- 原文
- When are players cheating?
- 著者
- Kendall Redburn
- 訳者
- 74 ◆Kd5J9jlXm6
- 投稿日
- 2002-12-24
- 更新
- 2003-06-23
あなたが不正行為を目にしたとき、そうだと気付くでしょうか?
マジックのトーナメントにおいて、不正行為についてどのように考えていますか? 陳腐な表現と考えますか? スリーブの中にカードを隠したり、デッキのトップから4枚のエースカードを持ってくるような手品を使うプレイヤーを考えますか? 見え透いた例を考えますか? (訳注:この辺、うまい言い回しで訳せませんですた)
印のついたカードを使うのは、不正行為だということは皆さんご存知でしょう。デッキの積み込みが不正行為だということもご存知でしょう。単純なことですが、不正行為は不正行為です。しかし、マジック・ザ・ギャザリングにおいて、その境界は時にぼやけています。スタンダード環境で、適正でないカードがプレイされているのを見つけたとしましょう。ほとんどのジャッジはこれを「不正行為である」と判断することはないでしょう。それは単に「不正なメインデッキ」であり、ペナルティを適用して、デッキを適正なものに修正するだけです。その一方、例えばゴルフで許されていないクラブを使うところを見つけたら、不正行為であると判断するでしょう!
この考え方の違いは、それが「隠されているかどうか」です。あなたは不正なゴルフクラブでプレイすることができ、しかもそれは明白にわかることではありません。でも、プレイヤーはスタンダード環境での《ハルマゲドン/Armageddon》を隠すことはできません。それをプレイすれば、みんな身を乗り出して気付くでしょう!
では、構築戦で、同じ呪文カードを5枚入れることは不正行為でしょうか? 秘密裏に行なうことができるし、見つかるのはデッキチェックを行なったときくらいです。キー・カードを5枚持つプレイヤーは、デッキチェックが行なわれる前にそれをやめることも可能ですし、それまでの間アンフェアな利益を得ることができます。しかし、それは不正行為なのでしょうか? それとも単純な間違いなのでしょうか? 適正なペナルティは【ゲームの敗北】? それとも【受賞資格も失う失格】? ヘッドジャッジがどの程度プレイヤーのことを知るかどうかで、この結果が決まるのではないでしょうか?
以下のの例を考えてみて、それらが不正行為がどうか判断してください。
これはJSS(ジュニア・スーパー・シリーズ)のイベントです。準決勝戦で、片方の試合が終了する前に、もう一方の試合が終了しました。2試合目が終了したとき、ファイナリストのひとりがドロップして、相手に勝ちを譲ることに合意します。1試合目が早く終わったため、その試合に負けたセミ・ファイナリストはすでに賞品を受け取っていました。セミ・ファイナリストの一人とファイナリストの二人が、賞品を受け取るために一緒にジャッジ席までやってきます。セミ・ファイナリストが賞品を受け取り、プレイヤー情報を記入します。ドロップしたファイナリストが賞品を受け取り、プレイヤー情報を記入して、会場を後にします。優勝者は賞品を受け取り、自分のプレイヤー情報を記入して、賞品のブースター・ボックスを自分の負かしたセミ・ファイナリストに渡していました。
私は偶然、そのセミ・ファイナリストに質問をします。会話の要点は以下の通り:
セミ・ファイナリストは、友人の胸を叩きます。
二人のプレイヤーがデッキチェックを受けました。二人は自分のデッキを提示し、ジャッジはサイドボードと一緒にそれぞれを持っていきます。片方のプレイヤーはサイドボードにスリーブをしておらず、そのプレイヤーは席から立ち上がって、デッキを持っていったジャッジについていきます。
そのプレイヤーとジャッジは、デッキチェックのためにジャッジが待機している場所までやってきます。このプレイヤーのデッキは他のジャッジに渡され、彼はすぐさまサイドボードの枚数を数えます。スリーブに入っていないカードが16枚ありました。プレイヤーは、デッキにスリーブを入れ終わっていなかったことを説明し始め、空きスリーブを手にしています。ジャッジはサイドボードのカードを見ています。プレイヤーはジャッジの手からカードを取り上げ、サイドボードの1枚をスリーブに入れ、それをデッキの中に入れます。プレイヤーは「これでチェックしていいよ」と告げ、席に戻ります。
JSS準決勝に残る二人のプレイヤー。第3ゲームのことです。片方のプレイヤーが攻撃を宣言します。このダメージで、対戦相手のライフは0になるでしょう。負けたプレイヤーは勝者と握手し、「グッド・ゲーム」と言って、席の周りにいた友人と話し始めます。勝ったプレイヤーは自分のカードを片付けます。負けたプレイヤーが「ジャッジ」と呼びます。私は振り向き、プレイヤーを見て「はい」と返事します。私は試合を見るために、プレイヤーの隣に座っていましたが、試合が終わったので立ち上がっていました。負けたプレイヤーがこう言います。「対戦相手は、試合が終わる前にカードを片付けていた。まだゲームは終わっていなかったが、対戦相手はカードを片付けていた」と。私は負けたプレイヤーに、このように説明します。「私はここに座っていて、君が対戦相手と握手したのを見た」と。そして、「君の行いは不正行為であると解釈でき、【受賞資格も失う失格】を課すこともできる」と。彼は、カードを拾い上げて「ま、よくやったよ」と返答しました。
それは、普通の試合の第3ゲームで起こりました。プレイヤーAが呪文をプレイし、プレイヤーBはそれに対応して何もしません。プレイヤーAが攻撃を宣言。プレイヤーBは対応して何もせず、そして彼はクリーチャーを場に出していません。攻撃クリーチャーによるダメージで、プレイヤーBのライフは余裕で0以下になります。プレイヤーBは対応して何もせず、恐らくうつむいたのだと思います。プレイヤーAが自分のカードを拾い上げると、プレイヤーBはジャッジを呼びます。攻撃側のプレイヤーAは、勝ったと思ったのでカードを集めており、防御側のプレイヤーBはジャッジを呼んで、手札と場のカードをそのままにした状態で、テーブル上は保持されていました。
対応するジャッジは、トーナメントのヘッドジャッジです。15分後、プレイヤーとジャッジはまだ議論しています。他のマッチは全て終了しています。
議論の要点は、攻撃側プレイヤーのAが、対応するための時間を対戦相手Bに"まったく"与えず、攻撃宣言をした後ですぐにカードを集めてしまった、ということです。最初はそのように見えましたが、プレイヤーAは、プレイヤーBには十分な時間を与えられたし、攻撃が宣言された後、プレイヤーBはうつむいてしまった、と主張しています。
プレイヤーBは、考えるためにうつむいただけだ、と応えました。その後、同じ議論が繰り返される間に、目撃者およびブレイヤーBの友人が、彼は決してうつむいてなどいなかった、という主張をし始めます。この時点で、私はプレイヤーBに手札を見せるように依頼します。プレイヤーBの手札は、彼がゲームの状態をひっくり返せるような行動を、まったくとれないことが明らかでした。プレイヤーBの手札にあるインスタントの呪文は《偏向/Deflection》だけです。プレイヤーBはブロッカーもなく、場には土地以外のパーマネントもありません。プレイヤーBは攻撃宣言に対応して取れる行動がありませんでした。
例その1では、JSS準決勝の試合中に、賞金とゲームの勝利が交換されています。これは『不正行為−買収行為』にあたります。明らかですか? 実のところそうじゃないのです。対戦相手がドロップすることに同意すれば、決勝戦で与えられる賞品の一部、あるいはすべてを対戦相手に提供するのは『適正』なのです。勝ちを譲ってもらうことと、ドロップを同意してもらうこととが、明確な違いなのか? トーナメントの決勝戦と準決勝戦という点が明確な違いなのか? 最近のグランプリで、レベル4のヘッドジャッジがトップ4のプレイヤーたちから、買収を示唆するような提案を申し出なかったことを確かめてもらうため、プレイヤー間の交渉を見ていてもらうよう、依頼されたことがあります。なぜ、決勝戦の試合ではこの行為が適正で、準決勝では不正行為とみなされるのでしょう? (訳注:より詳しい内容はDCI汎用トーナメント・ルールの25節を参照してください)
デッキチェックの例では、プレイヤーは、対戦相手にデッキを(シャッフルしてもらうよう)提示される前に持っていかれたと主張しました。実のところ、デッキが持っていかれたとき、プレイヤーはサイドボードが16枚だったと気付き、それをどうにかするためすぐに動いたということが明らかです。彼はデッキを直すためにジャッジの行動を妨害し、ジャッジは困惑したのですが、デッキがチェックされ問題がないとわかったので、ペナルティは出されませんでした。
2つ目のJSSの例(例その3)では、プレイヤーは試合の結果を見ていたジャッジに対し、間違ったクレームをしようとしています。このクレームは疑わしく見えます。これは不正行為なのでしょうか? 私は、この件に関しては答えはNoですが、(不正行為の)ラインギリギリであると感じます。その1、プレイヤーは私が試合を見ていたことを知っています。その2、プレイヤーは対戦相手がカードを片付けた点に関してのみクレームをつけています。彼は、ゲームが終了しておらず、対戦相手がゲームをだいなしにしてしまったかもしれない、というようなクレームはしませんでした。その3、私はすぐに仲裁に入り、彼の行為が不正行為と解釈され、賞品が台無しになるかもしれないということを告げました。彼はその点を理解したようでした。
次の例と比べてください。
最後の例では、試合に負けたプレイヤーは、自分が負けたことがわかっていました。手札にも場にも状況を変えることができるカードはないのに、スポーツマンシップに則って負けを認めることを、拒絶したのです。対戦相手が戦闘フェイズの各ステップをすべて宣言していなくても、「あなたのライフは0になりましたか?」と聞いていなくとも、ゲームは明らかに決着がついていました。これは、負けたプレイヤーの考えを理解する上で、重要な点です。 ゲームの結果を変更するために、そのプレイヤーがどんな行動を取り得たかを説明する機会を与えられても、彼はそれに答えられませんでした。彼の取った唯一の行動は、対戦相手が片付けるのが早かったと主張し続けるだけでした。この主張は手を変え品を変え、45分以上繰り返されました。ヘッドジャッジの最終的な裁定を無視し、次の試合の時間になっても続いたのです。 私と他のジャッジとの個人的な協議では、これは『重度の非紳士的行為』であり、【受賞資格も失う失格】に値する、と結論付けました。
私が、それが不正行為だと判断する一番のポイントは、プレイヤーがあくまでも否認するかどうかです。第1の例では、子供たちは始め、買収があった事を否定していました。そして次に、それが間違った行為だとは知らなかったと言いました。彼らが、買収行為が不正であることを知っていると、私が信じたとしても、彼らがそれを不正行為だということを理解したとは信じません。彼らは、それが好意によるものだったとしても、間違った好意であることを認めました。もし彼らが、明白な証拠を目の前にしても、買収行為を認めなかったら、私は彼らに不正をする意図があったと考えていたでしょう。
サイドボードのスリーブを交換する例では、この状況から逃れるために弁明しようとするサマ師を捕らえるという、明快な例であると信じています。プレイヤーは、自分が間違いを犯したと認めず、ジャッジやその他の要因を非難し続けました。私は、デッキをチェックするジャッジたちに、自分たちが騙されているということを説明するのに長い時間をかけねばなりませんでした。
プレイヤーがカードを片付けたというクレームの最初の例では、私が彼の話を突き詰めると、すぐに彼は訴えを取り下げました。彼は、自分が嘘をついていることを認めましたが、彼の意図に、対戦相手をいじめる以上のものがあったかどうかは定かではありませんでした。
最後の例では、プレイヤーは勝利を得ようとしていることを決して認めようとしませんでした。説明と裁定を受けた後も、彼は議論を続け、自分の振る舞いが間違っていることを認めることができないようでした。
私は多くのプレイヤーを知っています。そして、常識と経験を用いて判断します。プレイヤーが「おっと、間違えちゃった。ペナルティを受けることになるか」と言う場合、私は公正なプレイヤーに対処しているのだと分かっています。プレイヤーが全ての人と全てのことを非難し始め、自分の責任を省みない場合。私はなにと対処しているのか、分かっています。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。