- 原文
- 18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time (80-61)
- 著者
- Ben Bleiweiss
- 訳者
- 高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k / NPCさん / 矜侍 / ( o・∀・)オニラ。 / タイ屋 / 如水堂 ◆Josui3oLx2
- 投稿日
- 2004-02-17
- 更新
- 2004-05-18
マジック歴代最悪のカード・トップ100の第二回へようこそ! どのカードが、なぜ、どのように悪いマジックのカードなのかと調べるヒットパレードに戻ってきてくれて僕もうれしい。
ところで、僕は批判する場合でも建設的であるべきだと思っている。僕はずいぶん「歴代の最悪のカード」リストを見てきたけど、悪いカードをボロクソにけなす事に異常な喜びを感じているのは本当に多かった。そういうのを書いてる人ってのは、あまり角の立たないように言うと、ウィザーズのR&Dのことも見境無く攻撃していた。「言悖りて出づればまた悖りて入る」(他人の悪口を言えば、他人からも悪口を以て返される)ってのは、このリストを作る時に避けようと思っていた。攻撃する代わりに、そのカードのどこが駄目なのかを分析して、それをどうすればよくなるのかを明らかにしたかった。
カードを「使える」ものへ改造しようとしているのは、この記事の特徴の一つだ。注意して欲しいが、「使える」であって、「強力な」とか「ぶっ壊れた」とは言ってない。まずいやり方でカードを修繕しようとすれば、それを《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy(UZ)》以来の最強のカードにしてしまうこともある。
《テフェリーの島/Teferi's Isle(MI)》
伝説の土地
フェイジング
タップ:あなたのマナプールに(青青)を加える。
昨日も書いたように、この新しいバージョンの《テフェリーの島/Teferi's Isle(MI)》は完全にぶっ壊れている。《サプラーツォの岩礁/Saprazzan Skerry(MM)》より速くて、《古えの墳墓/Ancient Tomb(TE)》 / 《裏切り者の都/City of Traitors(EX)》 / 《水晶鉱脈/Crystal Vein(6E)》として同じタイプの加速として機能する。そして、「伝説の」である欠点を、フェイジングを利用してかわすことまでできる。
僕はゴッドカードを作りたいわけじゃない。「いい」カードを作りたいだけだ。
「悪い」カードを微調整する場合、キャントリップを付けたいっていう誘惑がある。時々はそれが適当なこともある。でも、たいていの場合は、それは悪いカードに対するやり方としてはエレガントではない安直な方法だ。
Hell Swarm
(黒) インスタント
すべてのクリーチャーはターン終了時まで-1/-0の修正を受ける。
カードを1枚引く
コレはつまらない。こんなことをやるのに頭を使う必要もない。そういうわけで、僕は悪いカードをキャントリップにするのは可能な限り避けようとしている。たしかに何枚かのカードは「キャントリップにしてくれ〜!」とか必死に訴えかけてきて、僕も「カードを一枚引く」治療でいかなくちゃならなかった時もある。だけれども、普通は僕はこのやり方は避けようと努力している。
避けると言えば、昨日(あと、今日もだけど)いくつかのカードについては、それを「ニッチ」なカードって呼んで変更するのを避けた。「ニッチ」カードっては、それまでのカードではカバーされてなかった、ある特定の目的を見たそうとするカードだ。この種のカードが登場したとき、普通は何人かの人たちが「あれ、前にこんなオリカ作ったことがあるよ!」って言い出すだろう。つまりはそれが「ニッチ」カードの存在する根本的な理由だ。ゲームの未知の面を新たに切り開くのが。例えば《フェルドンの杖/Feldon's Cane(5E)》は墓地をライブラリーに混ぜ込むようにする。あるいは《超心理戦/Psychic Battle(IN)》は大量の混沌とした行き先変更−別名グローバル・ディフレクション−を引き起こす。
「ニッチ」カードの性質から、そのうちの何枚かは激しくダメダメだ。なぜなら、それは非常に限定的な目的(Tower of Coireallは、クリーチャーを壁にブロックされないようにする)を満たすために存在している。普通、その目的は狭くて貧弱なものだ。「ニッチ」カードの中には、とんでもなくぶっ壊れたものもある(例としては、《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will(UZ)》とか。1ターンの間、自分の墓地を自分の手札のように使えるようにする)し、本当に良くない(このリストでたくさん見ることができる)のもあるし、その両者の間もある(《マナ切り離し/Mana Severance(TE)》は悪くないけど、「やったー」と叫ぶほどでも「駄目だー」と泣き出すほどでもない)。
「ニッチ」カードは普通は既存のカードの再生品ではなくて、新天地を探しに行くもので、マジックのゲームの成長のためには必要だ。《フェルドンの杖/Feldon's Cane(5E)》なくしては《追憶/Reminisce(ONS)》も《スランの鋳造所/Thran Foundry(UD)》も《セラのアバター/Serra Avatar(UZ)》も《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus(DST)》も存在しなかっただろう。《Jandor's Ring(AN/RV)》なくしては《ジェイラム秘本/Jalum Tome(AQ/5/6/7)》も《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter(EX/7)》も《強制/Compulsion(TOR)》も存在しなかっただろう。たとえ最初のカードが無価値なものだったとしても、それはそのテーマを後になって再開発するための基礎を作っているわけだ。
それじゃ、このぐらいにして、マジック史上80番目に悪いカードへ進もうか。
Meteor Crater / 隕石のクレーター
土地
(T):あなたがコントロールするパーマネントが持つ、いずれかの色1色を選ぶ。あなたのマナ・プールに、選んだ色のマナ1点を加える。
Meteor Craterは無色マナが出せず、マナを供給するためには他の土地やアーティファクトが必要だ。つまり色つきカードを場に出すまではまったくの役立たずってことだ。色つきカードが出たところで、Meteor Craterはすでに出せてるはずの色マナを追加することしかできやしない! マナ供給のために5色土地やデュアルランドを利用できるReflecting Poolとは違い、Meteor Craterは必要なときに役に立たないマナ補填カードだ。
R&Dは、どんな状況においても土地は常にマナを出せるようにようにする、という方針を採用するようになった。昔のことはまあ置いといて、Grand ColiseumやMirrodin's Coreを見てくれ。こいつらは多色マナが出せないときでさえ、無色マナを出すことはできるわけだ。
Meteor Crater / 隕石のクレーター
土地
(T):あなたのマナ・プールにマナ1点を加える。そのマナはあなたがコントロールするパーマネントが持つ、いずれかの色1色であってよい。
《隠遁者/Reclusive Wight》
B3, Creature -- Minion 4/4
あなたのアップキープの開始時に、あなたが他に土地ではないパーマネントをコントロールしている場合、隠遁者を生け贄に捧げる。
黒いクリーチャーは昔から欠点がある、そしてコイツも例外じゃあない。あるときは黒くて欠点のあるクリーチャーはとても強力なのがいる。(例えばファイレクシアの抹殺者)でもあるときは、弱すぎて使われているところを見たことがないのもいるんだ。
R&Dは何年にも渡って4マナ4/4の黒のクリーチャーを作ってきた。それには、デレローやケザードリックス、捕われの怪物が含まれる。そしてこいつらはみんな使われていた。隠遁者はこのグループの欠点を持っていたが、その上やっかいな欠点も持っていた。こいつは、同じブロックで作られた走り回るシリーズのクリーチャー(走り回るスカージと走り回る怪物)と違って、本当にコイツだけしか場に出すことができない。それはアーティファクトとエンチャントも含めて本当にたった一つのパーマネントだ。コイツと土地でないパーマネントを両方場に出せないもどかしさは、すぐにコイツを使えないようにしてしまうんだ。
走り回る怪物が3マナ4/3だったのに対して、なぜ隠遁者はタフネスがたった1増えただけで、余分なマナと厳しい欠点がついたのか?とるべき道はふたつにひとつだ。ひとつは、そのままサイズを大きくするか、もうひとつは、能力をクリーチャー限定にし、ペナルティをゆるくすることだ。私は後者を選択して、コイツを(結局隠遁させることで)場に一人でいさせたかったんだ。
隠遁者(改訂版)
B3, Creature - Minion 4/4
あなたのアップキープの開始時に、あなたが他のクリーチャーをコントロールしている場合、隠遁者を生け贄に捧げる。
この改造によって、黒コントロールと相性のいい鋼のゴーレムと走り回る怪物の交配種が誕生したんだ。
《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》
RR2
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで、自身をブロックしているクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを得る。
《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》はブロックされなかったクリーチャーに寄与しない。さらに、それは防御の役にも立たない。《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》が僅かに役立つのは、攻撃時にあなたのクリーチャーがブロックされた時のみ。しかし、4マナを支払った見返りは、クリーチャーに+1/+1か+2/+2の修正とトランプルが付く程度であり、あなたは失望するだろう。加えて「自身をブロックしているクリーチャー1体につき」は、通常緑のクリーチャーの能力だ(《大鹿の一団/Gang of Elk(UL)》や《洞穴の虎/Cave Tiger(UZ)》を見よ)。
《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》は弱く、色の特性に沿っていない……緑のカードにするか、赤の色役割として適応させるべきだろうか? カードの意図はブロックされたクリーチャーを大きくすることである。したがって、トランプル能力は維持されるべきだ。《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》のマナ・コストと色を手直ししてみよう。
《怒涛の突進/Barreling Attack(MI)》
G
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで、自身をブロックしているクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを得る。
1マナにしてもなお、《怒涛の突進》は普通は《活力の魔除け》の三分の一になるだけだろう。優れた三分の一ではあるけれども、この限定された用途の呪文を1マナ以外のコストにする理由はない。
Saproling Infestation
G1, エンチャント(場)
プレイヤーがキッカー・コストを支払うたび、あなたは1/1の緑Saprolingクリーチャー・トークンを1個場に出す。
ヤバい。Saproling Infestationヤバい。まじでヤバいよ、マジヤバイ。Saproling Infestationヤバい。まず何もしない。もう何もしないとかいうもんじゃない。超何もしない。何もしないとか言っても「Goblin's Gameぐらい?ライフも失わせられるよ?」とか、もうそういうレベルじゃない。なにしろキッカー払わないと何もしない。スゲェ! なんかがんばってキッカー払っても1/1出るだけなの。Wirewood Hivemasterとか超越してる。Hivemasterとか雑魚。全然雑魚。エルフとかいくらでも出せるし。マジ雑魚。しかも1/1。ヤバいよ、1/1だよ。だって普通はキッカーなんて払わないじゃん。全部にキッカーついてたらコスト重くなるしイヤじゃん。キッカーついてるからとか言ってデッキに入れられたりしたら困るっしょ。しかも1/1。キッカースペルしか入れなくて、全部5マナ以上とか泣くっしょ。だからHivemasterは出しやすいエルフで誘発する。話の分かるヤツだ。だけどInfestationはヤバイ。そんなの気にしない。あくまでキッカーじゃないと誘発しない。ヤバすぎ。
ヤバいって言ったけど、どうやって直せばいいか見当もつかない。でも見当もつかないってことにすると「じゃあ、なんでR&Dはこんなカード作ったのよ?」ってことになるし、それは誰にも分からない。ヤバい。誰にも分からないなんて凄すぎる。あと超横行された気がしない。Saproling Infestation / 菌獣の横行とか言ってるけど超名前負け。ヤバい。弱すぎ。「そんなカード入れてる奴はトーナメント来んな!」とか言われる暇もなく殺される。弱い。
Saproling Infestation
G1, エンチャント(場)
プレイヤーがキッカー・コストを支払うたび、そのプレイヤーはキッカーコストに含まれるマナ1つにつき、緑の1/1Saprolingクリーチャー・トークンを場に出す。
なんつってもいくら頑張ってもこれぐらい。自分だけじゃなくしたし。うちらなんてキッカーコスト払ったカードをカウンターされたらかなり落ち込むのに、コイツだしてるとカウンターされてもトークンが出てくるから全然余裕。。マルチプレイヤーだと結構面白い。凄い。ヤバい。とにかく貴様ら、Saproling Infestationのヤバさをもっと知るべきだと思います。そんなヤバいSaproling Infestationを見て「これからは苗木の時代だ!」と叫んだやまぴいとか超偉い。もっとがんばれ。超頑張れ。
Game Preserve / 猟獣保護区
(2)(緑)
エンチャント(場)
あなたのアップキープの開始時に、それぞれのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを1枚公開する。この方法で公開されたカードが全てクリーチャー・カードだった場合、それらのカードをそれぞれのオーナーのコントロールの下で場に出す。(それ以外の場合、公開されたカードはそれぞれのオーナーのライブラリーの一番上に裏向きにして戻す)
もし対戦相手がノン・クリーチャー・デッキだったら、このカードは何もしない。マルチプレイヤー・ゲームの場合は、人数が増えれば増えるほど、これまた何もしない確率が上がる。ライブラリの頭がいじれる仕掛けがなければ、役に立つのと同じぐらいの確率で悲惨な目に遭うだろう。もしこのカードのためにコストの高いクリーチャーばっかり詰め込んでたら、これを割られた瞬間に死ぬだろうし、マナ加速のために《極楽鳥》やら《ラノワールのエルフ》やらを入れてたら、こっちにエルフが降臨する代わりに向こうには《マスティコア》がこんにちわ、なんてこともあり得る。要するに《猟獣保護区》は不安定性と相称性のかたまりで、そんなカードはひどいに決まっている。
《猟獣保護区》は、《二度目の収穫》/《原始的刻印》と《野生の呼び声》の雑種のようなカードだ。場合によっては《Field of Dreams》のひどい代用品に過ぎないかも知れない。まあ、どちらにしてもこいつはコンセプト通りのことをできてるカードには違いなくて(ライブラリの頭のカードを全部場に出すか、一枚も出さないか)、その点でこの記事で言う「狭い」カードに完全に当てはまる。てなわけで次。
Aysen Highway(アイゼンの舗装路) (Homelands: レア)
白白白3, エンチャント(場
白のクリーチャーは平地渡りを得る。
Hidden Path(隠れ道) (The Dark: レア)
緑緑緑緑2, エンチャント(場
緑のクリーチャーは森渡りを得る。
マナコストが糞高すぎるねえ。こいつらは単に一色のクリーチャーにのみ作用する用途の狭いカードだ。しかも、効果を発揮するには、相手がカード毎に対応する土地をコントロールしてなきゃ成らない。その上、この効果は色に対応するランドウォークを全てのクリーチャーに与えてしまう。全てのクリーチャーって事はつまりあれだ。対戦相手のクリーチャーも含まれるって事だな。そんでもって、このカードを使おうとしたあんたは、カードのコストを払うために「トリプルシンボルの白マナ」だの「テトラシンボルの緑マナ」だのっていうをハイウェイだのパスだのにつぎ込んでるはずなので、そのマナを捻り出すために使った平地なり森なりが対戦相手にアドバンテージを与えてる見込みが大きいわけだよ。悲しいことだ。
6マナも払うんだし、唱えた側だけが有利に成るようなイカス感じにしようぜ。
Aysen Highway(改)/Hidden Path(改)
白白白2/緑緑緑2, エンチャント(場
あなたのコントロールするクリーチャーは平地渡り(森渡り)をもつ。
こうすることで、この2枚のカードはより脅迫的な代物に成るだろう。あんたはこれをプレイするために重〜い色拘束を約束されるわけだが、その代わりに、とてつもない恩恵をもたらしてくれるだろう。とかく5マナのエンチャントっていうのは追い風を吹かせる物であるべきだし(「Noble Purpose / 崇高なる目的」を参照してくれ)、対戦相手にまでいい思いさせるもんじゃないよ。
《原初の激情/Primal Frenzy》
(G) エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーはトランプルを持つ。
Whup-de-doo. 君のクリーチャー1体がトランプルを持つんだってさ。ストロングホールドの《怒りの発散/Primal Rage》は1マナ重いけどあなたのコントロールする全てのクリーチャーにトランプルを与えてくれる。《原初の激情/Primal Frenzy》の何年も前に印刷されてるんだぜ? 実際、トランプルってのはMagicにはいつも存在した能力の1つだし、だからただクリーチャーにトランプルを与えるだけのエンチャントの登場だって、時間の問題ってヤツだった。君のクリーチャーがそんなにでっかくないんなら、トランプルはどうでもいい能力だ。それにたいていの大きなクリーチャーにはトランプルがついてる……何が言いたいのかって? エンチャント(クリーチャー)---君はエンチャントされようとしてたり、すでにエンチャントされてるクリーチャーが死ぬと、カードアドヴァンテージを失うかもしれないぜ?---はそれだけでもう弱い。それにこいつは、戦闘でしか、攻撃してるときにしか、それも一体だけにしか効果が無いんだぜ?
妙な話だが、デザイナー達は全く問題ない平凡なカード(《怒りの発散/Primal Rage》のことな)を作っておいて、それのパワーを下げたカード(《原初の激情/Primal Frenzy》ね)をあとから持ってきたんだ。《ジェイラム秘本/Jalum Tome》と《Jandor's Ring》のときみたいに、既存のカードが役立たずに見えちゃうような新しいカードが出てくる場合と違って、新しいカードは古いカードと比べてお粗末極まりない。このカードに、《蛙の舌/Frog Tongue》---飛行を持っているかのようにブロックに参加できるようになるやつ---みたいにキャントリップを加えることが、できないわけじゃない……だけど僕はむしろこいつが、R&Dがさほど強くも無いカードをさらに弱くした珍しい事例である、ってことをただ言うだけにしたいんだ。だから、単体を対象にとる、ニッチなカードのままだったっていいと思うよ。
《Lance》 (α/β/Unlimited/Revised: アンコモン)
(白) エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは先制攻撃を持つ。
《鎖ナイフ/Lashknife》 (ネメシス: コモン)
(1)(白) エンチャント(クリーチャー)
あなたが平地をコントロールしている場合、あなたは、鎖ナイフのマナ・コストを支払うのではなく、あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体をタップすることを選んでもよい。
エンチャントされているクリーチャーは先制攻撃を持つ。
《速やかな反応/Reflexes》 (ウルザズサーガ/7版/8版: コモン)
(赤) エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは先制攻撃を持つ。
《原初の激情(OD)》が「悪いカード」だとしたら、この3枚のカードはそれよりもさらに悪い。なぜこいつらはダメなんだろう? 少なくとも、トランプル持ちのクリーチャーは戦闘において追加のダメージを与えることが出来る。一方、先制攻撃持ちのクリーチャーだって相手のクリーチャーとの戦闘に優れるに違いないし、それに……いや、それだけだ。単なる2/2クリーチャーを2/2の先制攻撃持ちにするのにカード1枚分の価値はないし、こんな効果を持つカードが3枚も存在する必要性もない。特にひどいのが《鎖ナイフ》で、これは《Lance》よりほぼ全ての面で劣っている。この呪文はたったの2マナしかかからないし、効果も無視できるようなものなので、代替コストが使われる時なんてのはほとんどないからだ。
《Lance》と《速やかな反応》については《怒りの発散(ST)》と《原初の激情(OD)》の時と同じやり方で改善するのが当然だろう。《騎士道(UL)》はほんのちょっとの追加のマナで、あなたのコントロールする全てのクリーチャーに先制攻撃を与えてくれる。次に《鎖ナイフ》を考えてみよう。メルカディアン・マスクスはインスタントタイミングでプレイできるいくつかのエンチャントを含んでいて、《虎のかぎ爪(MM)》《チョー=マノの祝福(MM)》《燃えたつ剣(MM)》などがそうだ。《燃えたつ剣(MM)》は先制攻撃に加えて+1/+0の修正を与えてくれるが、《鎖ナイフ》の能力は「一見タップアウトしててどうしようもないが、実はそんな事はない」という戦闘におけるトリックとして働くし、これは「+1/+0の修正」がなくなった分を補ってくれるだろう。
鎖ナイフ / Lashknife
(白) エンチャント(クリーチャー)
あなたは、あなたがインスタントをプレイできるときならいつでも鎖ナイフをプレイしてよい。
あなたが平地をコントロールしている場合、あなたは、鎖ナイフのマナ・コストを支払うのではなく、あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体をタップすることを選んでもよい。
エンチャントされているクリーチャーは先制攻撃を持つ。
この改善案は《鎖ナイフ》が少なくとも「奇襲」として働くようには出来るし、それにより、なんかしらの戦闘においてはほんのちょっとは使えるものにしてくれる。
Divergent Growth / 多様化する成長 (Scourge: Common)
(緑) インスタント
ターン終了時まで、あなたがコントロールする土地は以下の能力を得る。「(T):あなたのマナ・プールに好きな色のマナ1点を加える。」
Harvest Mage / 収穫の魔道士 (Nemesis: Common)
(緑) クリーチャー ― スペルシェイパー
(緑),(T),あなたの手札からカードを1枚捨てる:ターン終了時まで、あなたがマナを引き出す目的で土地をタップした場合、それは通常のタイプと量の代わりに、好きな色のマナ1点を生み出す。
Multani's Harmony / ムルタニの融和 (Planeshift: Uncommon)
(緑) エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは、以下の能力を持つ。「(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナ1点を加える。」
多色マナを生み出す能力は非常に強力だ。《Birds of Paradise》や《City of Brass》、《Gemstone Mine(WL)》のどれもが見事にこの仕事を成し遂げている。だからと言って、多色マナを生み出す能力を得るためにカード・カウントを犠牲にしていいということにはならない。これら3枚のカードはどれも5色のマナにアクセスできるようにするが、カード1枚を費やしてしまう。それだけの価値があるのか? Growth、Mage、Harmony、3枚そろってこのリストの72位にいるんだから、そうじゃないってことだ。
こいつらの主な問題点は、この能力が意味を持つころには、おそらく十分なだけの色マナにアクセスできるようになってるってことだ。1ターン目に《Divergent Growth》をキャストしたいとは思わないだろう、何もしやしないんだからな。おそらく2ターン目や3ターン目、4ターン目でさえそうだろう。5ターン目に、それまで使えなかった呪文をキャストするためにこいつが必要になるんだとしたら、そもそもデッキのマナ基盤自体が間違ってるってことだろう。いざ必要なときは、《Rampant Growth》(別の色マナソースが永続的に得られるうえに、マナ加速にもなる)や《Quirion Elves(MI,IN)》(5色すべてにアクセスできるうえに、アタックやブロックも可能だ)のような、ずっと優秀なカードを使ったほうがいい。《Multani's Harmony》はどんなクリーチャーでも《Birds of Paradise》に変えるが、鳥の美点はキャストに1マナしかかからないところにある。《Utopia Tree(IN)》を見てくれ――こいつはたしかにぱっと見素晴らしいものに思えるが、キャストに2マナかかるってのは鳥と比べると極めて凡庸だ。
こいつらはどれも意図されたことはやる。ただ、その効果がありきたりで見栄えのしないものってだけだ。白は全体的な役割の変更によって、《Celestial Dawn(MI)》や《False Dawn(AP)》のようなある種のマナ調整を扱うようになった。それらのカードは自分のパーマネントすべてを漂白する。それによって、一時的なマナ調整なんかじゃなく、普遍的に正しい色マナにアクセスできるようになるんだ。
Greener Pastures / 緑濃き牧場
(2)(緑) エンチャント(場)
それぞれのプレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーがコントロールしている土地の枚数が他のどのプレイヤーよりも多い場合、そのプレイヤーは1/1の緑の苗木クリーチャー・トークンを1個場に出す。
対戦相手より多くのリソースを持つことを当てにしたカードは、通常はリスクの伴う計画だ。《Monstrous Hounds(EX)》は巨大な殴り屋だが、適したデッキを見つけられなかった。そういったカードの問題点は、恩恵を受けるためには均衡を崩すことができなければいけないところにある。それはしばしば、不可能に近い。
3ターン目に《Greener Pastures》をプレイするとして、このエンチャントの効果を自然に得るためには、対戦相手が3つめの土地を置き損なう必要がある。さもなくば、こちらから土地破壊を仕掛けなければならない――でも、その策略の報酬がターンごとに出てくる緑の1/1クリーチャーなんだぜ? 必要とされる労力からすると、その効果は並外れて不釣合いだ。確かに《Rampant Growth》やなんかで土地枚数を稼いだっていいが、それでもたかが1/1のまぬけ野郎を、それも1ターンにたった1個得られるだけだ。
対戦相手に土地枚数で優位に立たれたら、それこそどうしようもない。ましてやマルチでプレイするなんてもってのほかだ。自分に有利に物事が進む可能性はさらに減ってしまうんだからな。
《Greener Pastures》の難点は、効果の対称性と、均衡を崩しても十分な利益を得られないことにある。費やした労力を利益に反映させるために、効果を少しだけ増やしてやろう。
Greener Pastures
(2)(緑) エンチャント(場)
それぞれのプレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーがコントロールしている土地の枚数が他のどのプレイヤーよりも多い場合、そのプレイヤーは次に土地を多くコントロールしているプレイヤーとの土地の枚数の差に等しい数の、1/1の緑の苗木クリーチャー・トークンを場に出す。
Chance Encounter / 偶然の出会い
2RR エンチャント(場)
あなたがコイン投げに勝つたび、偶然の出会いの上に運勢(luck)カウンターを1個置く。
あなたのアップキープの開始時に、偶然の出会いの上に運勢カウンターが10個以上ある場合、あなたはこのゲームに勝利する。
オデッセイブロックには代替勝利条件を持つカードのサイクルがそれぞれの色にある。Battle of Wits(トーナメントレベルでプレイされている)、Mortal Combat(プレイされてはいないが、少なくともHermit Druidと一緒に使える)、Test of Endurance(あらゆる多人数戦やエンペラー戦における白のプレイヤーの格好の勝利条件)、Epic Struggle(かなり悪い、もし20体以上のクリーチャーがいるならどうやっても勝てるだろうから、しかしこれもまた多人数戦では使われうる)、そしてこの紙くずだ。
コイン投げカードはマジックにおいてプレイヤーを苛立たせるカードの中でも究極のものであり、それだけでも充分に悪いが、勝率半々のコイン投げを即席の勝利条件の前提にしていることでさらなる問題を招いている。プレイヤーたちはFrenetic Efreetとともに使うことでこのカードを早々に壊れたものにしてしまったので、ウィザーズ社はChance Encounterのリリース前にEfreetにエラッタを出さなくてはならなかった(それまではEfreetの能力を10億回起動することで、10億回コインを投げることができた。現在は、イフリートが場にいなければコイン投げは発生しない)。
Chance Encounterにカウンターを乗せるにはコインを投げる必要があり、そのことだけでもよくないのに、なおかつそのコイン投げに勝たなければならない。単に必要なカウンターの数を増やし、「コイン投げに勝つ」という条件をなくしてしまおう。そうしてやれば、ガキどもはGoblin FestivalやOrcish Captainのようなカードに夢中になるだろうな。もちろん無限マナを注ぎ込んでイカれた勝利を得ることだってできなくはないんだが、どのみち無限マナがあるんだったらコインを10回勝つまで投げるとか、どうやったって勝てるわけだ。
Chance Encounter / 偶然の出会い
2RR エンチャント(場)
あなたがコイン投げを行うたび、偶然の出会いの上に運勢(luck)カウンターを1個置く。
あなたのアップキープの開始時に、偶然の出会いの上に運勢カウンターが20個以上ある場合、あなたはこのゲームに勝利する。
Accursed Centaur / 呪われたケンタウルス
(黒) クリーチャー ― ゾンビ・ケンタウルス
呪われたケンタウルスが場に出たとき、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
2/2
《肉占い/Sarcomancy(TE)》。《カーノファージ/Carnophage(EX)》。《キイェルドーの死者/Kjeldoran Dead(IA)》。Accursed Centaurはこれら黒のデメリット持ち1マナクリーチャーのどれよりも劣り、「1マナクリーチャーにひどいデメリットをつけて使用に耐えないものにしてしまうか」コンテストで見事優勝してのけるだろう。クリーチャーをキャストするためにクリーチャーを失うってのがそもそもありえない。プレーンシフトの開門クリーチャーですら、君のちびっこをよりでっかくていかした奴と交換するためのテンポのロスが致命的になりえたために、リミテッドを除くとめったにプレーされなかった。開門クリーチャーは時間だけで、カードまでは失わないのに対して、Accursed Centaurはほとんどの場合カードを代償とする。まあめったにないことだが、クリーチャーカードの代わりにトークンを生け贄に捧げたとしたって、たかが1マナ2/2クリーチャーのために時間を浪費したことに代わりはない。そう考えると、こいつはキャストするのがちょっと面倒なScathe Zombiesってだけなんじゃないか?
Accursed Centaurを調整するにはいろんなやり方がある。畏怖や再生をつけてやるのもいい(再生をつけたら、パワーとタフネスのバランスの取れたKjeldoran Deadの別バージョンになる)。この2つは黒のクリーチャーの得意分野だ。ケンタウロスはコモンだから、あまりに突飛なものにはしたくない:
Accursed Centaur / 呪われたケンタウルス
(黒) クリーチャー ― ゾンビ・ケンタウルス
呪われたケンタウルスが場に出たとき、呪われたケンタウルス以外のゾンビ1体を生け贄に捧げるか、呪われたケンタウルスを生け贄に捧げる。この方法で呪われたケンタウルス以外のゾンビを生け贄に捧げたなら、あなたの墓地にあるゾンビ1体を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
2/2
このバージョンはなかなか興味深いし、ブロックの種族テーマに合致するとはいえ、オンスロートのコモンスロットにはそぐわないだろう。そうだ、より単純な調整で、動きもシンプルで、ゲーム序盤にゾンビを出すことにリスクが伴うようにしなければ。この目的のためのインスピレーションを与えてくれるカードがテンペストにある。Servant of Volrathだ。
Accursed Centaur / 呪われたケンタウルス
(黒) クリーチャー ― ゾンビ・ケンタウルス
呪われたケンタウルスが場を離れたとき、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
2/2
これでケンタウルスが使用に耐える1マナクリーチャーになったが、構築とリミテッド両方においてなおも無視できないデメリットを抱えている。
Shriek of Dread / 戦慄の悲鳴
(1)(黒) インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで畏怖を得る。
2マナでターン終了時まで、クリーチャー1体に準アンブロッカブルを与えることができる。コストがBBのエンチャントであるFearのような永続的な効果ではなく、1ターンだけの一時的なものだ。「なぜ俺はキャントリップを持ってねえんだあああ!」と叫び出すカードがあるとしたら、これに違いない。インベイジョンブロックは多色クリーチャーに満ちており、畏怖は通常よりもさして重要ではなくなっている。そのうえ、このブロックはキャントリップで溢れかえっており(Repulse、Exclude、Annihilate)、悲鳴も同様にキャントリップである理由となる先行セットがすでにあったのだ。
Shriek of Dreadをキャントリップにしてやるんだ。シンプルで美しいだろ。いや待てよ、少し先のセットにいいのがあるじゃないか。オンスロートのDirge of Dreadだ。
Dirge of Dread / 戦慄の葬送歌(Onslaught,コモン)
(2)(黒) ソーサリー
全てのクリーチャーは、ターン終了時まで畏怖を得る。
サイクリング(1)(黒)
あなたが戦慄の葬送歌をサイクリングしたとき、クリーチャー1体を対象とする。あなたは「それはターン終了時まで畏怖を得る」ことを選んでもよい。
サイクリングすれば、Dirge of DreadはShriek of Dreadのキャントリップバージョンとして機能する。さらには全軍畏怖効果として使うこともできる。どちらにせよ、ウィザーズは調整されたShriek of Dreadを与えてくれたわけだから、R&Dに感謝しようじゃないか。
Baki's Curse
(青青2) ソーサリー
Baki's Curseは全てのクリーチャーに、そのクリーチャーにエンチャントしているエンチャント(クリーチャー)1つにつき2点のダメージを与える。
Baki's Curseはいろいろな点で雰囲気にそぐわない。青はダメージを与える色ではないし、青はエンチャントされたクリーチャーをいじめる色でもない(ウルザブロックのメタスラン系のクリーチャーを見れば分かるように)。付け加えると、エンチャント(クリーチャー)が使われるのは非常に珍しいし、それが複数使われるともなればなおさらだ。もし何かにエンチャントされたクリーチャーがいたとしても、それがタフネス2以下でないとこのカードでは死なない。実際にプレイされたことのある多数のエンチャントは、クリーチャーのタフネスを増強する(《ブランチウッドの鎧/Blanchwood Armor(7E)》とかウルザ・ブロックの《抱擁/Embrace》シリーズだとか、《アルマジロの外套/Armadillo Cloak(IN)》など)ので、このカードは事実上無意味になる。このカードの登場時から、みんなこのカードが《狂暴ウォンバット/Rabid Wombat(LE/CH/5E)》(註:付いてるエンチャントの数だけ+2/+2される0/1クリーチャー。大量にエンチャントを付ける)の対策カードとしてどれだけ役に立つかをジョークの種にしたものだ。このカードは実際にはウォンバットを殺すことさえできなかった。
《毒ヅタ/Venomous Vines(JUD)》はBaki's Curseにもう一つの優れた有り様を見せている。だけれども、カードの雰囲気は変えたくない。Baki's Curseはエンチャントされたクリーチャーにダメージを与えるソーサリーだ。そういうわけでこれを赤に変更したい。それは赤には非常に良く合う。《鋭い痛み/Flaring Pain(JUD)》で防御円をどうにかするといった迂回路を別にすれば、赤はエンチャントを直接どうこうすることはできない。ダメージを与えるのは、エンチャントされているものを殺して、Baki's Curseのメッセージ的な面は殺していない。そういうわけでこの新しい色に完璧にフィットしている。それから、ウォンバットも殺せるようにしておこう。
Baki's Curse
(赤赤2) ソーサリー
Baki's Curseは全てのクリーチャーに、そのクリーチャーにエンチャントしているエンチャント(クリーチャー)1つにつき3点のダメージを与える。
《ゴブリンのゲーム/Goblin Game》
RR5,ソーサリー
すべてのプレイヤーは、ゲームに使っていないカウンターやトークンなどを、1つ以上手元に隠す。その後で、すべてのプレイヤーはそれらを同時に公開する。それぞれのプレイヤーは、自分が隠した品物と等しい数のライフを失う。その後で、隠した品物の数が最も少なかったプレイヤーは、自分のライフの半分(端数切り上げ)を失う。最も少なかったプレイヤーが2人以上いた場合、それぞれがライフの半分を失う。
このカードほど読み間違いと間違った解決を引き起こすようなカードは他にはまず無い。不慣れな奴が間違えないように手引きを書いておく。
《ゴブリンのゲーム》に勝とうが負けようが、公開した物の数に等しいライフは失う。俺は何十人ものプレイヤーが、ゴブリンのゲームでは対戦相手の公開した数と自分の公開した数の差だけライフを失うもんだと思い込んで20も30も物を公開し、デュエルに負けるところを見てきた。
ともかく、7マナ出せる頃には、ソーサリータイミングで相手のライフを半減させるなんてまどろっこしいことをするより、もっとましな方法で相手を殺せるだろ。
で、こいつは7マナだ!参ったなこりゃあ!
7マナかけてまでキャストする価値なんてあるのかね?
もしアングルード2がプレーンシフトより先に印刷されてたら、こんな7マナカードがトーナメントリーガルになることはなかっただろうな。
なんせ7マナだ。
しかも、裏目に出ることもあるから7マナ出せるような終盤じゃ上手く働いてくれない。「風変わりで面白いカード」のつもりで作ったんだろうが、そのどちらにも当てはまらないぜ、この7マナのゴミは。
しかも7マナだ。
(実のところ、このカードのフォイルを僕は2枚も持っているんだよ───Knutのぼやき)
無理だ。諦めろ。───なにせ、こいつは期待された通りの働きをしている。こいつは完全にカジュアルプレイ向けにデザインされたカードなんだ。もちろん、コストを下げることは出来るだろう。(たとえばRR3辺りにな)それでもトーナメントでプレイされるところを見ることは出来ない。こいつは、いわゆる、適正コストを決めるのがほとんど不可能なカードの一つって奴だ。もしもコストがRだけなら、こいつは半分壊れたカードになるだろう。(ゲームの最初に打てば、どのプレイヤーも5ライフは失うからな)コストが1Rでも同じだ。《混沌のゲーム》のようにRRRにするのが妥当か?深く考えない方が良さそうだ。
Mercadian Lift / メルカディアの昇降機
(2)
アーティファクト
(1),(T):メルカディアの昇降機の上にウィンチ(winch)・カウンターを1個置く。
(T),メルカディアの昇降機からウィンチ・カウンターをX個取り除く:あなたの手札にある、点数で見たマナ・コストがXに等しいクリーチャー・カードを1枚場に出す。
2ターン目に、《メルカディアの昇降機》を場に出す。すると、毎ターンカウンターを置くために、土地まるまる1枚分のテンポが犠牲になる。それで11ターン後には? 《ダークスティールの巨像》の降臨だ!
《メルカディアの昇降機》はほんとにダメだ。4マナのクリーチャーを出そうと思ったら、普通5ターン目まではかかる。それより前に素出しできてるよな。インスタント・タイミングでクリーチャーが出せる「奇襲」効果はあるけど、それも世界が一回半滅びるぐらいの時間をかけて、カウンターを乗っけてからの話。その間リソースは喰われ続けるし、あまつさえおんなじことができるもっとましなカードがあると来てる。《エルフの笛吹き》やら《流転の護符》やら。最悪なのは、一度でも昇降機を使ってクリーチャーを出しちまったら、最初っからカウンターを乗っけなおしってところだ! いやもうこの辺で結構です、閣下。
クリーチャーをただで場に出す効果ってのは、とても厄介だ。強くしすぎてしまうと、ゲーム自体のバランスをぶっ壊してしまうことになる(例:《ドルイドの誓い》)。正当なマナ・コストを払わないで済むことは、それほどでかい。《新緑の魔力》が8マナなのにはちゃんと理由があるし、明らかにこいつはあらゆる1〜7マナのクリーチャーよりも強い。もし《新緑の魔力》が2マナだったら、マジック史上最強のクリーチャーになるだろう。でも現実には8マナかかるから、他のもっと低コストの優秀クリーチャーたち(《ジャッカルの仔》とか《変異種》とか)より、使えないって評価がされている。もし簡単に《新緑の魔力》をただ出しできるんなら、奴は凶悪としか言いようがないクリーチャーになるだろう。
さて、いろいろ言ってきたけど、《メルカディアの昇降機》にはいい感じの後継ぎができている。《霊気の薬瓶》だ。
AEther Vial / 霊気の薬瓶 (ダークスティール:アンコモン)
(1)
アーティファクト
あなたのアップキープの開始時に、あなたは霊気の薬瓶の上に蓄積カウンターを1個置いてもよい。
(T):あなたの手札から、霊気の薬瓶の上に置かれている蓄積カウンターと点数で見たマナ・コストが等しいクリーチャー・カードを1枚場に出してよい。
これはかつてのひどいカードの修復版と言っていいだろう。マナを拘束しなくなっているし(ただでカウンターが置ける)、場に出すためのコストが下がってるし(2ターン目にはカウンターが置けるって寸法ですよ)、クリーチャーを出してもカウンターはなくならない。
Arcum's Sleigh
(1) アーティファクト
2, T:1体のクリーチャーを対象とする。防御側プレイヤーが雪かぶり土地/snow-covered landをコントロールしている場合、ターン終了時まで、それは攻撃に参加してもタップしない。
♪ 雪の中へ、走り出そうよ ♪ 1マナのアーカムのソリで ♪ 野原を越えて行こうよ ♪ 叫び声を上げながら。 ♪ 君がsnow-covered使っていたら ♪ クリーチャーはタップしないよ ♪ 君が普通の土地だけだったら ♪ こんなカードは紙切れだ。 (みんなで歌おう)
_| ̄|○
ジングルベル! みんな最初に考えるのは「防御側プレイヤーがsnow-covered landをコントロールしている場合」って文章を取り除けばいいんじゃないかってことだと思う。テーマ的には、このカードは完璧に機能する。そう、誰もsnow-covered landをプレイしないことを除いては。このカードはアイスエイジ/アライアンスのリミテッドでさえ良くないカードだった。ところで、このカードを装備品にする※というのは面白そうだ。もちろん、1996年2月には装備品は存在しなかった。とにかくそうすることで、カードはもう少し使いやすくなるだろう。もちろん、名前は変える必要がある。誰だって本当にsnow-covered landと関わり合いたくないんだから。そういうわけで、そんなものは存在しないことにしてしまおう。R&Dだって同じようにやるはずだ。間違いない。
Arcum's Rocket Boots/アーカムのロケットブーツ
(1) アーティファクト-装備品
装備しているクリーチャーは攻撃に参加してもタップしない。
装備 2 (2:あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行なう。 このカードはつけられていない状態で場に出て、クリーチャーが場を離れても場に残る。)
※実は、フレーバーテキストにequipmentって書いてある。
With the proper equipment and caution, one can travel anywhere.
「適切な装備品と用心があれば、どこへでも旅していける」ぐらいか。
《後陣のマイア/Omega Myr》(ミラディン:コモン)
2, Artifact Creature -- Myr
2,アーティファクト・クリーチャー − マイア
1/2
《従者(仮称)/Squire》(ダーク:コモン)
W1, Creature -- Squire
1W,クリーチャー − 従者
1/2
《Squire》はマジックの中の最悪のクリーチャーだとよく言われている。オレのお気に入りじゃないし、つまらんこと請け合いだが、最悪からは程遠い。コイツは単に期待はずれなだけだ――Darkが世に出回るころには、白の2マナのカードは《白騎士/White Knight》のような奴に慣れていたからな。コイツは謎の理由で1マナのペナルティーが付いた以外は逆立ちした《サバンナ・ライオン/Savannah Lions》だった。緑には「G,1/2」のクリーチャー(《Rime Dryad》《ノーウッドのレインジャー/Norwood Ranger》)がいるから、コイツにこれだけのコストをかける理由はない。
《後陣のマイア》に関する限り、《Squire》から必要な色マナを取り除いたとしても、決して良くはならない。現在のスタンダードには2マナで2/2(第8版の《灰色熊/Grizzly Bears》《骨なしの凶漢/Spineless Thug》《ゴブリンの略奪者/Goblin Raider》《栄光の探求者/Glory Seeker》。《珊瑚ウツボ/Coral Eel》はこのサイクルから外れる)がいるので、2マナ1/2ではどうしようもない。《後陣のマイア》と《先陣のマイア/Alpha Myr》はペアとしてはキュートだが、プレイされるのは二つの内の片方だけだ。
コイツらから1マナ減らしても害はないだろう。《後陣のマイア》を「1,1/2」に、《Squire》を「W,1/2」に落とすことで、2枚の安定したカードを手に入れることが出来るはずだ。
エイヴンの祭殿(オデッセイ:レア)
1WW
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、そのプレイヤーはX点のライフを得る。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数である。
陰謀団の祭殿(オデッセイ:レア)
1BB
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、そのプレイヤーは自分の手札からカードをX枚捨てる。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数である。
セファリッドの祭殿(オデッセイ:レア)
1UU
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、そのプレイヤーがXを支払わないかぎり、その呪文を打ち消す。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数である。
ドワーフの祭殿(オデッセイ:レア)
1RR
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、ドワーフの祭殿はそのプレイヤーにX点のダメージを与える。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数の2倍の値である。
緑の《祭殿》がこのリストに載っていないだろう? 《ナントゥーコの祭殿》はブロック構築において5種類のオデッセイの《卵》と共に、驚異的なスピードでリスの大群を産み出すデッキで使われた。まとめて説明しようか。このサイクルはマルチプレーを念頭において設計されたんだが、プレイヤーがみんなバラバラのデッキを持ってきたなら、これらのカードは大乱戦の間に1度もトリガーしないこともあり得る。時にはうまく働くだろうさ、しかし《エイブンの祭殿》で得られるライフの量、《陰謀団の祭殿》で捨てさせられるカードの枚数、《セファリッドの祭殿》に払う追加のマナ、《ドワーフの祭殿》から喰らうダメージの量はほとんど無視できるくらい少ないんだ。
掛け金を上げよう。これらのカードが、その色の象徴する長所と短所に合うようにし、そして少しだけ対称性を無くしてしまおう。
セファリッドの祭殿
1UU
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカード1枚につき、他のすべてのプレイヤーはカードを1枚引く。
ドワーフの祭殿
1RR
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、ドワーフの祭殿は他のすべてのプレイヤーにX点のダメージを与える。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数である。
陰謀団の祭殿
1BB
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、他のすべてのプレイヤーは自分の手札からカードをX枚捨てる。Xは、すべての墓地にあるその呪文と同じ名前のカードの総数である。
エイヴンの祭殿
1WW
エンチャント(場)
プレイヤーが呪文をプレイするたび、他のいずれかのプレイヤーの墓地にその呪文と同じ名前のカードがあるならば、その呪文を打ち消す。
さて、《祭殿》は依然すべてのプレイヤーに影響を及ぼすが、呪文を唱えたもの自身には普段影響を及ぼさなくなった。《ドワーフの祭殿》はほかのすべてのプレイヤーに打撃を与えるし、《セファリッドの祭殿》は色々なカードを使わせ、同じカードばかり使わせないようにする。(さらに、構築戦において《蓄積された知識(NE)》対策として素敵だ) 《陰謀団の祭殿》はまだ良くはないがマシにはなった。《エイヴンの祭殿》は《翻弄する魔道士(PS)》と《不思議のバザール(MI)》の合いの子のように作用する。こいつはちょっと良すぎるかもしれないが、少なくとも前のよりずっと面白い。
Aisling Leprechaun
(緑) クリーチャー -- フェアリー
Aisling Leprechaunがクリーチャーをブロックするか、クリーチャーによってブロックされるたび、そのクリーチャーは緑になる。(この効果はターン終了時に終わらない)
1/1
僕がこのカウントダウンをやろうと決めたときに、これは「新しい」「改良した」バージョンを出したいって真っ先に思った「悪い」カードだ。Aisling Leprechaunは1/1クリーチャーでかなり使えない能力を持っている。「いや、《Lure/寄せ餌(8ED)》を付けてから《Perish/非業の死(6E)》を使って相手のクリーチャーを全滅させたよ」なんてのは聞きたくない。それって3枚コンボで、しかも2枚のひどいカードを使っていて、おまけに自分のデッキも半分傷つけてしまう(だって自分で緑を使っているのに緑のクリーチャーを全滅させるんだろ?)
対戦相手のクリーチャーの色を変えることにどんな意味があるんだ? さらに、なぜそれが戦闘中だけ起きるんだ?
僕はこのカードを見た時に「それでどうなるのよ?」ってツッコミ入れた。相手のクリーチャーを緑にするだけで、レプラコーンは死んでしまう。カード1枚を浪費しただけだ。もう少しなにかあるべきだ。レプラコーンってのは、幸運とか富とかの前触れとなるような魔法的な小人のはずだ。ゴブリンのうすのろに踏み潰されて緑色のシミになってしまう障害物とかじゃない、断じて。レプラコーンの色を変える能力を有用にして、この種族の本当の性質を反映させるにはどうするのがいいだろうか?
Aisling Leprechaun
(緑1) クリーチャー--フェアリー
プロテクション(緑)
Aisling Leprechaunがクリーチャーをブロックするか、クリーチャーによってブロックされるたび、そのクリーチャーは緑になる。(この効果はターン終了時に終わらない)
1/1
キター! プロテクション(緑)のおかげで、レプラコーンはどんなクリーチャーと戦闘したって無傷で出てくる。こりゃまた運がいい。それに、一度クリーチャーが緑になってしまったら、レプラコーンはその守りの脇をすり抜けてちくちくダメージを与えにいくこともできる(金の壺を持った小人っていう、レプラコーンならいかにもやりそうなことだ)。プロテクション(緑)を与える変更は本当にこのカードにしっくりくる。この簡単な変更で歴代61番目に悪いカードに、まったく違う味わいと有用性を与えることができる。
次回予告:60位から41位までのカード、それから1/1クリーチャーの性質についてのちょっとしたまとめ
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。