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OnBCのクール・デッキ

原文
Cool Day 2 Decks
著者
Josh Bennett
訳者
獅子面のネタ師 ◆Neta/Frxv.
投稿日
2003-07-21
更新
2003-07-23

ゴブリンの猛攻は凄まじく、それゆえこの猛攻に耐えれないデッキはもはや環境に存在できません。現時点では、メタは綺麗に3つに分かれているようです。一つはメタの最大勢力たるゴブリン、あとはスライド系と、先ごろ急浮上してきた白単コントロールです。しかし、これらベストなデッキで占められたフィールドと定義しても結局のところメタ外のデッキは存在するわけです。そう、諺に曰く「尖らせ過ぎは脆さを招く」のです。

以下に紹介する4つのデッキは、ゴブリンに対し圧倒的な制圧力を持ちながら、他の2つのメタ中心デッキに耐性のあるデッキです。たぶん、これらのデッキ自身が次はメタられる側になると思いますがこのようなデッキが存在しえたことで、環境には絶対倒せないデッキなど存在しないということの証明になるでしょう。

◎Chris Benafelのクレイジー植生デッキ

最後の数分で「どこかの子供」から借りてきたこのデッキですが、メタ的には素晴らしい仕上がりとなっています。このデッキでは、ゲームを左右する大技スペルと3種類の色を使うため、他のどのコントロールデッキよりも莫大なマナが必要です。《絹鎖の蜘蛛》をサイドインした後には、緑マナ2つと青マナ3つ、赤マナ3つが必要になります。その異様なマナバランスにも関わらず、Benafelはそんなに悪くないバランスだと主張しています。彼は今週末、その快適なドローを楽しみました。しかし、まったく同じレシピで出場したGabe WallsとPeter Szigetiにはちっとも快適ではなかったらしく、2日目進出にすら至りませんでした。

このデッキは植生デッキの定石どおり「デカいスペルを撃って勝つ」ことを目的としますが、この環境の他のデッキが持っていない特徴があります。そう、カウンター! 《紛糾》と《まごつき》をフル投入することで、対戦相手の逆転の芽たる「デカいスペル」を摘み取ることができます。Benafel達は待ちに徹するゲームを好み、このデッキこそは長期ゲームで対戦相手を妨害し続けることが可能なのです。そう《未来予知》はプレイするのが本当に楽しいスペルです。

しかし、デッキで最も楽しいスペルと言えば、何と言っても《ドラゴン変化》です。対ゴブリンで《ドラゴラム》をいったん張ってしまえば、《ショック》.3発を叩き込まれるか《包囲攻撃の司令官》と《スカークの探鉱者》の組み合わせくらいしか負けパターンが無くなります。そして、《ショック》《星の嵐》《めった切り》と豊富な除去を備えたこのデッキではこれを張るまで生き延びること自体はそう難しくありません。Benafel曰く、対ゴブリンは楽勝だそうです。《硫黄の渦》は確かに問題ですが、それも《帰化》で割れるのでOKだそうです。

◎Ben Rubinの黒単コントロールデッキ

Rubinはこのデッキについて、あまり語りたがりませんでした。デッキの原型はBrian Kiblerがプレイテスト初期に用いていたものでそれに修正を加えてトーナメントに持ち込みました。週末を迎えるにあたりRubinはこのトーナメントで何をプレイすべきか決め兼ねていました。とりあえずゴブリンにだけは負けたくないと思っていたので、彼はこの黒い紙の束を手に取りました。除去のスロットには、《燻し》《蔓延》《苦痛の命令》《死の脈動》と揃っていて、サイド後には《ただれたゴブリン》と《有毒グール》が加わります。また、《荷降ろし》ではなく《脅迫状》という選択もこれがゴブリンに対して有効だからこそです。残念ながらRubinはこのトーナメントで、ついぞゴブリンを倒すことができず、それ故に「気恥ずかしい」と感じたのでしょう。

コントロールデッキに対しては、《よじれた嫌悪者》《墓生まれの詩神》《戦慄をなす者ヴィザラ》《アンデッドの剣闘士》などの良質な生物群で相手にプレッシャーをかけます。しかもこのうち数体はゾンビであるため除去にも耐性があります。サイドボード後の《陰謀団の取調官》と《頭脳いじり》も対コントロールで突き刺さります。白いコントロールを使っているプレイヤーは、このデッキ相手に3ターン目に《奉納》を土地に対してプレイすべきです。さもなくば、ほんの数ターンのうちに手札をズタズタにされてしまうでしょう。

◎Alex Shvartsmanの“Bad Form”

クレイジーなデッキを語るにあたり、この赤単コントロールを外すわけにはいかないでしょう。Dave ChinとLucas Glavinがデザインしたこのデッキは、対ゴブリンには《ドラゴラム》を張って勝つことを目的としています。しかし赤使いたちの夢たる《ドラゴラム》の灼熱の炎だけでは、ゴブリンたちを焼き払うには少々足りず、《宝石の手の焼却者》を含む幾つかの火力にスロットを割いています。1ゲーム目でも相性は悪くないですが、それがサイドボード後となると更に良くなります。と言うのも、おそらくゴブリン使い達は《火花鍛冶》《宝石の手の焼却者》をサイドアウトするはずですし、ここでBad Formは満を持して《火花鍛冶》をサイドインするのです。もはや相手にはこちらの《火花鍛冶》を焼く火力は無く、ゴブリンの群れを簡単に蹴散らすことができます。あとゴブリン使い達ができる抵抗はと言えば、《うすのろ》によるビートダウンでしょう。《うすのろ》.2体並べば何とかなるかもしれません。このデッキの性能はデータからも明らかです。5人のプレイヤーがこのデッキを使い、うち3人が2日目に進み、うち1人がTop8入りを果たしたのです。

Bad Formにとって、白単コントロールは最悪の相手です。しかしShvartsmanによれば、それでも40%くらいの勝率はあるそうです。《銀騎士》《曙光の精霊》は確かに燃えませんがこれらに殺される前に相手を燃やし切ることが可能とのことです。サイドは大型生物を何体かと万能除去《的外れの激怒》を用います。3ターン目の《激怒》は良くも悪くも《石の雨》程度の働きはしてくれます。もし相手の引き次第では《稲妻の裂け目》や《銀騎士》を除去できる可能性もあります。実際のところShvartsmanは《石の雨》が有れば、対白コンに使いたいそうです。「この環境に《石の雨》があったら、全く違う環境になってたね」というのが彼の見解です。

◎Bob Maherの赤白コントロール

このデッキは言わば"スライド無しのスライドデッキ"です。デザインはBrian Kowal、「ブロック構築の全貌を捕らえてる」とMaherに言わせしめた人物です。Kowalは、PT東京の時のDave Williamsのベスト8の立役者であり、また今回はJoel PriestやDan Floodといった面々の助言を経て、このデッキを完成させました。Maherがゴブリンやビーストに勝てるデッキを探している時、Kowalがこのデッキを教えてくれたそうです。もっとも、Maher曰く「ビーストは居なかったけどね」だそうですが。

赤白コントロールといっても、そのパーツは赤白スライドと共通の物も多々見受けられますが、それも《稲妻の裂け目》が強力すぎるためでしょう。普通のスライドとの相違点は《地滑り》と《天使》の欠落でしょう。Zvi Mowshowitzやその他の多くのプロたちの言葉を借りれば、《天使》はもう過去の産物とのことです。もはやデッキには彼女の居場所は無いのかもしれません。

対ゴブリンにおいて、このデッキはメインから幾つもの対抗手段を持っています。《銀騎士》《翼の破片》《星の嵐》《復讐》などなど。そして、サイドには偉大なる《ショック》.4枚が控えています。この《ショック》は白コンにおける天敵《雨ざらしの旅人》への解答でもあります。対コントロール戦では《滅殺の命令》を用いればマナ基盤で優位に立てます。この時は2枚の《寺院》をサイドインすることも忘れないで下さい。このデッキに対するMaherの評価は「Rock Solid (*1)」だそうです。

翻訳内容は、獅子面のネタ師◆Neta/Frxv.の脳内変換されたものであり原文記事の内容を正しく捕らえきれていない場合があります。

原文との併読をオススメします。原文はこちらです。

http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/gpdet03/cooldecks

(*1)Rock Solid

文字通り「岩みたいに堅い」=「鉄板な選択」という意味と「The Rock(マルカ)のように安定した」という意味の掛け言葉だと思われます。

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。