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『鉄人:マイク=タイソン』

原文
Beatings From Beantown: Iron Mike
著者
Craig Walendziak
訳者
杉井光 ◆h92HIkARU.
投稿日
2003-03-28
更新
2003-05-06

僕がM:tGに関するあれこれを書きまくっていたのも、もう数年前になる。正直にいえば、ここ最近ではゲームに真剣になるということもなかった。僕は2001年の全米選手権で最悪の成績を残し、そのおかげで、自分にはちょっと休憩が必要だと気づいたんだ。

一年間、有意義な休暇を過ごした。規則正しい生活をして、クロスカントリーに精を出した。そして今や、ムハマド=アリの如く復活の準備が整ったってわけさ。蝶のように舞い、蜂のように刺す。

さて、今日はこのデッキについての話だ。

これは、昨年の地区予選以来、長い間忘れられていたデッキだ。Ben Seckが組み上げた”クレイジィ・フォー・ユー”という名前のオンスロート入り試作デッキが原型になっている。そのデッキには手札破壊と、パンチ力と、アドバンテージを取る手段がそろっていた。どんな一戦級のデッキを敵に回してもひけをとらなかったし、相手がうっかり鬼回りしたって完全に叩きつぶせる力を持っていた。

見てわかる通り、このデッキはまったくマッドネスエンジンとその周辺の能力に依存している。初手7枚にWild MongrelもZombie Infestationもなかったら、デッキに突っ返して新たに6枚引くこと。

たまにこのIron Mikeというデッキは、Wild MongrelやArrogant Wurmの激熱ドローで勝手に鬼回りすることがある。そうでなくても、ゲームの流れをつかむためにできることの選択肢はいっぱいある。慎重に進むべきか、首を引っ込めて耐えるべきか、それとも一気にたたみかけるべきか、タイミングを読まなければならない。

Zombie Infestationをはった場合、いつなにを捨てるかが難しい。マッドネスを出せるときか、もしくは消耗戦で勝てる見込みのあるときがいいだろう。マッドネスエンジンさえ場に出しておけば、デッキ全体がカードアドバンテージを得られる方向に働き、最後には対戦相手を連打でコーナーに追いつめ、殴り倒してテンカウントだ。

ちょっと変わっているカード選択の内情も説明しておこう。

Cabal Therapy

これは、こういうデッキではDuressを差し置いても良いカードだ。僕は両方試してみたんだけれど、効果的かどうかはまわりのデッキ次第だった。コントロールデッキがたくさんいると予想するならDuressの方がいいと思う。

メインにCabal Therapyを入れると、デッキの他のカードとの相互作用も考えなくちゃいけない。フラッシュバックは簡単にできるから、ゾンビトークンのために捨てたりWild Mongrelを守るために捨てたりしてもあまり痛くないというのはある。

Basking Rootwalla

Wild Mongrelとは非常に相性が良いし、Zombie Infestationとのシナジーはイカレてる。相手のターン終了ステップにこいつを2枚捨ててゾンビトークンを出せたりすれば、まず負けないだろう(訳注※:そうかなあ……)

Zombie Infestation

コントロールデッキに対しては絶対的な脅威となるカードだ。特にArrogant WurmとAngerの2枚を捨てるのは理不尽といってもいい。サイカトグやMBCと対戦しているときは、この2枚を捨ててやるのが一番気分がいいね。

Anger

hasteはどんなときでも役に立つ。デッキの勝ち筋に必須というわけではないけれど、邪魔になることもないしね。

このデッキがマジ(・∀・)ゴッコな初手だと、狂ったような回り方をする。先週の土曜にリアニメイターデッキと対戦したんだけど、こんな展開になってしまった↓。

  1. 1ターン目
    DuressでCabal Therapyを抜いた。
    相手
    Barren Moorをセットして終わり。
  2. 2ターン目:
    Zombie Infestationを出した。
    相手
    Burning WishでBuried Aliveを持ってきた。僕はそのエンドにBasking RootwallaとAngerを捨ててゾンビトークンを出した。
  3. 3ターン目
    Arrogant Wurmと土地を捨ててトークンを出し、フルアタック。相手のライフは9。
    相手
    えーと……Buried Aliveですがなにか?

(・∀・) ジサクジエンデシタ!

引きがよかっただけさ、もちろん。

さて、どういうプレイをするかわかったかい? 対戦相手は山ほどいる、そして鉄人マイク=タイソンが80年代に成し遂げたように、そいつらを全員蹴散らさなきゃいけない。不利なマッチアップはいくつかある。でも、それはどのデッキにも言えること。有力な競争相手をいくつか挙げたから見てやってくれ。

サイカトグ

いつかは必ず当たることになるデッキだ。そしてまた、Cabal TherapyではなくDuressをメインに入れておけばよかったと悔やむ相手でもある。Zombie Infestationを置ければ、勝負はもらったも同然だ。Angerを墓地にたたき込めれば、相手はプレッシャーでせっぱ詰まることになるだろう。

2本目や3本目は、サイカトグにとっては悪夢だ。4枚のDuressと3枚のCompostがあの歯グキむきだし笑い野郎をぶちのめすだろう。付け加えておくと、Force Spikeは少しやっかいだ。ダイスロールで先攻を取れるように全力で祈れ。

赤緑ビートダウン

ステロイドに対しての戦術は、早期決着のゲームをできるだけ失速させ、大物を出せるまで耐えること。もちろん神速のドローがくれば別だけどね。Roar of the WurmとViolent Eruptionが首の皮をつないでくれるだろう。サイドからのRavenous Balothは焼殺圏内から救ってくれるし、ペインランドのダメージも打ち消してくれる。

青緑マッドネス

こいつはIron Mikeとよく似たデッキだ。でも、こっちに火力と除去があるかわりに、向こうにはドロー手段と飛行がある。これはかなり面白いマッチアップだ。マッドネスエンジンを場に維持されれば、アドバンテージでは向こうの方が上だ。SmotherかViolent Eruptionで処理できるけれど、それまでに充分に仕事をしてしまっているだろう。そいつがMerfolk Looterだったりしたら天はあっちの味方だ。Krosan Reclamationの投入でこの対決はかなり優勢になるだろう。

アストログライド

こいつは楽勝……と言いたいところだけど、それは嘘だ。Wild MongrelとArrogant WurmとAngerを鬼ヅモでもしないかぎり、1本目は悪夢だ。相手がAstral Slideを出していないうちは、Angerはかなり役に立つ。しかしこっちの序盤の攻勢をいったん止められたら、ほぼ勝ち目はないからさっさとカードを片づけた方がいい。サイド後は4枚のDuressと3枚のNaturalizeが少なくとも勝負を互角には持っていってくれるだろう。それでも充分とは言えないけれど。

白緑ビースト

こいつはこのデッキにとってのバスター=ダグラス(訳注※ヘヴィ級ボクサー。1990年東京で開催された世界王者戦で、不敗のマイク=タイソンをノックアウトした)だ。多分動きはそう速くないから、Cabal Therapyでキーカードを何枚か落とすことはできるだろう。その後は多分こうなる――墓地からGloryが笑顔をふりまき、Exalted Angelが僕を殴り倒す。Krosan Reclamationをサイドインして、あとは祈るしかない。

これが、今年の地区予選で僕が一番有望だと思っているデッキだ。

このデッキをメタに入れるべきか?
いいや。
このデッキで一戦級のデッキに勝てると思っているか?
もちろん。

このデッキの目下の不安は、まとまりのなさだ。9ラウンドか10ラウンドを戦うことになるトーナメントでは、土地事故も起きるかもしれない。ともかくこのデッキを何度も回してみて、意見を聞かせてくれ。

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。