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青白コントロール:デッキの微調整と分析

原文
U/W Control: Deck Tweaking And Analysis
著者
Paul Helmich
訳者
タイ屋
投稿日
2003-09-13
更新
2003-09-13

オンスロートブロックのシーズンが終わりに近づいた時になって、新しいアーキタイプが顔を出した。ああ、「新しい」というのは、誰もこのブロック構築では《島/Island》を使ってないという意味だ。このアーキタイプ、青白がマジックの始まった時から存在していたのは言うまでもない。

私の追跡できた限りでは、このデッキは最初はイタリアで開発された。そこで行われたPTQで優勝して、ある人間がそれを手に入れた。その人間は世界選手権のサイドイベントに参加して、その400人が参加した特大のPTQで優勝した。そしてそれに続いて1ダースほどの人たちがこのデッキを持ってグランプリ・ロンドンへ乗り込んだ。その青白のプレイヤーの中でも、マリオ・パスコーリ(Mario Pascoli)がトップ8入りするという最大の成功を収めた。−しかし、彼はたぶん他の誰よりもこのデッキを練習していた。

PTQシーズンがほとんど終わっている状況で、多数のプレイヤー(私自身を含めて)は、急いで青白デッキをどうプレイすればいいのか学ぼうとしている。赤白とゴブリンばかりのメタゲームにうんざりしているからだ。そして青白は対赤白では有利ということになっている。しかし、それは考えられているよりも微妙で難しい。特に対スライド戦では。

何か所かで青白のデッキリストは見つけられるだろう。だが、このデッキには未だに、「完成形」として認められるようなものは出現していない。カードの大多数(たとえばアクローマの復讐)は青白デッキの主要パーツになってる。しかし、翼の破片を何枚使うべきかは議論の余地があり、メインデッキで静寂の命令を使うべきなのか、怒りの天使アクローマを使うべきか否か、サイドボードは(波停機の他に)何を入れておくのがいいのかとかも検討の対象だ。

オンスロートブロックのメタゲームに対する最高の青白の構築を求め、わたしはここしばらく探索を続けてきた。このデッキを使ってPTQで優勝した何人かとは話し合い、いろんな戦略系のフォーラムではスレッドを立て、もちろん自分自身でもオンラインで大量のテストを行った。不思議なことだが、私は意見の対立にずいぶん遭遇した。たとえば、ほとんどの人たちは蒸気の連鎖2枚をメインデッキに入れた状態でテストプレイを始める。しかし、あるPTQ優勝者はそれを気に入って最終的に3枚を使うようになったし、別の一人は全部カットしてしまった。

まあ、まずはデッキリストを見てもらって分析していこう。私の遭遇したほとんどの青白デッキは、パスコーリかキブラーのバージョンの影響を受けていた。この二つの主な違いは、翼の破片を使うか、その分のスペースを静寂の命令に使うかだ。

この問題とは、メインデッキの破片を増やして命令を減らせば、ゴブリンとの対戦に強くなるが、コントロールと当たったときに弱くなるということだ。逆もしかり。現在のメタゲームでは、だいたいフィールドの25%はゴブリンを使っていて、同じく25%は赤白コントロールを使っていると予想できるので、これは特に問題となる点だ。

以下のデッキリストは私が個人的に使っているもので、個々のカードについて詳細に検討していきたい。さまざまな対戦でそのカードがどう使われるかと、次善の策とかを論じていこう。

《まごつき/Discombobulate(ONS)》

明白な利点としては唯一の確定カウンターだということがある。フェッチランドとドラゴンとでデッキをシャッフルできるのだから、ライブラリー操作もやはりいい。。それでも、2青青というコストは普通は5ターン目あたりまで使えないことを意味する。一番いい使い方は包囲攻撃の司令官か、不利をもたらす復讐に対して使うことだ。時々は何か天使でビートダウンするときの邪魔者、ドラゴンとか破片とか星の嵐とかにも使う。

《紛糾/Complicate(ONS)》

ゲームの速いターンでは優秀なカウンター。3ターン目に使うことができれば、純粋なカードアドバンテージまで稼げる。速くてアグレッシブなデッキに対するには本当に有用で、そしてコントロールデッキ相手の長期戦ではほとんど役立たずだ。私は白を使ってるコントロールデッキにたいしては1,2枚をサイドアウトする。

《蒸気の連鎖/Chain of Vapor(ONS)》

私の大好きなプレイの一つについて説明しておこう。赤白のプレイヤーが賛美されし天使とか永遠のドラゴンみたいな大型クリーチャーを場に出していて、一方こちらの場には貧弱な銀騎士しかいないというような状態。彼らは勝ったと思って滅殺の命令をサイクリングしてくる。もみ消されなければ勝ちだと思っているのだろう。そこで青マナを浮かせておいて、脅威をバウンスしてやって大ショックを食らわせるという寸法だ。すべての土地が壊れた後だから、連鎖をコピーすることもできない。

それからバウンスの古典的なやり方、ターンエンドに脅威となるものを戻して、再キャストのときにカウンターするというのもある。復讐を撃つ前に、自分のなにかをターンエンドにバウンスしておくというのもある。ゴブリンみたいなデッキに対抗するのに向いた、翼の破片との軽量のシナジーもある。それからドラゴン変化もバウンスできる。それからもちろん、静寂の命令を場に出して完全なコントロールを掌握しているときには、対戦相手に呪文3つを浪費させてから、3個目のカウンターにスタックして命令をバウンスして戻すこともできる。スペースがあれば、3枚の連鎖を使いたいところだ。

《もみ消し/Stifle(SCG)》

みんな知ってるように、このスペルは非常にいろんなことができる。ゴブリンにも赤白にもいいので、メインデッキのスロットを割く価値はある。ゴブリンとの対戦では、包囲攻撃の司令官の場に出たときの能力をもみ消す(司令官をカウンターできないという想定下では)とか破片のストーム数を稼ぐ軽いインスタントというのが主な存在価値だろう。赤白との対戦では、もみ消しは普通は命令の効果、特に赤命令を止めるのに使う。たまには、つまり場をコントロールしていて、カウンターを握っていて、命令のことを心配しなくていいのであれば、永遠のドラゴンの起動をもみ消して、テンポを取るといったこともできるが。サイドボードの3枚目は、特にスライドに対抗するのに魅力的だ。アクローマを青1マナで永遠に除去してしまうというのはちょっと素晴らしすぎる。(霊体の地滑りのターン終了時の「場に戻す」効果をもみ消す)

《アクローマの復讐/Akroma's Vengeance(ONS)》

4枚というのは難しくない。パーマネントの少ないコントロール(赤白みたいな)相手にサイドアウトしたりしないように。彼らはサイドから怒りの天使アクローマを投入してきて、それから波停機を警戒してそのぶんエンチャントを減らしてくるはずだ。

《翼の破片/Wing Shards(SCG)》

当然のことながら、多くの人はパスコーリのデッキでこのカードが使われてないのを見て驚いた。一つの推測としては、結局みんな破片を使っていると思いこんでしまうので、それだけで何もせずともテンポを稼げるという賭に出たということなのだろう。つまり、トップ8に入って、デッキリストが知られている状態ではそうはいかない。それから、パスコーリの決断は、準決勝でゴブリンに屈するという結果になった。

《正義の命令/Decree of Justice(SCG)》

このカードにはちょっとしたジレンマがある。これは遅くて、ゴブリンとの対戦では役立たずに近い。大半のゴブリンデッキはゴブリンの名手を使うようになっている。非常時のチャンプブロック用の兵士も打ち落とされてしまう。他方、命令はミラーとMWC相手には最上級で、もみ消しでしか止められない。(確かに、わたしは少数のMWCデッキが依然として刃の雨を使っているのを理解している。しかし、刃は必要とあらばカウンターすることができる)

このデッキがメタっている相手、赤白コントロールに対しても命令は依然として優れているが、星の嵐のためにそこまでいいわけではない。もしも静寂の命令と波停機でロックしてるとかカウンターでそれを守れるのであれば、いいフィニッシャーになるけれども。よく私はこれを3枚メインデッキで使いたいと思っていて、普通は蒸気の連鎖を減らして追加する。それからゴブリンに当たって、叩きのめされて、再び3枚の連鎖と2枚の正義の命令という形に戻り、ゲーム2のために命令をサイドアウトしている。

《静寂の命令/Decree of Silence(SCG)》

長い間見落とされたまま眠っていたレアカード。たぶん、このデッキの象徴となるカードはこれだ(あるいは、これだった)。恐らく署名デッキのカード、これはそうである(か、あるいはそうであった)長い間見落とされたまれな予想外。これはゴブリン相手には99%は役立たずだが、コントロールに対しては非常に強い。3枚をメインデッキで使って「ゴブリンはそんなにいないよ」と言い張るか、(キブラーのやったように)ゴブリンを恐れてサイドに落としておくか、あるいは間を取ってメインとサイドに分けておくことができる。私はメインで使っている。青白のような防御的なデッキは、よく引き分けゾーンに入ることになる。そうなるとトップ8までゴブリンに当たらずに済んだりする。

覚えておいて欲しいトリックとしては、蒸気の連鎖(破壊される前にバウンスする)とそれからもみ消し(X=0の星の嵐をカウンターしないようにできる!)がある。

《銀騎士/Silver Knight(SCG)》

たぶんゴブリンとの対戦ではこのカードが最も重要だ。対コントロールでは重要性は下がるが、もしゲーム1で負けていて50分の時間制限で急いでビートダウンしなければならないのなら別だ。もし1ゲーム目で勝っているなら、何枚かをサイドアウトして、星明かりの発動者をもってきて、長い防衛的なゲームに備えることができる。

《永遠のドラゴン/Eternal Dragon(SCG)》と《賛美されし天使/Exalted Angel(ONS)》

いずれもこのデッキには考えるまでもない。唯一の論点はどっちを4枚使ってどっちを3枚にするのかということだけだ。ドラゴンが多い方がコントロール相手にはいいし、天使が多ければゴブリンとゾンビに対してはいい。MWCのプレイヤーがよく知っているように、4ターン目の賛美されし天使は対ゾンビ戦では最良の手だ。

マナベース

長い間、私は26枚の土地で3枚の寺院、という形だった。土地が寺院ばかりになってしまうのを恐れていたし、あと1枚か2枚のカードを詰め込みたかった(キブラーは28枚の土地を使っていたが)。しかし、ミラーマッチでは4枚の寺院と4枚のドラゴンが圧倒するので、結局は27枚の土地で4枚の寺院という形になった。

色マナについては、平地を削ると銀騎士を早期に出せなくなるので危険だと考えられる。騎士を少なくとも3ターン目に出せなければゴブリンに対しては95%は負けてしまう。

しかし島を減らした(対ビートダウンよりにした)場合、青青の呪文を減らすことにもなり、まごつき4枚を使うことはできなくなる。

サイクリングランドと大闘技場のどちらを使うのかという問題は最優先事項の一つだ。早期の色マナ事故を最小化するか、あるいは遅いゲームでの有用性を増すことを望むか。このデッキが長期戦では非常に有利なことを確信しているので、私は大闘技場を選ぶ。・・・そして、私は毎日テストしてちょこちょこ土地1枚を変えている。

《風生まれの詩神/Windborn Muse(LGN)》

ゴブリンのようなウィニー・ホード戦略に対抗するには非常に有用な時間稼ぎカードであり、ちょっとした攻撃力でもある(普通はこれをブロックには回そうとしないだろう)。残念ながら、詩神は簡単に火力で殺されてしまう。しかし少なくとも、本体に飛んでくるはずだった火力を引きつけたことになる。それから、翼の破片とのシナジーがある。対戦相手はすべてのクリーチャーで攻撃する余裕はないから、ロリックスとかつつき這い虫のような最良のクリーチャーで攻撃してくるはずで、それはより簡単に破片の餌食にできることになる。

《波停機/Stabilizer(SCG)》

スライドとの対戦では欠くことのできないカード。マーハーの赤白のようなスライドレスデッキとかバッドフォームに対抗するためにも、最低3枚はサイドに置いていきたい。残念ながら優れた赤白のプレイヤーは対応したサイドボードを行い、エンチャントの大半を抜いてしまい−しかし、それは予期しづらいし、波停機を使わないというリスクも犯せない。そうサイドしないと、赤白のプレイヤーは多すぎるやり方で地滑りから大物を消しておいて滅殺の命令を撃ってくることになる。

《星明かりの発動者/Starlight Invoker(LGN)》

最初はこのカードは比較的苦手なゴブリンに対するゲームを支えるために使われていた。私は最初のテストの後でサイドボードからも落としていた。この対戦ではこのカードはたいてい2マナで徐行させる程度の効果しかないし、それにもしゴブリン相手に8マナに到達したのであれば、アクローマでも使う方がましだ、と。それから、このカードがコントロールとの対戦で発揮する力を理解したので復帰させた。マナを立てて置いて、対戦相手のターンエンドに能力を使うという動きは、このデッキに非常にマッチしている。発動できる発動者が実に多くの場合、対戦相手から復讐や星の嵐を使わせるようにしむけることができたので、私はうれしい驚きを味わった。

《金属殻のカニ/Chromeshell Crab(LGN)》

正しいデッキに入ったら強力なカード・・・。そしてこれこそがそのデッキだ。自分で使う代わりに対戦相手のアクローマを奪い取るというのは楽しいという以上だ。8マナあれば、このカードを変異で出して、カウンターのマナを空けておくこともできるし、必要とあらば能力を使うこともできる。それが、このデッキでの正しい使い方だ。それから、カニが再利用できることにも注意して欲しい。もし対戦相手がカニで奪ったクリーチャーを破壊した後であれば、必要ならばカニを連鎖でバウンスするだけでいい。

《拭い去り/Wipe Clean(SCG)》

このブロックでエンチャント破壊なしで白系デッキを使うというのは裸でいるようなものだ。しかしながら、スライドに対してはサイドしなくていい。4枚の波停機で十分だ。主にこれを使うのは、変な緑黒の定員過剰の墓地とか、変な青赤の未来予知とか、MWCのドラゴンの鱗とかバッドフォームのドラゴン変化に対して使う。

スペースをとれなかったカード

もっとも目に付くのはアクローマと奉納だろう。《慈悲の天使/Angel of Mercy》はここに上手くはまるのだが、スペースがなかった。このデッキはこのカードなしでも上手く働いている。コントロールを使っている相手がこれを場に出してきても、こっちにはカニと破片があるし、それに非常事態ともなれば連鎖もある。当座の解答がない場合、ドラゴン変化のような脅威となるカードに対抗するのに奉納は適している。それから、カニといいシナジーを形成する。

主な対戦についてのサイドボードプランの要約:

(注意して欲しいが、これは提案であって、場合によってはちょっと違ったことをする。1ゲーム目を勝ったか負けたかと、時間がどれだけ残っているかによって変わってくる)

対ゴブリン:

対赤白コントロール:

この記事がまだPTQが残っている人の参考になればと願っている。

Paul Helmich

Flying Dutchman on the forums

Taipan for online playtesting at www.magic-league.com

原文:
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=5728
原題:
U/W Control: Deck Tweaking And Analysis
原著:
Paul Helmich
翻訳:
タイ屋
辞書:
英辞郎

スターシティから青白の翻訳。最初の経緯の説明が面白かったからノリで訳しただけなんで役立つ記事かは微妙。もともとも記事の内容もそんなに自信に満ちているわけでもないし。

なお、ロンドンのカバレッジはttp://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/events/gplon03で。キブラーのリストは「Deck-Tech: Blue-White Control」に載ってる。

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。