[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」

2003 ストックホルム・チャンピオンシップス

原文
2003 Stockholm Championships
著者
Kai Budde
訳者
高潮の翻訳者
投稿日
2003-05-22
更新
2003-05-23

ひと月ほど前のこと、僕はこんなEメールを受け取った:

:こんにちは、カイ。

:Decklab.comのピーター・ブロットマンです。来る3月1日〜2日に行われる、ストックホルム・チャンピオンシップ2003にあなたを招待したくて、このメールを書いてます。この大会は僕が主催していて、今年で3回目です。

:あなたが旅行嫌いだってことは知ってます。だから、あんまり来てくれることは期待してないんですが、もし(どんな理由にしろ)来てくれるんだとしたら、大いに歓迎します!

:1位の賞金は米ドルでほぼ1,100ドル、以下16位まで賞金が出ます。フォーマットは、1日目がレギオン入りスタンダードで上位64人が通過、2日目がONS-ONS-LEGによるロチェスター・ドラフト、そしてトップ8による決勝が再びスタンダード、となっています。また、1日目はスウェーデン選手権の予選も兼ねています(多分、今年初めて行われる国別選手権の予選だと思います)が、誰でも、外国人の方でも、参加することができます。ジェンス・ソーレンやアントン・ヨンソンも参加する予定です。パニッシャーの連中をここで負かすってのも、悪くないかと思いますが。

:さて、いかがでしょう? 「ちょっと無理」って答じゃないかと思うんですが……。でも、少なくともこのイベントの存在は知っておいて欲しかったので。

:ともあれ、あなたの学業に、あとその他もろもろのことに、幸運がありますように。今回来るにしても来ないにしても、秋のスウェーデンのGPでお会いしましょう。

:では!

:ピーター

:追伸:もしあなたがスウェーデンに、この小さな小さなトーナメントにいらしてくださるのでしたら、どうぞ僕のところにお泊まりください。ソーレンとヨンソンも来ますので……。

僕はトーナメントに出るのは好きだけど、それほど大きくないトーナメントのためにスウェーデンまで行くっていうのは、流石に最初はどうかなと思った。アントン・ヨンソンとか、ジェンス・ソーレン、Thomas Rosholm、Johan Sadeghpour、その他これまでに知り合ったスウェーデン人たちと会えるのはいいんだけど、正直気が進まなかった。

ところが、その頃には試験が全部終わっていて、その週末にはまるで予定がないってことが判明して、さらにハンブルクからストックホルムへの直行便があり、そのチケットがこれまで貯めこんだマイルで手に入る、となると――俄然話は違ってくる。なにしろ、旅費はいっさいかからないんだから。

予約した便がハンブルクを発つのは、トーナメントの前日の金曜日だった。すぐにストックホルムに到着し、ピーターが僕を出迎えてくれた。ピーターの家に着いてみると、上で挙げられてた二人以外にも何人かが滞在していて、家は手狭だった。誰かがスポーツ・バーとクラブがくっついたような店を予約して

※訳注:a place that was a combination of sports bar and a club

おたくなんで全くどんなものか見当もつかない。申し訳ない。

て、僕たちはそこに繰り出した。問題は、そこがほんとに町外れもいいところだったのと、僕はダンスはまるで駄目だってこと。でも、食べ物は悪くなかったし、飲み物も僕が恐れていたほどは高くなかった。アントンはあっという間に酔っぱらってつぶれてしまい、僕はもっぱらThomas RosholmとMatthias Waglin(トーナメントのヘッドジャッジ)とだべって過ごした。それで、さてそろそろ帰ろうか、ってことになった時に、煙草を吸うために店の外に出てる地元の女の子を見かけたんだけど、ほんとに感心したね。その子たちは、なんていうか、その、あんまり服を着てなかったんだけど、気温はおよそ零下15度Cに達しようかってとこだったんだよ。僕はタクシー待ちで15分立ってるのでさえ死にそうになった。こっちはジャケットまで着てたのに。まったく、ハンブルクの零下5度Cぐらいで文句言っちゃいけないんだってことはよくわかったよ。戻ってから、空気で膨らます式のマットレスで僕は4時間眠った。ピーターの家がこれほど大混雑だって知ってから想像してたよりは、ずっと好い睡眠だったと思う。

土曜日の朝会場に向かうと、160人のプレイヤーが集まっていた。つまり1日目は8ラウンドで、そのうち64人がロチェスターに進めるってことだ。残念なことに、Matthias Kettilとマティアス・ジョーステッドはサボってて来なかったんだけど、Johanは現れたし、他にもヨーロッパのイヴェントで見かけた顔が何人も来ていた。

トーナメントの初日はスタンダード。ヨーロッパのイヴェントには昔ながらのセオリーがある――スカンジナヴィアの人たちは、自分たちの島をほんとに愛してるんだ。みんな大抵青のからむデッキをプレイしている。というわけで、僕はミラー・マッチに勝てて、「ウェイク」や「黒コントロール」を倒せるような構成の「サイカトグ」をデザインした。

僕は《狡猾な願い》はそもそも好きじゃなかったんだけど、これまではミラー・マッチに勝つために採用してた。あらゆる攻撃的なデッキに対して、《狡猾な願い》は悠長すぎるし、しかもサイドボードのスロットを圧迫してしまう。僕は《願い》を抜いて、メインデッキに《強迫》を入れることにした。《強迫》がほんとに役に立たないのは「ビースト」デッキ相手の時だけで、赤緑や青緑が相手なら、落とさせるカードには事欠かない。「青緑マッドネス」には素晴らしいスペルが3種類――《入念な研究》《物静かな思索》《堂々巡り》――も入ってる。《強迫》がメインに来たことで、当然サイドのスペースも広くなった。《無神経な抑圧者》は「マッドネス」相手には素晴らしいし、「ビースト」相手にもなかなかよい。アントンとジェンスは、僕が以前にサイドボード・オンラインに投稿したヴァージョンの「サイカトグ」を使っていた。

ラウンド1:Eric Joennson

僕は1ゲーム目の初手をマリガンした。トーナメントの出だしとしては申し分ない。Ericは《島》《島》→《強制》という滑り出し。《魔力の乱れ》がなかったので通ってしまい、これは嫌な感じだった。僕はミラーマッチだとてっきり思い込んでたし、ミラーの後手は厳しい。ところが、続けてるうちにEricは白マナソースを出してきて、青入りの《霊体の地滑り》デッキだってことがわかった。細かい展開は憶えてないけれど、向こうは《強制》と《綿密な分析》でどんどんカードを引いてきた。お互い随分土地が並んでから、僕は《サイカトグ》を場に出していて、手札には《対抗呪文》と《堂々巡り》、あと使いみちのないクリーチャー除去何枚か、という状況だった。相手は《綿密な分析》を打ってきて、さらにそれをフラッシュバックした。起きている土地が6枚になったところで、Ericは自分が何をやらかしたか気がついたみたいだった。Ericは《神の怒り》をキャストした。僕はそれをカウンターし、Ericはそれをカウンター。だが、そこでタップアウトしてしまい、僕はもう一枚のカウンターで《神の怒り》を打ち消した。3枚もの《綿密な分析》をフラッシュバックしていたため、Ericのライフは《サイカトグ》の致死圏にゆうに入っていた。

2ゲーム目は一方的だった。僕が投入した対青のサイドボードが火を吹いて、引き増し呪文と手札破壊の嵐で、Ericは葬られてしまった。

1−0

ラウンド2:Morgan Willomann

Morganは席に着くと、運がいいことに初戦はByeだったのだ、と教えてくれた。Morganは「ビースト」デッキを使っていた。1ゲーム目は接戦だったが、《幻影のケンタウロス》に対する解答がなくて敗北。2ゲーム目は、3ターン目に《無神経な抑圧者》を出すことができた。Morganはにやっと笑って、どんなクリーチャー・タイプを選んでもいいのかと訊いてきた。僕はイエスと答え、Morganは「兵士」を宣言した。僕は戸惑ったが、どうやらMorganは僕が最初に起動するまで正確な能力を知らなかったらしい。起動されると、Morganは《抑圧者》を引っつかんでテキストを読んだ。選んだタイプのクリーチャーしか奪えないと思っていたらしい。それはないよね! Morganは《抑圧者》に奪われるより多くのクリーチャーを展開しようとしてきたけど、僕は《無垢の血》を2枚引いていた。セファリッド君とのシナジーは素晴らしい。

第3ゲームは接戦だった。こっちはライフをだいぶ減らされてて、相手は土地6枚と象トークン3つ、手札0枚って状態。流石に場を綺麗にするために《激動》を素で打たざるを得なかった。だけど、これで大丈夫な筈だった。《対抗呪文》と《サイカトグ》を持っていたし、相手の手札は土地が6枚だけ。なのに、向こうは《雑種犬》《藪跳ね》《獣群の呼び声》《幻影のケンタウロス》って並べてきた。僕はカウンターしたり《布告》を打ったりして頑張った。もし、相手が《ケンタウロス》を出してきた次のターンに引いた《集中》を、もう1ターン早く引いていれば、勝てていたかも知れなかったんだけど、間に合わなかった。僕は生き延びるために《無垢の血》を打って、自分の《サイカトグ》を生け贄にせざるを得なかった。返しのターン、向こうはさらに変異とエルフを出してきた。その次のターン、僕はドローと《集中》で4枚引いたが、《布告》を1枚引いただけだった。驚いたことに変異は《賛美されし天使》で、僕を追加ターンの最後のターンできっちり殴りきった。

1−1

ラウンド3:Tomas Hedstroem

Tomasはレギオンのカードが入った、あまり多くの人が使いそうもないデッキをプレイしていた。黒赤で《墓生まれの詩神》や《卑劣なアヌーリッド》と、大量の土地破壊呪文――《涙の雨》(※訳注:《腐臭の地》の誤りだろう)《石の雨》《略奪》が入っている。そしてもちろん、大量のクリーチャー除去が入ってるわけで、つまり向こうにしてみればいい顔合わせとは言えないってことだ。僕はただ序盤の土地破壊だけをカウンターして、4マナに届いたら引き増し呪文を打っていればよかった。1ゲーム目はまさにこの通りの展開で、向こうは何もできなかった。僕は《燻し》を抜いて《布告》を投入した。《ブレイズ》や《詩神》への対策だ。2ゲーム目の初手は始められたもんじゃなく、マリガンする羽目になったけど、次の6枚は素晴らしかった。問題はただひとつ、土地が《ダークウォーターの地下墓地》一枚しかなかったこと。僕はキープした。まあ、ここらへんが僕の強い所以なんだけど、僕は3ターン目にはきっちり《島》と《沼》と《地下墓地》を並べてた。あとは打ち消し呪文と引き増し呪文で勝負がついた。

2−1

ラウンド4:Tommy Lind

この一週間にはとにかく色々なことがあった。というわけで、正直このラウンドはどういうデッキが相手だったかも憶えてません。DCIのレポート・ファイルによると、僕は2−0で勝った模様。ふむむ、思い出せないようなことにしては悪くない成績だなあ。

3−1

ラウンド5:Jan Sandorf

以前のラウンドで見かけていたので、相手のデッキが山ほど土地破壊の入った「バーニング・ブリッヂ」だってのはわかっていた。1ゲーム目は向こうの後手で、まあ面白いゲームとは言いがたかった。僕が《強迫》を打ったら、向こうは手札に3枚も《生体融合帽》を持ってたんだ。僕はそれをキャストされても放っておいた。大した脅威になるとは思えなかった。僕は《強制》でどんどんカードを引いて、《激動》→《サイカトグ》を決めた。以上。

2ゲーム目はそれよりは全然面白くなった。相手は2ターン目に《緋色のダイヤモンド》を出してきて、僕は《島》2枚から《強制》を貼ったけど、手札に土地は1枚もなし。ここで《沸騰》を打たれた。僕はディスカードまでする羽目になってしまったが、それでも何枚か土地を引き当てた。それまでに相手は《罠の橋》を置く以外ほとんど何も出来ていなかった。なんとか3枚目の土地に届き、僕はトグを出した。と、返しのターンでJanは《燎原の火》をキャストした。僕はパンプアップしてトグを生き残らせたが、またしても我が土地は失われてしまった。Janは土地3枚で手札がなし。僕は攻撃できない。次のターン、Janはドローすると表情を曇らせ、そのカードを手札に持ったままターンを返した。僕は攻撃し、トグをパンプアップした。相手に土地を引かれたら、もうアタックする機会は来ないかも知れないからだ。だけど、Janはそのカードを手に抱えたままだった。あとで判明したのだが、4マナでプレイできないたったひとつのスペル――2枚目の《燎原の火》を引いてしまっていたのだ。Janは結局6枚目の土地に辿り着くことが出来ず、手札を空にできなかった。にやにや笑いのマイ・フレンドが、その間に勝負を決めた。

4−1

ラウンド6:Leif Vettenranta

アントンがちょうどLeifに勝ったところで、「ビースト」デッキを使っていると教えてくれた。僕らがテーブルにつく時に、Leifはスウェーデン語で何か言った。Matthiasが通訳してくれたところによると、僕がこれまでトーナメントをいくつも制してきたのは、僕が単に非常に運のいい奴であるかららしい。そこまで言われたんじゃ、このラウンドは負けるわけにはいかなくなった。

1ゲーム目、Leifは僕をかなりぎりぎりのライフまで追いつめた。だけど僕は《激動》で逆転した。2ゲーム目は向こうの事故でゲームにならなかった。試合が終わってから、Leifは国内選手権の予選なのにアントンと僕に立て続けに当たったことを嘆いていたが、人生ってのはそうしたものだ。僕はそれからもLeifと少ししゃべって、試合の始まる前よりも大幅に好い印象をLeifに対して抱いた。この週末はほんとにしゃべってばかりいた。

5−1

ラウンド7:Stenlund Rikard

StenlundはLeifの友人で、ほぼ同じデッキを使っていた。Stenlundはダイスロールに勝つと先攻を取り、1ターン目《極楽鳥》から2ターン目《野生の雑種犬》として《魔力の乱れ》を回避した。僕は全然必要なカードを引けず、4ターン目には向こうの場に《鳥》《雑種犬》《藪跳ね》《幻影のケンタウロス》と並んでいた。僕はその次のターンのドローを見たところで投了した。2ゲーム目と3ゲーム目はよく憶えてないけど両方僕が勝った。サイドボード後は、《たい肥》さえ通されなければ有利な対戦になる。12枚の除去呪文に、打ち消し魔法と引き増し呪文という構成は、4マナクリーチャーがぎっしり詰まってるようなデッキには極めて有効だ。

6−1

ラウンド8:Svante Landgraf

Svanteのデッキは青黒白のコントロールで、「サイカトグ」に《新たな信仰》と《神の怒り》のために白を散らしたようなデッキだった。面白かったのは、これはもともとは僕が作ったデッキだったってことだ。IRCで何人かの知り合いに配ったんだけど、そのうちのひとりからSvanteはこれを手に入れたみたいだった。

僕がSvanteと一番最近対戦したのはGPリスボンで、その時は僕は「オース」デッキを使っていて、Svanteの「ミラクル・グロウ」(訳注:原文では「Miracle Growth」だが単なるミスだろう。あるいはGrowthとも言うのか?)に負けている。僕のデッキは「グロウ」に勝つためのチューンを施していたのに。それが2日目の最初のラウンドのことで、その日僕はそれ以後1ラウンドも落とさなかったから、戦績としてはその1敗は全く問題にならなかった。だけど、あの負け自体は僕はあってはならない敗戦だったと思っている。どうやら、借りを返す日が来たみたいだ。

1ゲーム目、Svanteはダブルマリガンからスタートして、一方僕は《強制》を貼って山ほどカードを引き始めた。Svanteは時間を節約するためにほどなく投了した。僕は山ほどサイドボードして、2ゲーム目に臨んだ。Svanteの先攻で、僕は2ターン目の《強制》を通した。向こうは《破裂の王杓》で応戦してきた。普通に考えるとちょっときつい。でも実際はそうでもなかった。向こうは毎ターン自分のメイン・フェイズに3マナ使わなくちゃならないし、僕は《集中》や《綿密な分析》のおかげで手札をずっと7枚に維持できていた。そのうちにSvanteの打ち消し呪文だらけの手札を僕が手札破壊でずたずたにしてしまい、僕が手札を見せるとSvanteは観念した。

7−1

初日を全勝で終われた人は一人も居なかった。5人が7−1で並び、その中にはアントンも入っていた。ジェンスは2−3から這い上がって5−3まで来てたけど、トップ8に残るには二日目で5−0−1が必要だった。とはいえ二日目はロチェスター、ジェンスの一番得意なフォーマットだ。Johanは4−1まで行きながら、そこから3ラウンド続けて相性の悪いデッキに当たったり、ちょっと運が悪かったりで、二日目を逃してしまった。「本日の敗者」なんて賞があったとしたら、たぶんThomas Rosholmに贈るべきだと思う。Rosholmは「カニング・ウェイク」を使っていて、この日一日中「黒コントロール」と「ビースト」デッキに当たり続けながら、なおかつ3敗ラインにとどまったんだ。やったことがない人のために言っておくと、この対戦顔合わせってのは、車椅子競走に出てるのに自分のコースにだけ階段があるみたいなもんなんだ。ほんとにきつい。

またしても悪くない食べ物と充分ではない睡眠を挟んで、2日目に入った。1番卓ではアントンとSvante、それとStaffan Enbergが知ってる顔だった。僕は最初のパックを開けて、緑のカードをピックした。左に座ってるStaffanは黒いカードを取った。最終的に、卓で緑を取ったのは僕を含めて3人だけだった。これはたまたまなっただけだけど、こうなれば普通は強いデッキが出来る。僕のデッキには《うなるアンドラック》が3体と《ケンタウルスの地》と2マナ2/2が2体入り、それに《残酷な蘇生》《戦慄の葬送歌》《煙吐く発動者》を散らした構成になった。また、《アヌーリッドの濁り水潜り》をメインに入れることにした。卓に黒魔道士は5人居たからだ。

ラウンド9:Staffan Enberg 黒青

1ゲーム目はいい引きだった。5ターン目には、僕は《岩石樹の発動者》と変異1体、それと《うなるアンドラック》2体を場に出していた。Staffanは僕が攻撃に送り出した変異をブロックしたが、それは果たして3体目のアンドラックだったという具合。2ゲーム目は二人ともマリガンして、先手のStaffanが3ターン目と4ターン目に飛行クリーチャーを出してきた。《映像の造形者》が居るってことは、僕の手札の《蘇生》は紙でしかないわけで、そのまま飛行が止まらず殴り殺された。3ゲーム目はマナ・カーヴに沿って綺麗に展開できた。土地が6枚並ぶ頃には《クローサのむさぼり獣》と《うなるアンドラック》が場に出てましたとさ。

8−1

ラウンド10:Simon Carlsson 緑黒

Simonは前のラウンドでアントンに勝っていた。3ゲーム目、アントンがやっとの思いで除去した《絹鎖の蜘蛛》を、《定員過剰の墓地》で拾ったんだ。だけど、その二枚の爆弾カードもこの試合ではそれほど役に立たなかった。《蜘蛛》はただの固いブロッカーだし、《墓地》は1ゲーム目は《ナントゥーコ自警団》に割られ、2ゲーム目以降は場に出もしなかった。1ゲーム目は《アンドラック》が頑張って僕が取った。2ゲーム目、僕はマリガンスタートで、Simonは3ターン目に変異をプレイしてきた。僕は《うねるバジリスク》を変異で出して、返しのターンの変異の攻撃をブロックしなかった。向こうのデッキに《憑依された死者》が入ってるのはわかってた。だけど手札は5枚あって、もしまあ変異がゾンビさんだったとしても、3枚捨ててなお土地と《うなるアンドラック》が残せる。はたして、Simonは《死者》を表にして、僕の手札を2枚に減らした。でもこれで向こうの場は綺麗さっぱり何もないし、こっちは早晩相手を押し切れるリソースが残ってる。と思ってた。この考え自体は、全く正しかったと思う。ところが、Simonは土地をプレイして、なんと《誘うワーム》を場に出したんだ! 4ターン目に出てきたこいつがこんなに強く見えたことは、これまでの人生で一度もなかった。僕は手札のアンドラックを場に出したけど、その後事態を打開できるカードを引けなくて、ほどなく《アヌーリッドの濁り水潜り》にやられてしまった。3ゲーム目。Simonはマリガンする羽目になって、さらに運がなく3ターン目に置くべき土地を引けなかった。Simonはにやっ、と笑うと、2マナをタップして、また《誘うワーム》をプレイしてきた。果敢な賭けだった――だけど、今度のは流石に無謀だった。土地とクリーチャーを何枚かずつただ出しした僕の手札から《残酷な蘇生》がひらめいて、それまでだった。

9−1

ラウンド11:アントン・ヨンソン 白赤

アントンは8−2で、僕はただひとりの9−1だった。僕は投了した。二人ともタイブレーク(※訳注:ここでは「オポネント・マッチウィン・パーセンテージ」と言っているのとほぼ同義)で上位に居るから、これで最後のドラフトは1−2できればよくなった。

次のドラフトでは、一回目よりずいぶん好い席、5番席になった。序盤僕は白いカードを何枚か取ったが、今回は上家に居たStaffanが白をかぶせてきた。僕は赤いカードも取っていて、自分の下の緑はひとり離れたところに居て、上二人は黒白と青赤だってことにも気付いてた。というわけで僕はStaffanのパックから《クローサの大牙獣》を取り、自分のパックからは《神話的体形》を引き当てた。テーブルの反対側に居たJockeが《解体するオーグ》《稲妻の裂け目》《ショック》なんてめちゃめちゃ赤の濃いパックを引いたもんで、Antonは3手目で《解体するオーガ》を取って、既に持っていた《激浪の多相の戦士》の有力な変身候補を手に入れた、僕は僕で6手目で《ショック》が手に入った。最終的に僕はファースト・ドラフトすら上回るほどのデッキを作れた。《森林守りのエルフ》《窯口のドラゴン》、それに赤の除去と緑の素晴らしいクリーチャーの数々が入ってるデッキだ。

ラウンド12:もういっぺんアントン・ヨンソン

これは予定外だった。アントンはもし今回ガチでやって、さっき投了してくれた僕に勝ちでもしてしまったら不公平だと思ったみたいで、今回は勝ちを譲ってくれた。これでアントンはあと2試合で1勝が必要になって、一方僕はほぼトップ8入りを決めた。野良デュエルでは僕が勝った。ここまでは実質9−1ってことになる。

10−2

ラウンド13:Jocke Falk

31ポイントあればトップ8はほんとに確定。というわけでID。野良デュエルは《超大なベイロス》に《神話的体形》がついたりして僕の勝ち。

10−2−1

ラウンド14:Staffan Enberg

僕はこのデッキが気に入っていて、ここはIDで終わらせたくなかった。Staffanはここまで10−3だったからあと1点欲しがってたんだけど、タイブレークで上位だから大丈夫だと説明した上で、僕はIDを断った。試合は僕が2−0であっさり勝った。Staffanはちゃんとトップ8に入った。あとで計算してみたけど、試合前の時点でStaffanのトップ8は確定してたんだ。

11−2−1

アントンはラウンド13でAndreas Perssonに勝ってトップ8を決めた。ジェンスはThomasにファースト・ドラフトで勝ったが、Rickard Osterbergに負け[※訳注:OsterbergのOの上には点がふたつついている。]てしまった。Thomasはそのドラフトを2−1で終えると、ラウンド13でジェンス相手に《暴動》を決めて雪辱を果たし、生涯対戦成績を3−3の五分に戻した。さらにThomasは最終ラウンドも勝って10−4まで持ち込んだんだけど、タイブレークでトップ8入りは逃した。

準々決勝:Johan Backfjard[※訳注:fjardのaの上に点がふたつ]

Johanはちょっと前のGPオスロでトップ4に入ってる。今回は「青緑マッドネス」を使っていた。1ゲーム目はかなりヘンテコな展開になった。Johanはマリガンスタートで、1ターン目に《入念な研究》を打っても2マナクリーチャーを引けずに《森》を2枚捨てた。僕は《対抗呪文》《激動》とあと土地5枚という初手をキープ。Johanはしばらくしてやっとクリーチャーを引いたが、当然僕はカウンターする。でも僕のデッキは機嫌が悪いのか、ちっともトグも引き増し呪文も引かせてくれなくて、そのうちに素出し《不可思議》のビートダウンが始まった。僕のライフは8点まで減って、さらに《ワームの咆哮》を打たれたので、僕は仕方なく《激動》をキャストして場を綺麗にした。この後幸いにして除去を引いてきて時間を稼ぎ、ついには2枚目の《激動》に辿り着いた。その頃には流石に《サイカトグ》を持っていた。2ゲーム目、僕は《孤立した砂州》から入らざるを得なくて、2ターン目の《たい肥》を通されてしまった。僕の手札は《綿密な分析》《燻し》《チェイナーの布告》《無垢の血》とあとは土地だったんだけど、そこへ《無神経な抑圧者》を引き当てた。このゲームでは、このセファリッドくんがどんなにぶっ壊れてるかよーく判った。Johanは《たい肥》のおかげで山ほどカードを引いてくる。でも大丈夫。こうなると《無垢の血》は恐ろしく強いし、Johanは常にクリーチャーを二体立たせておかなければならなかった。一体しか居なければ、僕に盗まれて殴られてしまう。というわけで《抑圧者》のおかげで大忙しのJohanを尻目に、僕は《強制》や《集中》で山ほどカードを引いて、《たい肥》のアドヴァンテージを帳消しにした。しまいにはJohanの《堂々巡り》が全部墓地に落ちてしまったので、僕は《激動》→《トグ》を決めた。

びっくりしたのは、Johanがメインの《激動》をサイドアウトしていたこと。僕はJohanがもう1枚をサイドインしてくるものだと100%信じて疑わなかった。だから2ゲーム目、これを打ち消せれば楽になるのに、というスペルでも、《激動》が怖くてカウンターが使えなかった場面がいくつかあった。トップデッキに備えて、僕はずっと《対抗呪文》2枚を手札に抱えていた。僕はデッキにすら入ってないカードに怯えてた。Johanはデッキから《激動》を外すことで、僕の打ち消し呪文2枚を完全に無駄カードにしたんだ。

アントンは準々決勝でAndread Perssonの「ステロイド」に負けていた。今のヴァージョンのトグで一番やりたくない相手だった。だけど、ついてないことに、次の試合で僕はAndreasに当たってしまう。

準決勝:Andreas Persson ステロイド

僕はダイスロールに勝って先手を取った。おかげで相手2ターン目の《渋面の溶岩使い》は《対抗呪文》で打ち消せたけど、不運なことに既にもうひとりが場に出ていて、さらにお供の《ラノワールのエルフ》も一緒だった。僕はそれ以後の相手のスペルは殆どことごとく対処できたんだけど、ふたりは僕を殴り続けて、最後は直接火力で止めを刺されてしまった。2ゲーム目、僕は追加の除去呪文と4匹目のトグをサイドインしたが、初手がひどくてマリガンせざるを得なかった。次の手札はよかったが、惜しむらくは土地が少なかった。相手の最初の2体のクリーチャーは殺したものの、土地が2枚で止まってしまって、3ターン目に《強制》を貼るしかなかった。土地2枚では流石に面白いゲームにはなりようがない。向こうはどんどんクリーチャーを出してきて、土地が足りない僕は対処し切れなかった。最後はまたしても火力が僕の息の根を止めた。僕のデッキは「ステロイド」と戦えるようには出来ていなかった。事前に予想してたより青いデッキはずっと少なかった。僕のサイドボードは、Andreasのデッキに勝てるようには作ってなかった。

Andreasは友人のSimon Carlssonと決勝で対戦した。二人ともほぼ同じデッキを使ってた。だけど、どうやらSimonの方が上だってことが判明した。Simonは2ゲームとも《野生の雑種犬》と《象の導き》を引いて、3ターン目には《激発》のマッドネスを決めて《エルフ》と《溶岩使い》と《日を浴びるルートワラ》をまとめて除去してみせた。何ターンか後に、Simonが2003年のストックホルム・チャンピオンになった。ここ2年の勝者はミスター・ヨンソンとミスター・ソーレンだから、歴代の覇者に肩を並べようと思ったら、Simonは相当頑張らなくちゃならないだろう。でも、少なくとも来年のこの大会では、Simonは二人と並ぶ立場にある。

僕はこの週末を楽しめた。ピーターは素晴らしいトーナメントを開催してる。もし来年もスケジュールが合うようなら、ぜひまた挑戦したい。その時には、もっとクリーチャー対策のカードを持っていくことにするよ!

503 :高潮の翻訳者 :03/05/22 23:50 ID:???

キーッ。500とられたー。

以上です。クレジット等はのちほどつけます。引き続きネタ師さんヴァージョンをお楽しみください。

ネタ師さん、どうぞ。

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。