- 原文
- Building Beatdown with Browbeat
- 著者
- Alex Shvartsman
- 訳者
- 高潮の翻訳者
- 投稿日
- 2002-05-22
- 更新
- 2003-06-29
オデッセイで導入された新しいメカニズムのひとつに、赤に与えられた“懲罰者”カードがある。懲罰者カードは、対戦相手にその呪文の効果を発揮させるか、それとも特定のリソース(訳注:これまでの懲罰者ではダメージを受けること)を支払うことでその効果を打ち消すか、いずれかを選ばせるメカニズムだ。たとえば《炎の斉射》や《長角火獣》といったカードがこれにあたる。
多くの懲罰者カードはドラフトではデッキに入ることもあるが、構築戦にインパクトを与えるほどのパワーはなかった。これらのカードの最大の問題は、押されている時には殆ど何の役にも立たないことだ。もし相手のクリーチャーの大軍と対面してる時に《炎の斉射》を打ったとしたら、相手は喜んで5点喰らい、《斉射》を引いたことはマリガンを一回したのと同じことになってしまうだろう。押している時にはずいぶんましになるが、それにしても相手にとって5点のライフが惜しいような状況ならもう勝ちかけているわけで、それはそれで懲罰者カードを使う必要がない。
これまでトーナメント・シーンで見られた唯一の懲罰者は《頭焼き》だった。だがジャッジメントでは、私が個人的にこれまでで最強だと思う懲罰者カードが導入される。このカードはオデッセイ・ブロック構築はもちろん、スタンダードやエクステンディッドでもプレイされることになるだろう――その名も《Browbeat》。このカードの主な能力は、対戦相手にその効果を打ち消させて、代わりにライフ5点ぶんの熱いダメージを叩き込むことにある。よほどライフが減っているのでもない限り、これを打ち消さないのは非常に厳しい選択の筈だ。なにしろ打ち消さなければ、カードを3枚も引かれるのだから。
このカードの能力を最大限に活かすためには、早いターンのうちから大量のダメージを与えるようにデザインされたデッキに入れる必要がある。エクステンディッドのスライは非常に好い例だ。低マナ域の強力クリーチャーの大軍、火力呪文のひと揃い、そして《ボール・ライトニング(5th)》。これらは赤の武器庫に登場した最新兵器の威力を如何なく高めてくれるだろう。《Browbeat》は《ボール・ライトニング》に似ているところがある。《ボール・ライトニング》が6点のダメージを与えるか、ブロックして厄介なクリーチャーが死んでくれるか、あるいは相手が《剣を鍬に(IA)》を持っていて6点のライフを得られるか、これらは相手に選択権があったからだ。いずれにせよ、スライの《ボール・ライトニング》以外の3マナスペルには、セス・バーンが入れて以来《ヴィーアシーノの砂漠の狩人(VI)》が入っていたが、それをボブ・メイヤー・ジュニアがGPヒューストンで《キマイラ像(PR)》に入れ換えてからはそちらが主流になっていた。《Browbeat》はその2枚よりも上だ。と、敢えてここで言っておこう。ためしにこんなデッキを組んでみた。じっくり見て欲しい。
一方スタンダードでは、現時点においては、赤の強力なスペルがトーナメント・レベルのスライ・デッキを組めるほど多くはないようだ。これは間違っているかも知れなくて、実際に州選手権でいくつかの「バーニング・ブリッジ」デッキのバリエーションが好成績を挙げているのだが、ひとまずここではおいておこう。赤単色で組む代わりに、赤のダメージ呪文と緑の質の好いクリーチャーを組み合わせる。これはトーナメント・レベルで通用する方法論のひとつだ。
このタイプのデッキは、例えば《スキジック》とか《獣の襲撃》といった大きなクリーチャーをプレイできる。ただ、そういったデザインをするとデッキは遅くなり、《Browbeat》の威力もそれ専用にデザインされた場合よりはいくぶんか落ちてしまう。また序盤に展開できるクリーチャーが減るため、《行き詰まり》や《ゴブリンの塹壕》を使ってくるデッキにボード・コントロールを握られやすくなってしまう。だから、ここではもっと早いターンのダメージ・ソースを詰め込んだヴァージョンを紹介しよう。このデッキなら《Browbeat》はほんとにやばい――どっちの選択肢を相手が選ぼうと、だ。
これは単なるラフ・デザインで、ここからデッキを完成させるまでにはいくつもの選択がある。考えられるカードは無数にある。何かを抜いて《獣軍の呼び声》を入れる手はないか? クリーチャーを削って火力を増やし、《Browbeat》でもっと厳しい選択を迫るってのはどうだろう? 地道なプレイテストと、ジャッジメントの残りのカードを吟味していけば、きっと満足のいくデッキが構築できることだろう。
当ページは、2ちゃんねるの卓上ゲーム板「MTG Sideboard Online 日本語版」スレッドに投稿された記事を、426(braingeyser-lj@infoseek.jp)がまとめたものです。