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地区予選に向けてのデッキ構築 ━━ ステロイド&サイカトグ ━━

原文
Building for Regionals: Green-Red and Psychatog
著者
Kai Budde
訳者
獅子面のネタ師 ◆Neta/Frxv.
投稿日
2003-02-22
更新
2003-06-06

もうすぐ地区選手権(Regionals)のシーズンだ。国別選手権(National Championship)への切符を手にするために地区選手権に参加する人も多いと思う。オンスロートが解禁になってからというもの、スタンダードの大きなイベントはシカゴのマスターズのみしか行われていない。先週の記事では、私がマスターズに持っていったウェイクの解説とマスターズを通しての所感を述べてみた。その後、私はMOでかなりの量プレイテストをしていたが、そろそろウェイクは旬が過ぎたと痛感した。と、言うのもJeff CunninghamとPeter Szigetiがマスターズ後に書いた記事の中で「UGマッドネスはメインに《天啓の光》を、サイドに《激動》を入れるべきだ」と述べたことが原因だ。そんなことでMOではウェイクでもうマッドネスに勝てなくなってしまった。元凶は激動だ、最悪だね。現在のMOのメタはこんな感じだ。

そういえば、イカれた数人がターボランド(Tight Sight)をマスターズのゲートウェイに持ち込んだそうだ。ターボランドは青緑の2色の《未来予知》を軸としたデッキで、《早摘み》や《予報》や《クローサ流再利用》でコンボを決めて勝つプランだ。このデッキは、DCIポイントを配るのが趣味な人や基地外マニアの人はぜひ試してみて欲しいデッキだ。もちろん普通の人にはオススメできない。この記事の目的は、そんな弱いデッキの紹介ではなく、地区選手権を勝ち抜くための真に強いデッキの紹介だ。

『もし明日が地区選手権なら、私はステロかサイカを持っていく』

━━ Kai Budde

私はMOにおいて、十中八九は前述のランクAのデッキと対戦してる。ランクBに挙げたデッキと当るのはかなり珍しいことだ。ここでMOと地区選手権のフォーマットには少しだけ違いがあることに注意されたい。それは、MOではあと2週間しないとレギオンが手に入らないということだ。幸運なことに、レギオンは殆ど環境に変化をもたらさないセットだと思う。何人かに聞いた話だと《墓生まれの詩神》と《萎縮した卑劣漢》を使った黒単ビートダウンというのもあるらしい。実際にプレイしたわけではないが、現段階では良いデッキだと思うけど、強いデッキだとは思わない。まず、サイクリングの《稲妻の裂け目》はこのデッキには重大な問題となる。ステロイドの《炎の稲妻》《癇しゃく》、そして《激発》はクリーチャー主体のデッキには脅威だし、更に《たい肥》を張られたら、これらの火力が全てキャントリップになってしまうのだ。

もし明日が地区選手権なら、私はステロかサイカを持っていく。両方とも非常に絞り込まれた良いデッキだ。サイカには絶望的なマッチアップは存在しないが、ステロには若干ある。ステロはサイクリングも苦手だが、本当に恐るべきはビーストだ。しかし、ステロなら対サイカと対マッドネスでは好勝負が期待できる。そして、スライにも有利だし、何よりリス対立に圧倒的に強い。

マスターズに際してDirk BaberowskiとMarco Blumeの両名がかなり早い段階から集中的にステロをプレイテストしていた。最終的なレシピは以下の通りだ。

メインはかなりシンプルな造りだと思う。とりあえず、《激発》と《獣群の呼び声》を使ってる限りは、土地を22枚以上にすべきだ。プレイテスト段階で《無謀なる突進》を試したこともあったけど、最終的にはあまり良くないという結論に達した。想定されるほぼ全てのデッキに、充分な数のブロッカーかインスタント除去のいずれかが含まれているので《突進》が強い瞬間があまり無かったのだ。その代わり《象の導き》が素晴らしいカードだということも判った。2ターン目《雑種犬》・3ターン目《導き》と展開したらそれだけで勝ってしまうことが多々あった。このカードはマッドネスとの1ゲーム目には特に重要で、もしデッキのメインに《罠の橋》を入れていないなら《尊大なワーム》や《ワームの咆哮》トークンへの唯一の解答に成り得る。

《シートンの斥候》は、土地以外で唯一の非4枚カードなので目を引いたと思う。明らかにこのカードはあまり良くないが、2ターン目にアクションを起こすには《雑種犬》4枚では不足だったので採用した。ステロにはあまり2マナ域が不足しているので、もう諦めてこのスロットに《焦熱の火猫》を入れるプレイヤーもいる。しかし、レギオンが入ってやっとまともな2マナ域クリーチャーが登場した。そう、《スカークの匪賊》だ。1Rで2/1は及第点だし、モーフで出せば中〜終盤にかけて追加のダメージを叩き出してくれる。メインでの主な変更は以上だ。

サイドボードには大幅な変更が必要だ。マスターズにはサイカが相当数いることが解っていたので、DirkとMarcoはそれをメタってサイドを構築した。地区選手権の段階では、そんなに対面メタする必要もないだろう。私個人としては、サイカ対策にあまり多くのスロットを裂くべきであったかすら疑問だ。もしサイカ相手に9枚もサイドインするなら、サイドアウトも9枚する必要があり、ステロならそこまでしなくてもサイカに勝てるはずだ。《沸騰》は絶対に必要というわけではない。せいぜい破壊できる島は3枚くらいだろうし、コイツを撃ち込むために5ターン目以降はテンポが悪くなる。しかも島以外の土地が2・3枚出てたら、殆どゲームの趨勢には影響しない。もし4マナ域のカードでサイカ対策をしたいなら、断然《幻影のケンタウロス》の方が良い。もし《ケンタウロス》が通ったのなら、後はエディクト系にだけ気を付けて殴り続ければゲームが終わる。

もう一つ、サイカ対策として効果的なカードがある。それが《たい肥》だ。殆どのサイカは、《燻し》と《チェイナーの布告》に最低でも4枚ずつスロットを裂いているし、更に追加で《無垢の血》や《恐ろしい死》を使うこともあるからだ。《たい肥》を使う上で注意すべきなのが、もしコレが通ったならプレイングを変える必要があるということだ。《たい肥》が張ってないなら、火力は全力で本体に叩き込んでアタッカーはそのまま《サイカ》に突っ込ませるのが正しいプレイングだ。

しかし、《たい肥》が張ってあって相手のハンドも墓地も少ないなら、火力を《サイカ》に撃ってしまうのも一計だ。対戦相手は《サイカ》が死んでワンドローされるか、《サイカ》を守るために手札を窮屈にするかの2択に迫られるだろう。《たい肥》を張ることで火力は全てキャントリップ化し、消耗戦を有利に進めることができる。もし、《たい肥》があるのにこの戦略を取らなかった場合、対戦相手のライフは削れるだろうが、結局《激動》を撃てるマナまで土地が伸びてしまい、たとえ《たい肥》で1・2枚ドローしても、結局それを張ったメリットが生かせない。

ステロイドのサイドで最も大事なカードは《罠の橋》だ。この小さな宝物は、マッドネスとの相性を互角から圧倒的有利というところまで引き上げてくれる。多くのプレイヤーはステロ相手に《帰化》をサイドインしないし、もしサイドインしても、君は《象の導き》をサイドアウトしている上に《罠の橋》を絶対に引くという保証はないので、《帰化》が手札に腐ってしまう公算が高い。《罠の橋》を張れたら、対戦相手は迅速にこのカードに対処する必要があるが、ステロなら対処される前に相手を焼き切ってしまうことができる。

サイクリング対策のサイドボーディングは困難を極める。私達は、《略奪》《石の雨》を入れて、対戦相手が《神の怒り》《ティーロの信者》《賛美されし天使》に到達するのを妨害しようとしたが、サイクリングデッキには軽量サイクリングが多数入っているので効果は薄かった。次に、こちらも《裂け目》を使ってしまおうと考えたが、まるで役に立たなかった。サイクリングが《新たな信仰》を撃ち、《信者》《神の怒り》と展開して粘り、4WW揃えて《天使》につなぐまでの間、ステロ使いはただ椅子に座ってボーっとしてることしかする事がない。エンチャント除去を大量に放り込んでも、同様の理由で効果が薄い。《神の怒り》とライフ回復と《天使》で殺されるのがオチだ。しかし、レギオンで素晴らしい回答が登場した。《鉤爪の統率者》だ。このカードの良い所は、《神の怒り》《めった切り》といった全体除去や《裂け目》に耐性がつくことだ。このカードはサイカ相手にサイドインしてもせいぜい1体トークンが出るだけが、対ウェイクや対サイクリングでは凄まじい効果を発揮することだろう。残り2枚のスロットは《帰化》に充てた。これは《霊体の地滑り》を壊すのに重宝するし、対ウェイクにも、赤いデッキが使う《罠の橋》にも効く。緑を使っているのに2枚以上の《帰化》を用意しないのはありえない選択だ。

それでは、ステロイドの最新版をお見せしよう。

そうそう、補足しておこう。アンガーステロもまた、パワフルなデッキだ。絶対2ターン目に《雑種犬》をキャストできるなら、まず負ける気がしない。しかし、2ターン目にキャストできなかったらホントに紙の束だ。4ターン目に《憤怒/Anger》、5ターン目に《尊大なワーム》なんてデッキは何がしたいか解らない。

さて、それでは私のお気に入りのデッキ、サイカトグについて解説しよう。私がシカゴに持っていったバージョンは、今となってはもう役に立たない。これは《行き詰まり》と《蒸気の連鎖》を詰め込んだレシピで、メインでは1枚しか《強制》を入れていない。対ステロになら強いが、ただそれだけだ。これはDirkやMarcoのステロを意識しすぎたのが原因だ。マスターズでは、私のお眼鏡に適ったレシピが3つあった。 Ben StarkとNeil Reevesが使ったレシピがその一つで、実際Benはこれでゲートウェイを抜けている。このレシピで使用したカードには全く異論がないが、難点を挙げるとすれば、土地は24枚じゃなくて最低でも25枚以上だろうということだ。また、ドロー・アドバンテージ手段も《綿密な分析》3枚だけではかなり乏しいように感じる。私の考える理想形はDave Humphreysののレシピと、Antoine&Olivier Ruelのレシピだな。

Antoineのレシピで一番気に食わないところが、フランス人特有の奇怪な土地構成だ。サイクリングランドは悪くないが、明らかに多すぎだろう。《セファリッドの円形競技場》にも疑問を感じる。おそらく《円形闘技場》から受けるダメージはあまり気にならないと考えて、《サイカトグ》のパンプのためにこの土地を入れてみたのだろう。しかし、《地底の大河》《汚染された三角州》《綿密な分析》と痛いカードが目白押しで、どこかで歯止めをかけなければならない。その点Daveのレシピはかなり好感が持てる。しかし、一箇所だけ修正したいのが、《狡猾な願い》を使わないで《願い》で持ってくるべきカードをメインに入れてしまっていることだ。一方、このレシピの優れている点は《強制》を採用しているところだ。《強制》は現在のメタではかなり有効なカードだ。サイカとの同キャラ対戦で、《強制》を一方的に張れたら、事故らない限りはまず負けないだろう。

マナ基盤

私の考えでは、3枚のサイクリング・ランドを含む26枚の土地が適正だ。こんな感じだ。

クリーチャー除去

個人的には《布告》より《無垢の血》の方が良いと考えてる。ここ最近《布告》をFBで撃ったことがないし、1マナの差はとても大きい。

クリーチャー

《サイカトグ》を3ターン目にキャストする必要があるケースは対ステロと対スライくらいのものだろう。ステロもスライもメタの中心という程ではないので、《サイカトグ》4枚目はメインには必要ない。

カウンター
汎用・ドロー呪文

《綿密な分析》4枚体制は同キャラでは有効だが、その他の対戦では《集中》の方が優れている。《激動》《願い》《強制》と言ったマスト・カウンターとそれに対するカウンター呪文を全部カウンターする必要がある以上、ドロー呪文なんてカウンターするゆとりは無いはずだ。実際、Carlos Romaoがドロー呪文を全部スルーする戦術で、世界チャンピオンまで登りつめた話は有名だろう。

サイドボード

特定のマッチアップで有効なメインのカードは、4枚目をサイドに置いとくのが常套手段だ。とりあえずこれらは必要だろう。

それと《願い》のためにスロットも裂くべきだ。

あとの残りのカードは以下の通り。

《分析》と《強制》は同キャラ・黒コン・サイクリング対策。《恐ろしい死》は《願い》経由で手に入る軽量除去スペル。《修正》は《たい肥》対策。《蒸気の連鎖》はリアニ対策としてかなり使い易いだろう。《棺の追放》でも良かったが《連鎖》の方が色々な局面で使うことができ、リアニメイトされた後に《願い》を使っても大丈夫だという点で優れていると思う。

2枚の《布告》のスロットは《布告》《無垢の血》1枚ずつで割っても良いと思う。しかし、《布告》をサイドインするマッチアップにおいて対マッドネス以外は、4枚目の《サイカトグ》もインするだろう。そうすると、3ターン目に《サイカトグ》をキャストした後に《無垢の血》を引いてしまった場合に無駄カードになってしまう。別の選択肢として、更なる《恐ろしい死》を入れることも考えられる。だが、ひょっとしたら前述のような黒単ビートダウンが居るかもしれないので私は《布告》がベストな選択だと思う。《強迫》は1・2ターン目にクリーチャーを出さない全てのデッキに対しサイドインする可能性がある。《迫害》は時に軽い《激動》として機能する良いカードだ。同キャラ戦でコレが炸裂すれば、ゲーム・セットだ。

《迫害》は《分析》と同じ4マナ域なので、相手がタップアウトで《分析》をキャストした返しで《迫害》を叩き込めることが多々ある。《迫害》はまた、黒コン対策にもなり得る。特に、黒コンがマスカンを手札に貯め始めた時に撃つと効果絶大だ。もっとも、そんな良いタイミングで《迫害》を引いたらの話ではあるが。

最終的なデッキレシピはこうなった。

今回は以上だ。諸君の地区選手権での健闘を祈る! もちろん、どんなデッキを持って行くにしろね。

翻訳内容は、獅子面のネタ師◆Neta/Frxv.の脳内変換されたものであり原文記事の内容を正しく捕らえきれていない場合があります

原文との併読をオススメします。原文はこちらです

http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/strategy/20030220a

当ページは、2ちゃんねる卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。