- 原文
- Out Of The Ashes: Rebirth Of The Claw In Onslaught Block
- 著者
- Riki Hayashi
- 訳者
- 獅子面のネタ師 ◆Neta/Frxv.
- 投稿日
- 2003-08-12
- 更新
- 2003-08-12
Darwin KastleのPTベニストップ8に入ったデッキ、クロウは死んだも同然です。Mark Deanの記事では盛んにClawの強さを述べてますが、何マッチこなしたかも書かないで勝率だけ書かれてもデータとしての価値は怪しいもんです。しかも環境に多数存在するゴブリンに対してメインの勝率33%、サイド後で40%では、強さ的にTier 2とすら言えるかどうか・・・。
だからと言って、《窯口のドラゴン》を近所の子供にプレゼントするのはやり過ぎです。《爆発的植生》をベースにしたクロウが時代遅れなだけで、ドラゴンを使うというコンセプト自体はまだまだ魅力があります。白赤コントロールをベースにドラゴンを使ってみたらまだ戦えるのではないでしょうか? このネオ・クロウは、基本的に白単コントロールの要素を引き継ぎつつ、赤の火力によるボードコントロールを加え、ミラーマッチの鍵たる巨大飛行生物を加えたデッキです。
下にデッキリストと個々のカードの簡単な説明を示します。個々のカードの説明といっても「《翼の破片》は良いカードだ。相手の生物を除去してくれる。」みたいな判りきったことまで言及するつもりはありません。普通の白赤ではあまり見ないようなカードにだけ、解説を加えます。
このデッキの強力なフィニッシャーであり、クロウからの遺産でもあります。《植生》のようなマナブースト無しでは、まず7ターン目以降の召還になると思いますが、コントロール基盤がしっかりしているので7ターン目まで生きてられるはずです。《窯口のドラゴン》は戦闘に参加させずに立てておくことで、ブロッカー兼除去手段として活用できます。
このデッキの初期段階では《刃の翼ロリックス》を入れていました。やはり、《植生》や《ゴブリンの乱伐者》無しではちょっと《皇帝ヘルカイト》は遅いと思っていました。しかし、プレイテストしてみるとそんなことも無く、むしろ《ロリックス》のトリプルシンボルの方が重く、6ターン目に出ることなど皆無でした。逆に《ヘルカイト》は、最低でも変異で出すことができるので、ゴブリンのような高速デッキに対してもブロッカーとして活躍する機会があります。また、対コントロールではむしろ《ヘルカイト》の方が優れていることもあります。タフネスが高いので《永遠のドラゴン》や《よじれた嫌悪者》をブロックでき、サーチ能力でアドバンテージも取れるのでまさに至れり尽くせりです。この点、《ロリックス》は相手の《翼の破片》の餌食か《永遠のドラゴン》との相討ちにしかならないので、一段劣ります。
このデッキは《稲妻の裂け目》を使っていないので、火力のスロットとしてこのカードを選択しました。ただ、後述のマッチアップ分析を見て貰えればお分かりかと思いますが、これはただの生物除去ではないのです。最近のコントロールデッキは、《嫌悪者》や《永遠のドラゴン》などの普通の除去では除去しきれない生物を多用して来ますので、この《炭化》はメインに必要なのです。
まず、サイクリング土地を使ってない理由は以下の通りです。このデッキでは、基本的に引いた土地は全てセットするということと、タップインの土地だと序盤のテンポを失ってしまう危険があるということです。《大闘技場》は確かにタップインですが、ダブルシンボルの多いこのデッキでは必要悪と判断しました。
この環境には思いのほか壊すべきエンチャントが多く、《稲妻の裂け目》《ドラゴン変化》《霊体の地滑り》の他、《ドラゴンの鱗》!などもあります。そう、《ドラゴンの鱗》。このカードがあるが故に、《拭い去り》のリムーブという記述が生きてくるのです。このカードにはサイクリングも付いてはいますが、サイドに《波停機》を入れてしまった為にサイクリングできる機会が減ってしまいました。
サイド前の対白赤コンは相性が悪い相手ですが、この《波停機》を採用してからというもの、いきなり相性が良くなりました。詳しくは後述します。
個人的には、このカードは過小評価されすぎだと思いますが、もうじきこのカードの強さは証明されるはずです。このカードは、白赤コントロールが《頭脳いじり》に対抗する唯一の手段です。また、《翼の破片》をカウンターできるので安心して11/11の《窯口のドラゴン》でビートダウンできます。更に、バッド・フォームが使ってくる《的はずれの激怒》を躱すこともできます。
現在のところ、ゾンビ招集に対する「ソリューション」がこのカードであり、また他の生物デッキに対してもよく効きます。もし相手がこのカードを予想してなかったら、このカードだけで勝ててしまうことが多々あります。
ゴブリンに対する緊急用サイドボードです。他の生物はサイドアウトしてこれだけで殴ろうとすれば、相手の《脅しつけ》を無駄にできます。
全てのプレイテストは、MOではなくリアルで行いました。個人的に、MOは引きが偏ってデッキの正しい動きが把握できないと思います。テストに使ったレシピは全てGPデトロイトか最新の攻略記事から拾ってきました。プレイテストに付き合ってくれたチーム・エンドゾーンのCarrie、Ian、Theo、Taz、Robert、Chris、Brad、Daniel、Spencerに感謝の意を示します。
この環境の癌。新しいデッキを組むにあたって「ゴブリンに勝てるのか?」を常に考えなければならないのです。このデッキの解答は「朝メシ前に勝てる」なんですが、いかんせんサイド後に不安が残ります・・・。
このマッチアップでは《銀騎士》が本当に強く、《曙光の精霊》の分の穴も有り余る火力で補います。ゴブリンの最近のトレンドは、ネオ・クロウにはむしろ好都合です。場にゴブリンを残さないようにプレイすれば、《つつき這い虫》は《ゴブリンのうすのろ》より焼き易く、《ゴブリンの名手》は《ショック》の良い的として《翼の破片》のストーム数を増やしてくれます。ゴブリンの対コントロール兵器として《包囲攻撃の司令官》がありますが、このデッキでは火力が多いのでそんなに問題にはなりません。
サイド後のマッチの趨勢は、相手の《脅しつけ》に依ります。ボードコントロールを得た段階でライフが5以下だと、最初のドラゴンを出した返しで《脅しつけ》されて負けてしまうからです。これを見越して、諸刃の剣である《窯口のドラゴン》をサイドアウトし、プロ赤の《アクローマ》で殴ることを目標として下さい。《ドラゴン変化》もこのマッチアップでは魅力的なカードですが、相手が《ロリックス》を使ってくると大変なので入れていません。《拭い去り》は《硫黄の渦》対策です。サイド後は若干ゴブリン有利と書きましたが、これはゴブリン側がどのようにサイドボーディングしてくるかに因ります。《脅しつけ》さえなくなれば基本的に有利ですので、環境にビーストと植生が居なくなるとネオ・クロウには追い風です。
白単コントロール同キャラのように、《永遠のドラゴン》で殴れた方が勝ちなマッチアップです。このような状況では、本当に《炭化》が役に立ちます。《炭化》と《ショック》《星の嵐》《アクローマの復讐》またはブロックなどの合わせ技で相手の《永遠のドラゴン》を屠って下さい。言うまでもないかもしれませんが、《永遠のドラゴン》に備えて《炭化》を温存するプレイングを心掛けて下さい。と言うか、おそらく《永遠のドラゴン》以外に焼ける生物もあまり居ないと思います。
序盤の《曙光の精霊》や終盤の《アクローマ》など火力耐性のある生物は、《翼の破片》で撃ち落として下さい。《星の嵐》は《正義の命令》を無効化したり、《賛美されし天使》と《永遠のドラゴン》を複数除去したりできるので簡単にサイクリングしたりしないで下さい。対戦相手は火力耐性のある生物をあまり展開しないと思いますので、《アクローマの復讐》は撃つタイミングをよく見計らって下さい。
全体的に、対白コンはかなり相性のよいマッチアップです。相手の使うカードに対しては対処法があり、しかも相手はこちらの《窯口のドラゴン》を《アクローマの復讐》かサイドの《奉納》でしか除去できないのです。もし相手が他の生物に《アクローマの復讐》を使ってしまったら、勝ちが一歩近付きます。
相手がサイドに《獅子面のタイタン・ジャレス》のような除去しにくい大型生物を採っている場合、《翼の破片》は本当によく効きます。また《拭い去り》は相手の《ドラゴンの鱗》をリムーブできるので、複数あってもサイクリングしないで下さい。《金粉の光》は相手が《翼の破片》を持ってそうな場合でも、安心して《窯口のドラゴン》をアタックさせられるので重宝します。構想段階ですが、サイドに《滅殺の命令》というのもアリだと思います。もしゴブリンが《脅しつけ》を使わなくなってサイドの《アクローマ》ご本尊が必要なくなったら、ぜひこの《滅殺の命令》を試してみて下さい。対白コンでは相手の土地をロックできるので、とてもよく効きます。
白赤コンとスライドはかなり戦略が違いますが、一つにまとめて分析します。基本的には、《霊体の地滑り》を張られるとかなり辛いマッチアップになります。特に1マッチ目の《地滑り》は、相手の《天使》や《永遠のドラゴン》を火力や相討ちで殺せなくなってしまうので致命的です。
相手の生物の対処手段は、対白コンの時と同様です。
これを基本と考えて下さい。対白コンとの違いと言えば、相手のエンチャントの量です。しかし、サイドボーディングでエンチャント破壊を多めに入れるのは不適当だという結論に達しました。
サイド後の最初の3戦は《拭い去り》を入れてみたのですが、あまり役に立たず3連敗を喫しました。そこで替わりに《波停機》をサイドインしたところ、かなり好感触で4−2という成績になりました。この《波停機》は、《稲妻の裂け目》によるダメージを防いでくれるだけでなく、《滅殺の命令》のサイクリング効果も使用不可にしてくれるのです。もはや《稲妻の裂け目》は壊す必要が無くなったので《拭い去り》をサイドインするのを止め、《金粉の光》を入れることにしました。この《金粉の光》により《翼の破片》を気にせずにビートダウンでき、高い勝率をキープできるようになりました。白赤コン使いは稀に、《稲妻の裂け目》とその他サイクリングカードをサイドに落として、《滅殺の命令》によるゲドン戦略を取ってくることがありますが、《波停機》さえあればこの戦略も未然に防げます。
この時は引きが日和っていたため、数字はあまり参考にならないかもしれません。あるゲームなどは、手札に4枚《窯口のドラゴン》を抱えているのに2枚目の赤マナソースを引かなかったりで、勝てるはずもなく。また別のゲームでは1マリガンのあと《山》《神殿》《神殿》《永遠のドラゴン》を含む手札をキープしたら7ターン連続で土地を引かずに死んでみたりなどしました。全体的に、この時の引きは相手の引きと噛み合わないことが多く、相手が《朽ちゆく猛禽》を出したら《炭化》しかなかったり、《腐れ肺の再生術師》込みでアタックしてきた時に限って吸い付くように《翼の破片》引いたりと、マジック以外の部分で負けてたような気がします。ですので、実際にはこのマッチアップは2−8から3−7くらいの相性だと思いますが、勝ち越せないことには変わりありません。
まぁ人間力の高い皆さんならきっとこんな事はないでしょう。《炭化》がこのマッチアップでは本当に強く、《嫌悪者》の再生や《腐れ肺の再生術師》のトークン生成を防げるほか、《有毒グール》が《総帥の招集》で戻って来なくなるので安心して《窯口のドラゴン》を場に出せます。一般的にゾンビ招集は、《有毒グール》+《招集》コンボ以外では大型クリーチャーを除去できないはずですから、ドラゴンを1体場に出せればかなり楽な展開になるはずです。ただし、根本的にはこのコンボを妨害する手段がデッキにないことは自覚しておいてください。
《ドラゴン変化》はこのマッチアップでは決定打となります。いったんこのカードさえ張ってしまえば、相手の取り得る手段はゾンビ5体並べての《宝石の手の汚染者》サイクリングか、《邪悪な岩屋》を絡めた《汚染者》2回転かくらいしか有りません。《アクローマの復讐》で場を一掃してから《ドラゴン変化》を張れば万全です。《金粉の光》は、《頭脳いじり》に対する唯一の解答であると同時に、《ドラゴン変化》を張った時に撃たれる《汚染者》への対抗手段でもあります。もしゾンビ招集が《屍肉喰らい》さえ使ってなければ、《暴動》の方が《ドラゴン変化》より迅速に勝利できます。
まだバッド・フォームが居るかどうかは定かではありませんが、個人的には居ると思います。バッド・フォームはメタの中心にゴブリンを想定しているデッキで、赤を含むコントロールデッキには若干相性が悪いという欠点があります。バッド・フォームはエンドカードとして極度に《ドラゴン変化》に依存しているので、このデッキの使う《稲妻の裂け目》はスライドが使うよりは脅威となりません。もし、《ドラゴン変化》を張られたら《ショック》と《炭化》を叩き込んでカタをつけましょう。相手はこちらのドラゴン1匹を処理するのに複数の火力が必要なため、本体に火力が飛んでくることは稀です。また、たまに《銀騎士》だけで勝負が決まってしまうこともあります。
もし、アグロサイドでクリーチャーがサイドインされても大丈夫なくらいにデッキに除去を残します。また、《稲妻の裂け目》で削り切られるのを防ぐ意味でエンチャント破壊もサイドインします。《金粉の光》は《的はずれの激怒》をカウンターできるのでサイドインします。相手の土地破壊にハマったら負けなので、2ターン目に《銀騎士》をプレイするよりも《金粉の光》待ちすべきです。
対ビーストもゾンビ招集同様に相性の悪い相手です。ベストのドローに期待しましょう。サイド後は《ドラゴン変化》を張ってしまえば何とかなるかもしれませんが、3戦目は確実に《帰化》をサイドインされるでしょう。
エルフ単はマスデストラクションに弱いので得意な相手です。特に《星の嵐》はインスタントなので、《鉤爪の統率者》のマナがないタイミングで撃ってやれば相手の戦線は壊滅します。しかも相手にはドラゴンへの対処手段がありません。
植生デッキはアグロデッキに対しては遅すぎ、このデッキに対してはコントロール要素が足りていません。高速で出てくる大型生物には、山ほどの除去で対抗できます。
黒白コントロールはメタ外でしょう。このデッキが持つ手札破壊はネオ・クロウに突き刺さるので、メタ的に淘汰されているのは朗報です。
その他の生物系デッキはゴブリンやゾンビやビーストの下位互換でしかないので、デッキに大量に装備された除去で対抗できるはずです。
ネオ・クロウはプレイしていて非常に楽しいデッキです。11/11以上のサイズで《窯口のドラゴン》をプレイした時の相手の絶望的な顔は、本当に痛快です。メタ上位にあがっているデッキの内、ゴブリン/白コン/バッド・フォームの3つに対してはメインから耐性があり、サイド後なら白赤コントロールにも善戦できます。他のコントロールデッキ同様に、ネオ・クロウはゾンビ招集に弱いという欠点がありますが、ゾンビ招集はゴブリンに勝てないのでメタ的に淘汰されることを祈りましょう。もう一つの勝てない相手であるビーストはゾンビに輪をかけて死滅しているデッキなので問題有りません。このように、ネオ・クロウはメタ的にはかなり有利なので、ぜひ次のPTQで試してみてください。
翻訳内容は、獅子面のネタ師◆Neta/Frxv.の脳内変換されたものであり原文記事の内容を正しく捕らえきれていない場合があります。
原文との併読をオススメします。原文はこちらです。
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