するカードはニッチ的に素晴らしいけど、逆にカジュアル向けじゃないこの手のカードは(大メダル,[Helm of Awakening])は手早い無限コンボに入って来てしまう。この手のカードは神かあるいは紙って決まっているんだよ。
もし[Mana Matrix]のコストが安かったら、そりゃぶっ壊れたカードに成る。同じことは[Planar Gate]にも言えるな(それでも[Mana Matrix]よりゃマシだろうが)。[Feroz's Ban]のコストが安かったら辟易するようなつまらんカードに成るだろうし、コストが高けりゃデッキにゃ入らん。じゃ、[Feroz's Ban]の適正コストを考えてみようか。5マナか?話に成らんな。4?高すぎるだろ。3?…安すぎる。適正な数字は無いね。
《未来視/Visions》
(白)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーのカードを上から5枚見る。あなたは「その後、そのプレイヤーはそのライブラリーを切り直す」ことを選んでもよい。
こいつはカードを並び替えられない《索引/Index》だ。《未来視/Visions》は対戦相手のライブラリを見られる(《索引/Index》にはできない)が、チェックした5枚のカードをライブラリの上にそのまま置くか、あるいはライブラリをシャッフルするかを選ばなくてはならない。アルファの《Natural Selection》ですら、インスタントでカードを並び替えることができたのだが。ライブラリをシャッフルしたいのならば、君のライブラリを切りなおせる何百通りものマシな方法があるし、自分のライブラリの一番上を見られるもっとまともな方法もごまんとある。このカードには「あなたはこれから引くカードを見る。引きが強い? おめでとう! 引きが弱い? なら、新しいツモに期待したまえ」。もしくは「あなたは対戦相手がこれから引くカードを見る。引きが強い? なら、他のカードを引いてもらおう。引きが弱い? よかったな!」と書いてある。カード一枚(を費やすほどの)の価値はない。
そもそも、ライブラリの一番上を見るのは白の効果では無かった──これは青の効果になるだろう。《未来視/Visions》を調整する方法に関する提案をお望みなら、《索引/Index》を見て欲しい。このカードを白のままにするなら、別の出典からインスピレーションを拝借して、とにかく奇抜なものにしよう。
《幻を鋤に/Visions to Plowshares》
(白)
ソーサリー
対象のプレイヤーはライブラリのカードを一番上から5枚公開する。それらのカードから好きなものを何枚でも(ゲームから)取り除き、残りをそのプレイヤーのライブラリの上に好きな順番で置く。
詰まるところ、この効果は(5)(青)(黒)を払った《逃れえぬ運命/Sealed Fate(MI)》に相当する。見られるカードの数は、5枚ではなく3枚に削るべきだろうな。
Avalanche
(赤赤2X) ソーサリー
X個の雪かぶりを持つ土地を対象とする。それらを破壊する。
Melting
(赤3) エンチャント(場)
全ての土地は雪かぶりを失う。
実際にゲームにあまり多くをもたらさなかった以上、雪かぶりは悪いメカニズムだ。雪かぶり土地を必要とする呪文があるから、常に場の基本地形に注意を払って雪かぶり土地の状況を把握しておく必要があった。非常に多すぎるカードが、雪かぶりを使うか、あるいは雪かぶりを使わないことでのペナルティを持っていた――そのせいで、ほとんど誰もそれを使わなくなった。それに加えて、Arctic Foxes(※雪かぶり土地があるとブロックされにくくなる)のようなカードがあって、対戦相手が雪かぶり土地を使いたくないようにしていた。その一方で、Kjeldoran Guard(※雪かぶり土地があると機能できない)のようなカードがあって、自分からは雪かぶり土地を使わせないようにして、対戦相手には雪かぶり土地を使わせるようにしていた。そういうわけで、雪かぶり土地を使わせたいのか使わせたくないのか、本当に自己矛盾気味になってしまっていた。
それから、複数のカードが直接雪かぶり土地をいじめるようにデザインされていた。その最悪の二つがMeltingとAvalancheだった。99.99%の現在のマジックのプレイヤーは雪かぶりが存在したことさえ知らないし、使ったことがある者はそれよりさらに少ない。それらのカードは歴史上ほとんどの時間で使われてなかった。過去の時代に戻っても、2枚ともリミテッドでの悪いメカニックに対抗するための悪いサイドボードカードだった。構築では、もし本当に心から雪かぶり土地を使うプレイヤーを罰したいのであれば、Cold Snap(※雪かぶり土地用の因果応報/Karma)を使うことができた。リミテッドでは、こいつは土地1枚を壊すのに5マナ必要で、しかもそれは奇妙であまり使われないタイプの土地に対してだけだ。あるいは同じ土地から、どのみち半分の時間は弱点であるような能力を取り除くというだけのエンチャントだ。
Avalancheのコストは(赤X)にしてMeltingは(赤)にしてしまおう。それでもまだ悪いが。なぜなら雪かぶり土地は本当に悪いからだ。このカードはどちらも意図するところは達成しているが、実際には対策する必要ないメカニズムに対策していただけだ。R&Dは雪かぶり土地から価値ある教訓を学んだ――もしあるメカニズムを登場させるならば、あまり多く対策カードを作ってそのメカニックをプレイする価値が無くなるようなことをしてはならない(特に、そのメカニズムが強力なものでない場合は)ということを。
Hawkeater Moth / 鷹喰い蛾
(3)(緑) クリーチャー ― 昆虫
飛行
鷹喰い蛾は呪文や能力の対象にならない。
1/2
歴代ワースト20に入れるかどうか検討したカードの分岐点が知りたいんだったら、ここがそのポイントだ。R&Dには飛行クリーチャーについての最新の理念がある。白には小型(《Suntail Hawk(JU)》)、中型(《Aven Cloudchaser(OD)》)、大型(《Exalted Angel(ON)》)とすべてのレアリティにフライヤーがいる。青は中型フライヤー(《Skywing Aven(TO)》)がすべてのレアリティに存在し、大型フライヤー(《Mahamoti Djinn》や《Broodstar(MR)》)がレアスロットにいる。黒はコモンスロットに弱いか、コストパフォーマンスのよくない小型フライヤー(《Vampire Bat》)がいて、中型(《Phyrexian Slayer(IN)》)がアンコモンに、大型(《Sengir Vampire》)がレアにいる。赤は大型フライヤーがレアにいる(もちろんドラゴンだ)。
非常にまれな例外を除けば、緑はもはやフライヤーを持たない。その代わり、多くの蜘蛛(飛行を持っているかのようにブロックできるクリーチャー群)がいる。これらのガイドラインを念頭におけば(何事にも例外はあるが、それは現在のR&Dの計画とは異なるわけだ)、Hawkeater Mothがなぜそんなに駄目なのかが理解できる。こいつはアンコモンの、フライヤーが想定されていない色におけるフライヤーってわけだ。
Hawkeater Moth以降に印刷された、多色でないすべての緑のフライヤーのリストがここにある:
これで全部だ。16セットで緑のフライヤーはこれだけしかおらず、メルカディアン・マスクス以降ではたった一匹しか印刷されていない。
それでもHawkeater Mothが悪いカードであるということに変わりはない。
Caustic Waspsに倣って3マナにするか、あるいはサイズを若干大きく(1/2ではなく2/1に。リミテッドでは、緑のクリーチャーは《Invigorate(MM)》のようなカードの対象になることが求められているので)することで、おそらくうまくいくだろう。よいカードにするのは難しい。こいつは悪いカードとして作られたものなのだから。R&Dは緑のフライヤーにこの程度のレベルであってほしいわけだ。
Pretender's Claim / 詐称者の要求
(1)(黒)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーがブロックされた状態になるたび、防御側プレイヤーがコントロールする全ての土地をタップする。
デッキに《枯渇》を入れるのは、相手のエンドに《枯渇》を打って無理矢理タップ・アウトさせて、コンボを決めたり、スペルを通したりするためだ。コントロール・デッキのミラーマッチなら、カウンター合戦に勝つための手段になることもあり得る。このカードも、効果自体は真剣勝負でも通用するレベルだ。
とはいえ、
クリーチャーを場に出してなきゃいけなくて、
そのクリーチャーにこいつをエンチャントしなきゃいけなくて、
そのクリーチャーが相手にブロックされなきゃいけなくて、
それでようやくこの効果は発揮されるんだが。
そもそも、このカードの効果は青にふさわしい。なんで黒のクリーチャー・エンチャントにいきなりこんな能力がついてて、しかも戦闘中にトリガーしたりするのか。全くわからん。構築戦では、タップ・アウトを気にするようなデッキは、ブロッカーが居ないか、甘んじて攻撃を通すか、でなきゃその両方かだ。もしタップ・アウトを辞さないようなデッキだったら、高笑いしながら秒でブロックして、がっちりカード・アドヴァンテージを稼ぐだろう。
このカードは青であるべきなので、まず青にしよう。加えて、こいつの能力の誘発する条件を全く逆にしてやろう。
詐称者の要求 / Pretender's Claim
(1)(青)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーが攻撃に参加して、ブロックされなかったとき、防御側プレイヤーがコントロールする全ての土地をタップする。
これで少なくとも使いやすくはなった。依然として強いとはとても言えないが。
Crevasse (レジェンド:アンコモン)
赤2 エンチャント(場)
山渡りを持つクリーチャーは、山渡りを持たなかったようにブロックされる。
(Deadfall: 緑、森渡り Great Wall: 白、平地渡り Quagmire: 黒、沼渡り Undertow: 青、島渡り)
悪いカード地獄という場所では、常に特殊な地位を持っているGreat Wallを初め、これらのカードがもっとこの悪いカードリストの上位に何故来ないのか、という苦情がたくさん寄せられるだろうと思う。そう、Great Wallはポータル以外のマジックに存在するクリーチャーの中でたった1枚しか効果を発揮しない(訳註)。そう、またこいつらの能力はとても弱く、さらに制限されたものでもある。どんなに使えないわけはないといっても、やっぱりこいつらは弱くて良くない。こいつらが100%効果を発揮できる状態に持っていったとしても、その状態は決して素晴らしい状態ではない。(Crevasseは《ゴブリンの王/Goblin King(8ED)》がゴブリンをヒートアップさせることを止め、Undertowは《砂イカ/Sand Squid(MM)》の能力を殺す。『イカはこわイカ? なんちゃって。 - Knut.』これらのカードは全て、色マナは1つしか必要としないが、そうかといってプレイしやすい部類に入るカードでは決してない。
Ice Ageにはこれら5枚のカードを一緒くたにまとめたアーティファクトが存在する。
Staff of the Ages (アイスエイジ:レア)
3 アーティファクト
渡り能力を持つクリーチャーは、それを持たなかったかのようにブロックされる。
単純明快、かつ古ぼけた5枚のレジェンド・エンチャントを見事に1文でまとめている。
ポータル抜きで平地渡りを持つクリーチャーは2枚。
1枚というのは単なる勘違いだろうか?
Phyrexian Tribute / ファイレクシアへの貢ぎ物
(2)(黒) ソーサリー
ファイレクシアへの貢ぎ物をプレイするための追加コストとして、クリーチャーを2体生け贄に捧げる。
アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
アーティファクトを壊さなきゃならないときは、アーティファクトを壊さなきゃならない。黒単を使ってるんなら、普通は《Oblivion Stones(MR)》や《Nevinyrral's Disk》、《Gate to Phyrexia(AQ)》あたりを突っ込むところだ。こんなカードをプレイしたいとは思わないだろう。1枚のカードを取り除くのに3枚のカードが必要なんだぜ(もしくは1枚のカードと2体のトークンでも何でもいいが、それについては言及しない。その話はもう済んでる)。それも打ち消されなかったときだけだ。打ち消されたら、2体のクリーチャーを無駄に失うことになる。そのうえTributeはソーサリーなので、全体除去やその他クリーチャーを破壊する効果に対応してキャストすることもできやしない。
黒はアーティファクトやエンチャントを壊せる色じゃない。《Hawkeater Moth(UZ)》もそうだが、Tributeが弱いのはある能力について苦手な色がそれを持つときのパワーレベルが関わっている。特に《Breeding Pit》のようなカードと共に使うことで、 黒にアーティファクトを壊すオプションを与えるので、こいつはワースト20には入らない。とはいえ、こいつを弁護してやるつもりもない。こいつは確かにひどいからな。それでも何かしら意味のあることをやってのけるのは確かだ(明日がどれだけ惨憺たることか)……。
《マナ結合/Manabond》
(緑)
エンチャント(場)
あなたのターンの終了時に、あなたは自分の手札を公開し、その中から全ての土地カードを場に出してもよい。そうした場合、あなたの手札を捨てる。
ぱっと見、《マナ結合/Manabond》は申し分無いように見える──第1ターンからマナをぶ厚く増やせるんだからな! おっと、喜ぶのはまだ早い。そのマナでプレイしたい呪文は全てディスカードされている。《マナ結合/Manabond》のマナを使えるのは、(手札破壊を)生き延びたマッドネス呪文だけだ。さらに、この能力が使えるのは君のターン終了時フェイズだけなので、奇襲として土地を場に出すことはできない。《マナ結合/Manabond》はランドをプレイすることとは見なされないので、《どん欲の角笛/Horn of Greed(ST)》を誘発させず、Turbolandデッキにも入らない。《マナ結合/Manabond(EX)》には2つのそれっぽい使い道がある。
どっちの場合でも、《マナ結合/Manabond(EX)》は機能しない。土地単デッキの場合、最初のターンに引いていなければ《マナ結合/Manabond(EX)》は役に立たないだろう。マッドネスデッキで後半に引いてきた《マナ結合/Manabond(EX)》は、マッドネスカードと十分な土地を持っていなければ使い物にならないだろう。
手札の全ての土地をプレイする能力は、実に強力だ。そして、《マナ結合/Manabond》は、多くの人が克服できないと考える欠点──《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond(MI)》のような──を持っている。どうやって《マナ結合/Manabond(EX)》を、メリットとデメリットを保ったままの形で作り直そうか?
Strongholdの《芽ぐみ/Burgeoning(ST)》を見てくれ。
Burgeoning / 芽ぐみ (Stronghold: Rare)
(緑)
エンチャント(場)
対戦相手1人が土地1つをプレイするたび、あなたは自分の手札にある土地カードを1枚、場に出してもよい。
そして《踏査/Exploration(UZ)》を見てくれ。
Exploration / 踏査 (Urza's Saga: Rare)
(緑)
エンチャント(場)
あなたは、あなたのターンにさらに1つの土地をプレイしてよい。
これら2枚のカードの複製にせず、どうやって《マナ結合/Manabond》を作り直そうか? 追加の土地を1枚加えて欠点を無くしてしまうと、《芽ぐみ/Burgeoning》か《踏査/Exploration》のどちらかになってしまう。かといって「手札の土地全てを即座にプレイさせるエンチャント(場)」とし続けるなら、壊れたカードにしないための「手札を捨てる」キツい欠点が必要だ。《花盛りの夏/Summer Bloom(6E)》はロクに使えなかったが、しかし、とんがっていた。新しい《マナ結合/Manabond》は起動コストを取り除いた──が、繰り返し使える──《花盛りの夏/Summer Bloom(6E)》になるだろう。コンボデッキに悪用されない《マナ結合/Manabond》を、思い切って作ってみようではないか。こんなのはどうだろう:
《マナ結合/Manabond》 (Exodus: Rare)
(緑)
エンチャント(場)
《マナ結合/Manabond》が場に出た時、手札のカードに等しい時間(Time)カウンターを置く。
あなたが土地をプレイするたび、《マナ結合/Manabond》から時間カウンターを取り除く。
《マナ結合/Manabond》の上に時間カウンターが乗っている間は、あなたは呪文をプレイできない。
あなたは自分のターンに、好きなだけの土地を場に置く(put)ことができる。
土地を「場に置く(put into play)」ことでは《マナ結合/Manabond》からカウンターを取り除けない──この言葉遣いを入れることで、(1ターンに1度だけの)土地のプレイだけが、カウンターを取り除けるようになった。《マナ結合/Manabond》からカウンターを一旦すべて取り除けば、それは、本当におかしいエンジン補助になる(6枚の土地を置いて《時のらせん/Time Spiral(UZ)》をプレイ……別の土地4枚から《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》だ……3枚の土地を出した……君のターンだ)。けど、カウンターが乗っている間、《マナ結合/Manabond》はデュエルでの行動を事実上自粛させる。新しい《マナ結合/Manabond》はすさまじい欠点を持つだろうが、カウンターをすべて取り除いた暁には、すばらしいコンボ補助効果を発揮する。
Goblin Lyre
(3) アーティファクト
Goblin Lyreを生贄に捧げる: 対戦相手1人を対象とする。コイン投げをする。あなたがコイン投げに勝った場合、Goblin Lyreはその対戦相手に、あなたがコントロールするクリーチャーの数に等しい値のダメージを与える。あなたがコイン投げに負けた場合、Goblin Lyreはあなたに、その対戦相手がコントロールするクリーチャーの数に等しい値のダメージを与える。
コイン投げに勝った! じゃあ対象の対戦相手に1〜3ダメージ当たるな。コイン投げに負けた! じゃあ自分に1〜3ダメージ当たるな。山ほどのクリーチャーが場にいても、やっぱり50%の確率でダメージを与えられるだけだ。ダメージをプレイヤーにしか与えられない(もしダメージをクリーチャーに与えることができたら、少なくとも面白いリミテッドでのコンバットトリックにはなっていただろう。まあ《モグの暗殺者/Mogg Assassin(EX)》みたいに)し、この効果は一回しか使えない。もしクリーチャーを場に出してなければ、何も起きない。クリーチャーを出していたとしても、何らかの収穫を得られるのは半分の場合だけだ。もしクリーチャー5体以上がいなければ効果は大きいとは言えないし、それにしたってコイン投げに勝ったらの話だ。
クリーチャーを対象にできるようにすることで、少なくともリミテッドでは使えるカードになるだろう。
Goblin Lyre
(3) アーティファクト
Goblin Lyreを生贄に捧げる: クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。コイン投げをする。あなたがコイン投げに勝った場合、Goblin Lyreはそれに、あなたがコントロールするクリーチャーの数の等しい値のダメージを与える。あなたがコイン投げに負けた場合、対戦相手1人の選んだ対象のクリーチャー1体かあなたに、Goblin Lyreはダメージを与える。
こうすることで、より《歪んだ秤/Crooked Scales(MM)》に似てくる。しかしそれでもプレイヤーを狙える。余談だけれども、《暴徒の正義/Mob Justice(ST)》は、このカードを現実世界のマジックで修正した例としてはいい仕事をしている。
Wintermoon Mesa / 冬月台地
土地
冬月台地はタップ状態で場に出る。
(T): あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(2),(T),冬月大地を生け贄に捧げる:土地2つを対象とし、それらをタップする。
こいつはマナを生成できる土地の中で一番ひどいカードだ。まず、タップ状態で場に出る。次に、無色のマナしか出せないし、それも1点だけだ。とどめに、2マナ払ってこいつをサクって、やっと土地をふたつ、それもたったの1回タップできるにすぎない。《リシャーダの港》がちょっと強すぎた――特にマスクス・ブロック構築では――のはよくわかる。だけど、だからって脊髄反射的にこんな使えないカードを作っちまうのは意味がわからない。土地をふたつタップすることが、ゲームを左右する状況は、たまにとはいえ確かにある。でもそのために、タップインして色マナも出ない土地をデッキに入れようと思う? なんにせよ、こいつはタップすればマナが出る。だから、トップ20には入らないで済んだ。マナを出せるカードってのはそれだけで価値があるからだ。しかし、それにしたって、こいつはその中では最悪の部類だ。
まずこんな修正を考えてみた。
Wintermoon Mesa / 冬月台地
土地
(T): あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(2),(T),冬月大地を生け贄に捧げる:土地2つを対象とし、それらをタップする。
しかしこれだと、ただでさえ《からみつく鉄線》と《リシャーダの港》(禁止カード)があるブロックに、さらにマナを縛るカードを増やすことになってしまう。というか、デメリットを全部なくしてみると、普通に使えるカードになっている。要するに、こちらの土地1枚を犠牲にする代わりに、序盤で大きくテンポを稼ぐことができるわけだ。このバージョンの《冬月台地》だったら、エクステンディッドの「Red Deck Wins」には4枚突っ込むだろう。そうじゃなくて、土地タップ能力の方で、もう少し効果時間を伸ばしてみよう。なにしろ、こっちは《台地》を起動するまでに、まず1ターン待たされるんだから。
Wintermoon Mesa / 冬月台地 (プロフェシー:レア)
土地
冬月台地はタップ状態で場に出る。
(T): あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(2),(T),冬月大地を生け贄に捧げる:土地2つを対象とし、それらをタップする。それらは、それらのコントローラーの次のアップキープ・ステップにアンタップしない。
相手の土地を2ターン寝かせておけるようになった一方で、起動コストは実質「3マナ(2マナ+《台地》のマナ)と《台地》本人」のまま据え置き。これでバランスはとれたんじゃないかな。
防衛任務/Security Detail
(白3) エンチャント(場)
(白白):1/1の白の兵士クリーチャー・トークンを1個場に出す。この能力は、あなたがクリーチャーを1体もコントロールしていない場合にしかプレイできず、1ターンに1回しかプレイできない。
《防衛任務/Security Detail(MM)》は《Kjeldoran Outpost(AL)》とよく似ていて、無料のクリーチャーを与えてくれる。場に出たときの弱点がない点は、Kjeldoran Outpostとは似ていない。1ターンに1回しか能力を使えないというのはKjeldoran Outpostとまさに同じだ。Kjeldoran Outpostは本当にいいカードだった。
2つ目の文章が、防衛任務を勝利者から絶対的な敗者に変えてしまった。「あなたがクリーチャーを1体もコントロールしていない場合にしかプレイできず」おいおい、ちょっと待ってくれ。1/1クリーチャーをプレイするために、他にクリーチャーが場にいてはいけないだって? 6マナ払って作った1/1クリーチャー1匹が死ぬか場を離れるかするまで、使えない? 1ターンに一回しか能力を使えないから、コンボエンジンとして使うこともできない? つまり、場にクリーチャーを出せなくて、その代わりに1/1を、たった1匹だけ場に出すことができるって? いえいえ、ご勘弁を。
動員令/Mobilization (オンスロート:レア)
(白2) エンチャント(場)
兵士は攻撃に参加してもタップしない。
(2白):1/1の白の兵士クリーチャー・トークンを1個場に出す。
修正版はこれだ。依然として素晴らしいってほどではないけど、少なくともトーナメントで使える境界線上にいる。(時々、いろんなフォーマットに現れているけれども、どのトーナメントシーンでもメタの中心にはなってない)
Snowfall
(青2) エンチャント(場)
累加アップキープ:(青)
島がマナを引き出す目的でタップされるたび、そのコントローラーは自分のマナ・プールに(青)を加えてもよい。その島が雪かぶり土地である場合、そのコントローラーは自分のマナ・プールに代わりに(青青)を加えてもよい。このマナは、累加アップキープの支払いのためにしか使えない。
これはマジックで一番ややこしいコモンだ。このカードは自分の《島/Island》にとっての《ほとばしる魔力/Mana Flare(5E)》かスーパーほとばしる魔力になるが、そのマナを累加アップキープを支払うことにしか使えない。付け加えると、Snowfall自体も累加アップキープを持っている。累加アップキープを長い間払いつづける必要のあるカードはそれほど多くない。特に青では。 確かにRality Twist(45位)やIllusionary Forcesといったカードとこれを組み合わせて使うデッキを組む人はいる。しかし、どちらのデッキも悪い。たいていの場合は役に立たないカードに頼っているし、凄い勢いで負けることになる。 このエンチャントは、これ自体とその他のカードのアップキープを支払うためのマナを生み出す。しかし、いかなる意味においてもマナ加速じゃない。このカードは、アイスエイジでReality Twistのレア・スロットを占拠するレアにできただろう。
Snowfallデッキを組んでIllusionary Wallを場に30ターン出し続けたとかそういう特殊な例外があったとしても、それもどうでもいいことだ。このカードはあなたのターン(対戦相手の、ではない)の一つのフェイズ(アップキープ)の間しか役立たない。しかも、これは何かを場に出すのを助けてくれるわけでもない。単に他の場にあるカードをそのまま場に残すのを助けるだけだ。
まあなんだ、このカードは失敗している。計算(通常の土地と雪かぶり土地の違いがあって、自分の《Snow-Covered Island》は1マナでも2マナでも3マナでも生み出せるようになる)とかこのカード自身(と他のカード)の持つ累加アップキープだとかで、もうなんていうか経理部の最悪の悪夢みたいなもんだ。 このカードをレアにして、やるべきことをきっちりやるだけのカードにしてしまおう。
Snowfall
(青青2) エンチャント(場)
累加アップキープ:(青)
Snowfalが場に出ているかぎり、あなたはSnowfall以外の累加アップキープを支払う必要はない。Snowfallが場を離れたとき、あなたがコントロールするすべての累加アップキープを持つカードを破壊する。それは再生できない。
コストはオリジナルのSnowfallよりも少し重目になっているが、かわりにすべての累加アップキープを持つパーマネントを助けるようにした。ただし、Snowfallが場にいる間だけだけど。 最終的にこれが場を離れれば、一緒に何もかも持っていってしまう。この弱点は厳しいけれども、一時的なカードを永続的にするのと引き換えだ。だんだんカウントアップしていく時計全部のかわりに、大きな時計一つで済ませようってことだ。
Tahngarth's Glare / ターンガースのにらみ
(赤) ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後、それらを好きな順番で戻す。そのプレイヤーは、あなたのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後、それらを好きな順番で戻す。
最初に《Index》、次に《Visons》。一連のダメなのぞき見カード群の最後を飾るのが、アポカリプスの本当にどうしようもないソーサリー、Tahngath's Glareだ。通常は青である能力と引き換えに、相手も君のデッキをいじれるようになってしまった。なぜこのカードが赤なんだ? 君のオモチャで、相手のデッキを操作するのと同じように、相手にもそれを許すのが(※赤の特徴である)混沌だからか? 俺はそうは思わない。それは白や緑に見られるような効果の対称性だ(どうかぶたないでくれよ)。さらに、こいつは上に出てきたカードすべてがダメなのと同じ理由でダメだ――将来のドローを見られるだけで、それに対してほとんど何もできない――君のマナとテンポを費やして、相手に君のドローを並び替えさせることを除いてはな。
樽の奥底までさらっていったら、こんなクズがでてきたってわけだが。すでに盤面上で優位に立っているのであれば、こいつは勝ちを確実なものとするカードとして機能する。だが、こいつの有用性なんてどう考えてもそれくらいだ。
こいつを一方的な効果にすることもできるが、それでも歴代ワースト100に入るレベルだ。
Tahngarth's Glare
(赤) ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後、それらを好きな順番で戻す。
これでもまだ、費やすカードとマナに見合うだけの充分な効果とは言えない(毎ターンこいつをキャストできるような、いかれた再利用エンジンでもない限りは――だがその場合でも、対戦相手は最終的には求めているものを手に入れてしまうだろう)。こうなったら完全に変えてしまおう。いかれてて楽しい混沌という赤のテーマは残したままでな!
Tahngarth's Glare
(赤) ソーサリー
対象の対戦相手のライブラリーの一番上のカードを公開する。対象のクリーチャーかプレイヤーにXダメージを与える。Xはその呪文の点数で見たマナコストに等しい。その対戦相手は公開されたカードを墓地に置くか、ライブラリーの一番上に戻すことを選んでもよい。
《Erratic Explosion(ON)》の反対だ! 少なくともこいつはカード名のフレーバーを反映している(ターンガースがにらむと、プレーンシフトでの彼みたいに、そのパワーでダメージまで与えるんだ)。まあオリジナルのデザインからは離れちまったがな。
要塞化/Fortified Area
(白白1) エンチャント(場)
あなたがコントロールする壁は+1/+0の修正を受けるとともにバンドを持つ。
The Glyphは悪かったけれども、少なくともそれらの大半は優れた効果を生み出していた。《要塞化》は、例えば君の石の壁を1/8のバンド持ちにしてくれる。でも、それは攻撃にいけないままだ。理屈としては、バンド持ちの壁というのはいい。複数のクリーチャーで守っていて、高いタフネスの壁を使ってすべてのダメージを吸収してしまえるのであればだが。当然疑問が出てくる。
みんなが何かの変な《ローリング・ストーンズ/Rolling Stones》 デッキを組むと、そこでは《要塞化》は半分の効果しかない十字軍として使われている。このカードは、他のカードをよくしているわけじゃない。はじめから強化する必要のない悪いクリーチャーのための強化用の存在だ。
加えて、これは3マナだ。なぜそのコストで栄光の頌歌をプレイしないんだ?
ダークスティールキター!
要塞化/Fortified Area
(白白1) エンチャント(場)
あなたのコントロールする、すべての攻撃していない壁は破壊されない。
これで自分のエリアを要塞化できる。そして、(驚きの壁とかローリング・ストーンを使った壁デッキとかで)攻撃に行った壁は要塞の外に出たわけだから、このボーナスを受けられない。これが本当に壁を要塞化するということだし、バンドと違って、戦闘で単独でも上手く働くクリーチャーになった。
陰謀団の尋問者
(1)(黒)
クリーチャー ― ミニオン(Minion)
1/1
スレッショルド ― (1)(黒),(T),あなたの墓地にあるカードを2枚、ゲームから取り除く:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札からカードを1枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにしかプレイできない。
《衰微する土》を「ひどい」とすれば、こいつは「すごくひどい」だ。スレッショらない限り、何の能力もない2マナ1/1。やっとスレッショルドになっても、相手がたった1枚のカードを選んで捨てるのと引き換えに、大事な墓地のカードを2枚も取り除いて、またスレッショルドから遠ざかってしまう。この能力がプレイされることは稀だろう。オデッセイ・ブロックの限定戦で、《野生の雑種犬》が居る2マナ域にこんなひどいクリーチャーを入れてる時点で、これが起動できるまで生き残れるとは考えづらい。《尋問者》はマナ・カーヴの下の方に居るくせに序盤は役に立たず、終盤では殆ど役に立たない能力しかついてなくて、あげくに(このブロックにおいては)きついデメリットまであると来てる。毎ターン相手に手札を捨てさせるカードは10枚以上あるけど、その中でもこの黒くて小さなナイスガイは最悪だ。
《陰謀団の尋問者》はコモンにしときたいところだが、コモンで手札を捨てさせるクリーチャーは結構先例があるんだな。《Zuran Enchanter》とか《身軽な泥棒》とか。こいつらはどっちも起動コストが3マナで、デメリットはない。オデッセイ・ブロックのスピードでも、このコストならスレッショルド前でも充分使えると言えるんじゃないか?
陰謀団の尋問者(オデッセイ:コモン)
(1)(黒)
クリーチャー ― ミニオン(Minion)
1/1
(2)(黒),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札からカードを1枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにしかプレイできない。
スレッショルド ― (2)(黒),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札からカードを2枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにしかプレイできない。
こうすれば、《投鎖獣》や《尊い癒し手》と同じように「スレッショルドで効果が2倍になるクリーチャー」の仲間入りだ。どちらもオデッセイ・ブロックでは強いコモンだった。
サプラーツォの略奪者/Saprazzan Raider
(青2) クリーチャー -- マーフォーク 1/2
サプラーツォの略奪者がブロックされた状態になったとき、これをそのオーナーの手札に戻す。
『ナイフがきらめき、次の瞬間には海へ戻っている ― そいつがサプラーツォのやり方さ』
《サプラーツォの略奪者/Saprazzan Raider》はテキストを2行ぐらい見落としてるんじゃないかと思ってしまう。3マナで1/2のクリーチャーってだけで十分に悪い。しかも、その能力(いやまあ、それを能力と呼ぶとすればだけど)はさらに凄い。略奪者は防御には使えないし、本当の意味での攻撃にも使えない。マジックのどんなクリーチャーが相手でも、ブロックして手札に押し返されてしまう。そうなったら、また3マナ使ってこのマーフォークを場に出し直さなくてはならない。もしブロックされなかったとしても1点のダメージしか与えられない。マーフォークをテーマとしたデッキであってさえ、どうしてこんなカードを使えるだろうか、いや使えないに決まっているだろう(反語)。
不幸なことに、メルカディアン・マスクスの青のコモンには《矢のごときマーフォーク/Darting Merfolk》がすでに存在している。そういうわけで、この略奪者をより防御的に作り直そうとすると、簡単にセット内の別のカードとぶつかってしまうことになる。《サプラーツォの略奪者/Saprazzan Raider》を少したくましくして、効果を少し広げるのはどうだろうか。
《サプラーツォの略奪者/Saprazzan Raider》
(青2) クリーチャー -- マーフォーク 2/2
サプラーツォの略奪者がブロックされた状態になったとき、これとこれをブロックしている全てのクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。
依然として素晴らしいカードというわけじゃない。でも、いくらかはましになった。いまは少なくとも《灰色オーガ/Gray Ogre(4E)》だし、強さとしても3マナのコモンのクリーチャーとしては適切だ。こいつは引き続きどんなブロッカーにも足止めされるけれども、対戦相手が無視できないサイズになっている。 確かに1マナクリーチャーでずっとブロックしつづけることもできるけれども、手札にもっと大きいクリーチャーしかいなかった場合にはもっと大きいクリーチャーをブロックに差し向ける必要が出る。それから、このバージョンであれば、リミテッドで同じセットのアンコモン(寄せ餌/Lure)と優秀なコンボになる。
明日の予定:セットごとの分析。このすべてを引き起こした人への謝辞。このリストのグランド・フィナーレ。
マジック歴代最悪のカード・トップ20を見逃さないように。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。