- 原文
- Legions Card Preview: White Knight
- 著者
- Mike Flores
- 訳者
- o・∀・) nira. ◆HiGiko.el.
- 投稿日
- 2003-01-11
- 更新
- 2003-06-23
Magic: the Gatheringを初めて一ヶ月たたない頃。私は、このカードゲームを教えてくれた友人の家のキッチンにいた。(ちなみに、後々この友人は私の二回目の結婚で仲人をやってくれることになる。)彼の弟が、私が好きそうな赤と白のクリーチャー達を見せてくれたのは、そのときだった。
まず、《ケルドの大将軍》だ。こいつは、かなりデカくなれそうだった。赤と緑の大軍がこの将軍に率いられ、《オークの軍旗》によって超人的にビッグになって押し寄せる図が、私の頭の中に浮かんだ。そのときは、まだ誰も複雑な戦略や《神の怒り》のアンフェアさだのに気が付いてなかったから、あくまでもカードのポテンシャルでどれぐらい強いかを推し量っていた。もちろん、ただの4マナ1/1になってしまう危険性なんて気にしていなかった。
もうひとつが、《白騎士》だった。そしてこのカードは、私のクリーチャー観を完全に変えた。
私はすぐに白騎士が欲しくなった。軽く、強く、そしてなによりその能力が、私を魅了してやまなかった。当時一番恐いものは、黒いデッキに入っていた大量の《恐怖》だった。だが。こいつはプロ黒を持っている! 恐怖なんて、もう恐くないんだ! 確かに赤いデッキには《稲妻》が5、6枚(同じカードだぜ)入っていたが、アレは強すぎた。もったいなくて、こんな2/2のクリーチャーを除去るのには使ってられなかった。しかも先制攻撃だ! 相手クリーチャーを一方的に倒す快感! 《大喰らいのワーム》ほどのデカブツでさえ、《巨大化》や《聖なる力》で簡単に倒せるのだ!
しかし、こいつが私のハートをわしづかみにした一番の原因は、そのコストだった。…当時私たちの間では大喰らいのワームは強かった。だが、私たちの間で1枚だけあった《セラの天使》は、もっとよかった。6マナ6/4と5マナ4/4…サイズだけならワームの方がよい。だが、セラの天使は能力があった。より効率的だったのだ。だが、白騎士ほど効率の良いものは見たことがなかった。
2マナ2/2。これだけで、デッキ投入が決まった。もちろん《灰色熊》もあった。だが、熊は熊。ただの2/2だった。ワームのようなデカ物は、熊では倒せなかったのだ。その点で、白騎士は容易に熊を圧倒した。《エルフの射手》もあった。私たちは「強い」と思っていた。なんせレアだしな。…だが、射手なんて白騎士に比べれば、屁のつっぱりだった。同じ量のマナ! 同じ量のマナで、白騎士は熊と同じだけのパワー&タフネスと射手と同じ能力を持ち、なおかつそれにプロ黒がついたのだ!
白騎士は、最高だった。
白騎士は、ただ単に一番いいクリーチャーな訳ではなかった。それは、私にMagicを教えてくれた。白騎士以前は、私たちはデカブツを求めていた。サイズを、スピードを、コンボを…わかりやすい最強を。《草原のドルイド僧》+《巨大化》を、《奈落の王》を、《Kird Ape》+《森》を。(Kird Apeは緑が入っていないデッキではクソ1/1だという事に、私たちはなかなか気が付かなかった…)白騎士を知った後は、私たちはクリーチャーは単体で場を支配できると言うことを知った。
私は、絶対に白騎士をゲットしなければいけなった! だが、その弟はOKしなかった。彼も、このクリーチャーのよさを知っていたからだ。私は何を出せばこの、最速最強の騎士をゲットできるのか? …《Savannah》? あー…ゴホンゴホン。
今日、Legionのパックを開いて白騎士をゲットしたプレイヤーが、私と同じような衝撃的な体験をするかどうかは疑問だ。だが、だからといって白騎士は弱体化したわけではない。《顔なしの解体者 / Faceless Butcher》がエクテンの最強デッキ達にメインボード入りし、《燻し / Smother》がピンポイントでクリーチャー破壊をするのに最高だと賞賛されているこの時代に、「プロテクション(黒)」の一文は、白使いに大きな希望をもたらす。そう、恐怖におびえていた当時の我々のように。
たしかに、2マナでパワー2のクリーチャーとしてみると、《野生の雑種犬 / Wild Mongrel》や《ナントゥーコの影 / Nantuko Shade》にはかなわないかもしれない。だが、スタンダードにおける白ウィニーには、絶対に入るカードであることは確かだ。《巡視犬》でさえ使うプレイヤーがいたのだ。Tom Champhengの1996 World Championshipデッキにも入っていた白騎士。使わない理由が、どこにあろうか。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。