- 原文
- Scourge in OnBC, Part III: Goblins vs. Mono-white
- 著者
- Osyp Lebedowicz
- 訳者
- タイ屋
- 投稿日
- 2003-06-30
- 更新
- 2003-07-01
PTニューオリンズのための予選シーズンが着々と近づいてきている。テストプレイに少しばかり真剣になる時が来たわけだ。以後何週間か、このフォーマットの現状において、僕が最も重要と見ている4つのデッキの対戦について、特に検討していきたい。最初の3つのデッキ、つまりゴブリンとビーストとスライドは、スカージ前のトップ3デッキであり、現在もなお強力だ。4番目のデッキは、(Teen Girl Squadとして知られている)白単色コントロールで、最近インターネット上で大きく広まった新しいアーキタイプだ。
ゴブリンデッキは、おそらくはヴェニスで最も成功したデッキタイプであり、パワーレベルはそこからさらに上昇している。スカージは、ゴブリンに本当に強力な武器をいくつか追加したというにとどまらない。メタゲームにおいては、ゴブリンを引き立てる要素の一つとして、スライドを弱めた。強敵としては銀騎士がやってきただけで、ゴブリンはまさに今、トップにいるようだ。
ビーストについては、PTヴェニスで大成功した、ジョーダン・バーコウィッツ(Jordan Berkowitz)をトップ4に押し上げた赤緑バージョンを取り上げるとしよう。http://www.professional-events.com/ を見れば、最近の3回のグランプリ・トライアルでその同じデッキが勝ったのがわかるだろう。OnBCにおける最強カードのひとつ、《争乱の崖地/Contested Cliffs(ONS)》のパワーをフルに発揮させることで、ビーストデッキはこのフォーマットで最大のクリーチャーをも排除できる。シルヴォスとジャレスだけが、このデッキにとって本当の問題になるカードだ。1ゲーム目ではゴブリンは悪い対戦相手だが、しかし、4枚の《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator(LGN)》と《大群を産むナントゥーコ/Broodhatch Nantuko(ONS)》をサイドボードした後は、状況はずっと良くなる。
スライドは、プロツアー前はもっとも期待されていたデッキであり、プロツアー後はもっとも嫌われたデッキだった。スライドがプロツアーで優勝することなどは誰も望んでなかったというのが、あまりにも明白な理由のその1だ。第2に、(以前と違って)この最も知られていたデッキが、実際には最も強力なデッキというわけではなかった。依然として僕は、多くの人々が考えるよりもスライドはよかったと思うけれども、それがベストのデッキではなかったとは思う。もしジョーダンがトミィ・ワラミーズを準決勝で負かしていれば、より馬鹿げた大きなもの(※ビーストデッキ)がプロツアーチャンピオンになっていたはずだ。スイスドローのラウンド7で僕はすでにジョーダンに負けていたし、僕は彼がデッキをテストしていたプロツアーの前の晩に、実際に対戦のプレイを見ていた。勝つのが不可能だというわけではなかったが、サイドボード前、サイドボード後のいずれも、おそらく6:4で彼の有利だった。スライドはゴブリンにあたるのに非常によかったというのが、僕が成功した唯一の理由だった。もう少し多くビーストデッキと当たるとか、あるいは《総帥の召集/Patriarch's Bidding(ONS)》デッキの一つと当たっていたら、僕の成績はずっと悪いものになっていただろう。
スカージの登場後、スライドの状況は単純に悪化した。DeRosaが家族とピクニックに行くときのミートボールよりも、《Stabilizer/波停機(SCG)》の方が(サイドボードの選択肢として)人気がある。そのメタられっぷりは圧倒的だ。前は楽な相手だったゴブリンが大幅に強化されたという事実と相まって、相当な変動を迎えていることになる。
白単色は、スカージのもたらした白いカードのいくつかの利点を使う新しいデッキだ。《Dawn Elemental/曙光の精霊(SCG)》や《Silver Knight/銀騎士(SCG)》のようなクリーチャーでさっさと場を固めてしまい、《Wing Shards/翼の破片(SCG)》と《アクローマの復讐/Akroma's Vengeance(ONS)》でなぎ倒す。《Eternal Dragon/永遠のドラゴン(SCG)》とアクローマのおかげで、長引いたゲームでは、このデッキは他のコントロールデッキを圧倒できる。僕は正直このデッキが好きではないが、人気が増してきているし、調査するだけの価値はある。
最初の対戦は、白単対ゴブリンで行こう。この対戦のテストに使ったのは、以下のリストのデッキだ。
僕は包囲攻撃の司令官なしからスタートして、2枚にして、それから3枚になり、最終的には4枚になった。このカードはあまりにも多くゲームを勝利に導いたし、《つつき這い虫/Clickslither(LGN)》がいないのを残念だと思ったこともない。翼の破片と平和な心のどちらに対抗するにも素晴らしいし、曙光の精霊や銀騎士のようなカードを圧倒する助けにもなる。
いくつかのデッキリストでは、平和な心をメインで使っていたし、ゴブリンとの対戦では明らかに1ゲーム目を少し分をよくするだろう。しかし、僕はこのフォーマットではこのカードが本当に嫌いなので、メインデッキに持ってくることはできなかった。拭い去りは、以前のバージョンから追加したものだ。《稲妻の裂け目/Lightning Rift(ONS)》を取り除けるというのは実に僕の好みにマッチしたし、《霊体の地滑り/Astral Slide(ONS)》が同じく厄介なカードだという事実には言及するまでもない。《新たな信仰/Renewed Faith(ONS)》から置き換えたが、ゴブリン戦で負けることがそれほど増えるわけでもなく、一方スライドとの対戦成績を大幅によくすることができた。
僕の行った変更のせいで、ゴブリンは1ゲーム目では相当にはっきりしたアドバンテージを持っていることになる。しかし、他のどの組み方でも、成功できなかった。新たな信仰と平和な心をメインで使っていても、その投入を正当化できるよりもずっと多くのゲームでゴブリンに負けていた。全般的に見て、この対戦を大量にプレイした後では、ゴブリンがサイドボード前とサイドボード後のいずれも有利だと言わざるを得ない。
ゴブリンは単純かつひどく攻撃的だ。強力なプレッシャーをかけてくるし、もし銀騎士を2ターン目か3ターン目に出せなければ見込みはない。曙光の精霊は普通は遅すぎるし、翼の破片も、予想よりも与し易かった。そして復讐がなければ除去する方法がないというわけで、包囲攻撃の司令官が場に出たときはいつでも決定打となっていた。僕が《ゴブリンの戦長》絡みのひどいドローで、4ターン目にそれらを殺されたゲームでも無視できたことで、司令官は、ゴブリンデッキにとって、アクローマの復讐を撃たれた後で出すための優秀カードとなっている。同様に、永遠のドラゴンと賛美されし天使を除去できる点で、宝石の手の焼却者はオールスター出場級の一流選手だ。こいつが場にいた状態でアンタップしたゲームでは、僕は負けたことはない。
10ゲームで僕は2回負けた。一回は、2ターン目に銀騎士が出てきて、3ターン目にも銀騎士が出てきた。もう一つのゲームでは、3ターン目の変異をどうにもできなかったことで、4ターン目に大惨事が発生した。
白デッキは非常に遅い。銀騎士を引かれなければ、ゴブリンを負かすのはほとんど不可能だ。銀騎士を引いたとしても、ゲームのどこかでは復讐を撃たなくてはならない可能性がある。曙光の精霊とアクローマだけが本当に攻撃に使えるクリーチャーではあるが、アクローマは遅すぎる。精霊はアタックすれば、ブロックには使えない。
要するに、赤プレイヤーは上手くプレイしなくてはならない。白プレイヤーは銀騎士を使って、(赤プレイヤーが)戦線を無理に広げすぎてしまうように誘導するはずだ。包囲攻撃の司令官はこういう時に素晴らしい。一つのスペルだけで(アクローマの復讐を撃つように)強制できる。普通は僕は《Goblin Warchief/ゴブリンの戦長(SCG)》と他に一枚のゴブリン、《ゴブリンのうすのろ/Goblin Goon(LGN)》か《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver(ONS)》を手札に温存しておこうとする。そして復讐を待ち受ける。待っている間は、司令官でライフを少しずつ削っていくわけだ。白プレイヤーの計画としては、普通は復讐を撃つのをなるべく長く引き延ばして、天使を後続に出したいところだろう。普通は、天使はキャストされたターンかあるいはすぐ後に殺せるので。
サイドボード後、白デッキにとっていくらか状況は良くなるが、しかし、ずっとよくなるわけではない。これが僕のサイドボードのやり方だ:
天使を殺せるショックを抜くというのは危険だが、初歩的なギャンブルだ。まだ焼却者と火花鍛冶が残っている。まあ、対戦相手がそんな危ない球は投げてこないと願う必要もあるが。僕にとっては、ショックは第一ゲームでかなり悪かった。そういうわけで、ショックを抜くのはそれほど重大なことだとは思えない。
銀騎士と曙光の精霊とは、ゴブリンデッキが毎ターンのアタックで大ダメージを与えるというのを非常に難しくする。ほとんどの場合、ゴブリンプレイヤーはブロッカーを上回れるだけの大軍を出して攻撃できるようにしようとするだろう。包囲攻撃の司令官がそれを助けてくれる。それは余分なアタッカーを持ってきてくれるし、哀れなゴブリンたちが毎ターン、チームのために貢献してくれるようにもしてくれる。
《力場の泡/Force Bubble(SCG)》は、それらの攻撃からの出血を抑えたり、あるいは、一回の全力攻撃で殺されるのを防ぐこともできる。(力場の泡は)全般的に見て、コントロールを取り戻せるのに十分なだけ、ゲームをスローダウンさせるかもしれないと感じた。
何ゲームかでは、力場の泡は本当にすばらしく、2回の戦闘フェイズを無効化するとか、攻撃できなくさせた。他の時は、単に重いだけの《濃霧/Fog(7E)》だったが。
サイドボード後の成績は、依然として6-4でゴブリン有利だった。しかし、ゴブリンデッキの勝ちは、包囲攻撃の司令官をドローできるかどうかにさらに依存するようになった。対処法がないので、それが場に出てきたゲームの大多数では負けていた。でも、司令官を引かれなかった対戦ではだいぶ状況は改善された。司令官を引かれたゲームでも一回勝つことに成功したことがあったけれども、それにも変異(※天使のことだと思われる)が関係していた。ロリックスは、復讐を撃たれた後に出すカードととしてはよかったが、完璧というわけではなかった。最悪の変異を止めるというだけならば、3枚目のロリックスよりは2枚目のショックの方が欲しいかも知れない。
平和な心は手堅いが、素晴らしいというほどではなかった。メイン投入はしないと確信させた。ゴブリンのプレイヤーが包囲攻撃の司令官を使わずに、《つつき這い虫/Clickslither(LGN)》や《脅迫するオーガ/Menacing Ogre(ONS)》を選んでいる場所では、かなり分が良くなると思う。しかし現状では白単は駄目だということになるだろう。
それで、第1ラウンドではゴブリンで行くということで、Wilfred Ranqueも認めてくれるだろう。次はビースト対スライドで、スカージが加わった今、どのような利害得失があるのかを見よう。
補足事項として、PTニューオリンズのための最初のPTQが今週末のオリジン(※ゲームコンベンション)で開催され、そしてスカージはまだ使えないという事実がある。僕はほとんどの人間がナショナルに出場しているだろうということは知っているけれども、オリジンに行く人のために、一つ提案がある。−ビーストをプレイするということだ。最高の成績を残しているし、悪い対戦相手というのも、ゴブリンとの1ゲーム目だけなのだ。このデッキは人気があるので、かなりミラーマッチになると思う。それで、ヴェニスのジョーダン・バーコウィッツのデッキにある変更を加えたい。メインの2枚の《樹皮革のやっかいもの/Barkhide Mauler(ONS)》を2枚の《悪辣な精霊シルヴォス/Silvos, Rogue Elemental(ONS)》に入れ替えれば、ミラーマッチで有利になるだろう。
あともう一つ。このシリーズは、いつもは親友のPeppermint Von Courderoyが書いてるんだけれども、病院から戻って来るまでは僕が代筆すると彼に伝えた。彼は沼地旅行(Swamp Tours)中にワニに襲われて、重傷を負った。ここTOGITの全員がきみを応援しているし、はやく元気になってほしいと願っている。
しっかりな、親友。
言わずと知れたヴェニスチャンピオンによるOnBCの記事。ほぼ三ヶ月ぶりの翻訳。どっかで紹介されていて、読んだら面白かったので訳してみた。何ヶ所かを除けば、わかりやすい文章だった。もっとも、本当にワニに襲われたのかとか、分からないことだらけではある。